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あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 31】 〜A/Bテストの計測設定 〜どのバリエーションが勝者なのか?〜〜

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■ A/Bテストとは?

A/Bテストとは、異なる2つ以上のバージョン(AとB)をランダムにユーザーに表示し、どちらがより良い結果を出すかを計測する手法 です。

例えば、 ✅ 「CTAボタンの色を赤と青で比較し、どちらがクリックされるか?」
「LPのヘッドラインを変更し、コンバージョン率の変化を見る」
「フォームの入力項目数を減らしたら、送信率が上がるか?」

このように、デザインやテキストの違いがユーザーの行動にどう影響するかを データで判断 できます。

では、GTMを使ってA/Bテストの計測設定をしていきましょう!


① A/Bテストの仕組みを理解しよう

A/Bテストでは、以下のような流れでデータを取得します。

  1. ユーザーをA/Bのグループに分ける(ランダムで振り分ける)
  2. 異なるバージョンのページを表示(例:CTAボタンの色を変える)
  3. どのバージョンがより良い成果を出したかを計測(GA4にデータ送信)
  4. 結果を分析し、勝者を決定!

このプロセスを GTM + GA4 で実装していきます。


② GTMでA/Bテスト用の変数を作成する

A/Bテストの計測には、ユーザーをA/Bのどちらかに振り分ける 「ランダム変数」 が必要です。

1. JavaScript変数を作成する(ランダムA/B割り振り)

  1. GTMの「変数」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、変数の種類を「カスタムJavaScript」に設定。
  3. 以下のコードを入力し、変数名を「JS - A/Bテストグループ」にする。

javascript function() { var group = Math.random() < 0.5 ? 'A' : 'B'; document.cookie = "ab_test=" + group + "; path=/"; return group; }

  1. 保存。

これで、50%の確率で「A」または「B」のグループにランダムで振り分けられます!


③ GA4のイベントタグを作成する(A/Bテストのデータ送信)

1. GA4のA/Bテストイベントタグを作成

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、タグの種類を「Google アナリティクス: GA4 イベント」に設定。
  3. 設定タグを選択」で、すでに作成したGA4設定タグを選択。
  4. イベント名」を ab_test にする。

2. イベントパラメータを設定する

  1. 「イベントパラメータを追加」ボタンをクリック。
  2. 以下のパラメータを追加。
  3. パラメータ名: test_group(値: {{JS - A/Bテストグループ}}
  4. パラメータ名: page_url(値: {{Page URL}}
  5. 保存。

これで、ユーザーがどのグループに割り振られたかをGA4に送信できます!


④ A/Bテストのタグ発火を制御する(A/Bグループごとに別のタグを発火)

1. Aグループ用のトリガーを作成

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「ページビュー」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のページビュー」に変更。
  4. 条件として「JS - A/Bテストグループ が A と等しい」を設定。
  5. 保存。

2. Bグループ用のトリガーを作成

  1. 上記と同様に、新しいトリガーを作成。
  2. 条件を「JS - A/Bテストグループ が B と等しい」に変更。
  3. 保存。

これで、A/Bグループごとに異なるタグを発火させる設定ができます!


⑤ GA4でA/Bテストの結果を分析する

1. GA4の「エクスプローラ」でデータを分析

  1. GA4の「レポート」→「エクスプローラ」を開く。
  2. 「ディメンションを追加」ボタンをクリックし、「test_group」を選択。
  3. 「指標」に「コンバージョン率」や「イベント数」を追加。

どのグループがより良い成果を出したかをGA4で比較できます!


■ まとめ 〜A/Bテストでデータドリブンな意思決定を!〜

A/Bテストでは「ランダムなグループ分け」が必須!
GTMの「カスタムJavaScript変数」を活用し、ユーザーをA/Bに振り分ける!
GA4のイベントタグを作成し、どのバリエーションが勝者かを計測する!
「プレビューモード」でテストし、問題なければ公開する!

これを活用すれば、 - 「サイトのどのデザインが最も効果的か?」 - 「どのCTAボタンが最もクリックされるか?」 - 「フォームの短縮でコンバージョン率は上がるのか?」

など、マーケティング施策の精度を上げることができます!


■ 明日の予告 〜複数サイトとGTMの管理方法〜

次回は、「複数のサイトをGTMで管理する方法」 を学びます!


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