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未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 2】 〜GTMのアカウント作成とコンテナ設定 〜マーケターの自由への第一歩〜〜

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■ GTMのアカウントを作る日は、マーケターの自由記念日

マーケターの皆さん、「このタグ、設置お願いできますか?」とエンジニアに相談したら、「次のリリースで対応します」と言われ、数週間待たされる――そんな経験、ありませんか?

私もかつて、広告の計測タグをお願いしたのに、ようやく設置された頃にはキャンペーンが半分終わっていた...なんてことがありました。マーケティング施策はスピードが命。しかし、ウェブサイトの運用は慎重に行わなければならず、「ちょっとタグを入れたいんですけど」と気軽に言える環境の方が珍しいのが現実です。

そんな中、「GTMを使えばマーケターがタグを自由に管理できる」と聞いたときの衝撃は忘れられません。ただし、「自由に管理」と言っても、マーケターが直接サイトのコードをいじるわけではないのがポイントです。

一般的な企業のウェブ運営では、サイトの修正や更新はエンジニアが担当します。GTMのコンテナタグをサイトに設置する作業も、基本的にはエンジニアが行うことが多いでしょう。マーケターとしては、エンジニアに「GTMを使いたいので、コンテナタグを設置してください」と依頼し、あとはGTMの管理画面から設定を進めるのが現実的なフローになります。

ということで、今回はまず、GTMのアカウントを作成し、コンテナ設定を行い、エンジニアに設置を依頼するまでの流れを解説します。


■ Google Tag Managerのアカウント作成方法

まずは、GTMのアカウントを作りましょう。

① Google Tag Managerの公式サイトにアクセス

GTMを利用するには、Googleの公式サイト(https://tagmanager.google.com/)にアクセスします。

② アカウントを作成する

画面の「アカウントを作成」ボタンをクリックし、以下の情報を入力します。

  • アカウント名: 自社の会社名やプロジェクト名を入力(例:Acme Inc.)
  • 国: 日本
  • コンテナ名: GTMを使用するサイトのURL(例:www.example.com)
  • ターゲットプラットフォーム: ウェブ、iOS、Android、AMP から選択(通常は「ウェブ」)

③ コンテナを作成する

コンテナとは、GTMで管理するタグの「箱」のようなものです。この中にGA4のタグや広告タグを入れていきます。

ターゲットプラットフォームが「ウェブ」であることを確認し、「作成」をクリックします。

④ 利用規約の確認

Googleの利用規約が表示されるので、確認後「同意する」をクリック。

すると、「GTM-XXXXXXX」というコンテナIDが表示され、GTMの管理画面にアクセスできるようになります。


■ GTMのコンテナタグをエンジニアに依頼する

さて、GTMのアカウントとコンテナを作成したら、次に必要なのがエンジニアへの設置依頼です。

① GTMのコードを取得する

GTMの管理画面にアクセスすると、コンテナコード(スニペット)が表示されます。

```html

```

② エンジニアに依頼する内容をまとめる

エンジニアへの依頼時には、以下のような内容をまとめて伝えましょう。

件名: 【GTM設置依頼】Google Tag Managerのコンテナタグ設置のお願い
本文:

お世話になっております。GTMを導入するため、以下のタグをウェブサイトに設置いただけますでしょうか?

  • 設置箇所: <head>タグの直後、および<body>タグの直後
  • タグ:(上記のスニペットを記載)

追加後、動作確認のためにプレビューモードでチェックを行う予定です。 ご対応のほど、よろしくお願いいたします。

エンジニアも仕事の優先順位があるので、設置の目的と設置箇所を明確に伝えることが大切です。「このタグを入れることで、マーケティング施策のタグ管理がしやすくなる」という背景を共有すると、よりスムーズに対応してもらえるかもしれません。


■ GTMの準備が整ったら次のステップへ

GTMのアカウント作成とコンテナ設定が完了し、エンジニアがコンテナタグを設置すれば、いよいよマーケターがGTMの管理画面からタグを設定できるようになります。

これで、「タグを追加したいけど、エンジニアのスケジュールが空くまで待たなきゃ...」という状況から一歩抜け出すことができます。マーケターがデータを自在に扱うための環境が整いました!


■ 明日の予告 〜GTMの管理画面ツアー〜

次回は、GTMの管理画面を徹底解説します。タグ・トリガー・変数がどこにあるのか、どのように操作するのか、基本的な機能を学びながら、さらに一歩進んでいきましょう。

マーケターとしての自由を手にした今、次はそれを最大限に活用するためのスキルを身につける番です。明日もぜひ読んでください!


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