オルタナティブ・ブログ > 秋山大志のそれとりあえず作ってみようか。 >

あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

サードパーティCookie廃止は実現しなかった|2026年時点のデジタル計測トレンド|未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 40】

»

デジタル計測のトレンドを語るとき、数年前の記事をそのまま参考にすると痛い目を見ます。今日はその典型例として、「サードパーティCookie」を巡る大きな方針転換を最初に押さえておきます。

「Chromeのサードパーティ Cookie廃止」は実現しなかった

一時期、「Google Chromeはサードパーティ Cookieのサポートを廃止する」という計画が大々的に語られ、この連載のような解説記事でも「対策が必須」として紹介されていました。しかし実際には、この計画は2022年から2024年、2025年へと延期を重ねた末、2025年4月にGoogleが正式に廃止計画自体を撤回しました。さらに同年10月には、廃止の代替として開発が進められていた「Privacy Sandbox」関連のAPI群も、残っていたものがすべて非推奨となっています。結果として、Chromeにおけるサードパーティ Cookieは、当面はこれまで通り利用可能な状態が続いています。

ここで注意してほしいのは、これが「プライバシー対応が不要になった」という意味では全くない、という点です。SafariとFirefoxは以前からサードパーティ Cookieを既定でブロックしており、この状況はChromeの方針とは関係なく変わっていません。ファーストパーティデータの活用やサーバーサイド計測の重要性は、「Chromeがいつ廃止するか」ではなく、「Safari/Firefoxではすでにブロックされている」「広告ブロッカーの利用が増えている」「各国のプライバシー規制が強化され続けている」という理由で、引き続き高いままです。数年前の記事にある「Chromeが◯年末に廃止する」という記述を見かけたら、その情報はもう過去のものだと考えてください。

サーバーサイドGTMは着実に普及が進んでいる

この点は方針転換なく進んでいるトレンドです。Day29・36で扱ったとおり、GTMの自動プロビジョニング機能によってサーバーサイド計測の構築ハードルは下がり続けており、Googleタグとの統合も進んでいます。Chromeの3rdパーティCookie問題とは独立に、Safari/Firefoxユーザーの計測精度向上や、ブラウザ側の計測ブロックへの耐性強化という観点で、引き続き投資対象になり得る領域です。

GA4のAI活用は引き続き強化されている

GA4の予測オーディエンスや異常検知系の機能は、継続的に強化が進んでいる分野です。BigQueryとの連携(Day15・35で扱った内容)を土台に、こうした予測機能を活用する動きは今後も広がっていくと見てよいでしょう。ただしこの分野もGoogleの機能更新が早いので、実際に使う際は管理画面の最新のメニュー構成を都度確認してください。

Consent Modeは「対応必須」の前提のまま

Day23・36でも触れたとおり、EU/EEA・英国のユーザーを計測するうえでConsent Mode(同意モード)への対応は既に前提条件になっています。ここは方針転換のない、今も変わらず重要な対応事項です。

今日のまとめ

「もうすぐCookieが無くなる」という数年前の危機感は、少なくともChromeに関しては実現しませんでした。トレンド系の記事や資料を読むときは、書かれた時点の「予定」なのか「確定した仕様」なのかを見極める癖をつけてください。次回は、GTM活用の未来展望を考察します。

INDEX

Comment(0)