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あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 19】 〜トリガー条件の組み合わせと正規表現 〜タグ発火を自由自在に操る〜〜

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■ なぜトリガー条件の組み合わせが必要なのか?

GTMでは、「すべてのページ」「すべてのクリック」など、シンプルな条件でトリガーを発火できますが、現場ではより細かい条件設定が求められます。

例えば、 ✅ 「/campaign/」を含むURLのページでクリックされたボタンだけを計測したい」
「購入完了ページだけで特定のタグを発火させたい」
「特定のボタンがクリックされたときにGA4と広告タグを同時に発火させたい」

こうした複雑な条件を組み合わせることで、不要なタグ発火を防ぎ、正確な計測を実現 できます。

では、実際に設定していきましょう!


① トリガー条件をAND/ORで組み合わせる

1. GTMのトリガー条件を設定する(AND条件)

例えば、「/campaign/」を含むページで「お問い合わせボタン(Click Textが'お問い合わせ')」がクリックされたときだけタグを発火させる設定を作成します。

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「クリック - すべての要素」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のクリック」に変更。
  4. 以下の条件を追加。
  5. Page URL「次を含む」 /campaign/
  6. Click Text「次を含む」 お問い合わせ
  7. トリガー名を「キャンペーンお問い合わせボタンクリック」にして保存。

これで、「キャンペーンページ内のお問い合わせボタンのクリック時のみ発火」する設定になります!


2. GTMのトリガー条件を設定する(OR条件)

例えば、「/product/」を含むページ または 「/service/」を含むページで発火するトリガーを作成する場合、次のように設定します。

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「ページビュー」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のページビュー」に変更。
  4. 以下の条件を追加。
  5. Page URL「次を含む」 /product/
  6. または(「+ 条件を追加」をクリック)
  7. Page URL「次を含む」 /service/
  8. トリガー名を「商品・サービスページ閲覧」にして保存。

これで、「/product/ または /service/」を含むURLでタグが発火するようになります!


② 正規表現を使ったトリガー設定

正規表現(RegExp)を活用すると、より柔軟な条件設定が可能になります。

例えば、次のようなURLパターンをすべて対象にする場合、 - /product/abc - /product/xyz - /product/123

通常の条件設定では複数の条件を追加する必要がありますが、正規表現を使えば 「/product/の後に何かが続くURLすべて」 を1つの条件でカバーできます。

1. 正規表現を使ったトリガーの作成

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「ページビュー」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のページビュー」に変更。
  4. 以下の条件を設定。
  5. Page URL「一致する正規表現」 ^/product/.*
  6. トリガー名を「商品ページ全体」にして保存。

これで、/product/ で始まるすべてのURLでタグが発火するようになります!


③ GA4のイベントタグを作成する(トリガーを適用)

1. GA4のタグを作成

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、タグの種類を「Google アナリティクス: GA4 イベント」に設定。
  3. 設定タグを選択」で、すでに作成したGA4設定タグを選択。
  4. イベント名」を campaign_contact_click にする。

2. トリガーを設定

  1. 作成したGA4イベントタグの「トリガー」をクリック。
  2. 先ほど作成した「キャンペーンお問い合わせボタンクリック」トリガーを選択。
  3. 保存。

これで、キャンペーンページ内のお問い合わせボタンがクリックされたときのみGA4にデータが送信されます!


④ プレビューモードで動作確認

タグを本番適用する前に、必ずプレビューモードでテストしましょう。

  1. GTMの「プレビュー」を開く。
  2. 計測対象のサイトを開き、対象のページに移動。
  3. デバッグツールの「Tags Fired(発火したタグ)」にGA4のタグがあるか確認。
  4. GA4のリアルタイムレポートで campaign_contact_click が記録されているか確認。

問題なくデータが送信されていることを確認したら、GTMの「送信」ボタンを押して公開!


■ まとめ 〜トリガーを自在に操ろう!〜

今回の学びを整理すると...

トリガーの条件をAND/ORで組み合わせることで、細かい発火条件を設定できる!
正規表現を使えば、複数の条件をスマートに指定できる!
GTMの「プレビューモード」でテストし、問題なければ公開する!

これを活用すれば、 - 「特定のページ内で特定のボタンをクリックした場合だけ計測」 - 「特定のURLパターンに一致するページでタグを発火」

といった計測が可能になります!


■ 明日の予告 〜変数を使った柔軟なタグ設定〜

次回は、「変数を活用した高度なタグ設定」 を学びます!


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