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あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 16】 〜スクロール計測の設定 〜「どこまで読まれているのか?」を可視化する〜〜

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■ なぜスクロール計測が重要なのか?

「ページビュー」だけでは、ユーザーがどこまでコンテンツを読んでいるのか分かりません。

例えば、 ✅ 「記事が最後まで読まれているか?」
「LPのCTA(問い合わせフォーム)までたどり着いているか?」
「商品説明ページでユーザーがどこで離脱しているか?」

こういった情報が分かれば、コンテンツの改善やA/Bテストの判断材料になります。

では、GTMを使ってスクロール率を計測し、GA4にデータを送信する設定を行いましょう!


① GTMでスクロールトリガーを作成する

1. GTMの管理画面でスクロールトリガーを作成

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「スクロールの深さ」に設定。
  3. スクロール軸」を「縦方向(Vertical)」にする。
  4. このトリガーの発火を...」を「割合」で設定し、「25、50、75、100」と入力。
  5. 一部のページでのみ発火」を選択し、「Page URL」が「次を含む /blog/」など、計測対象ページを指定(任意)。
  6. トリガー名を「スクロールトラッキング」にして保存。

これで、ユーザーが25%、50%、75%、100%までスクロールしたときにトリガーが発火します!


② GA4のイベントタグを作成する(スクロールデータを送信)

1. GA4のスクロールイベントタグを作成

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、タグの種類を「Google アナリティクス: GA4 イベント」に設定。
  3. 設定タグを選択」で、すでに作成したGA4設定タグを選択。
  4. イベント名」を scroll_depth にする。

2. イベントパラメータを設定

  1. 「イベントパラメータを追加」ボタンをクリック。
  2. 以下のパラメータを追加。
  3. パラメータ名: scroll_percentage(値: {{Scroll Depth Threshold}}
  4. パラメータ名: page_url(値: {{Page URL}}
  5. 保存。

これで、ユーザーがどのくらいスクロールしたかをGA4に送信できるようになります!


③ トリガーをタグに設定する

  1. 作成したGA4イベントタグの「トリガー」をクリック。
  2. 先ほど作成した「スクロールトラッキング」トリガーを選択。
  3. 保存。

これで、スクロール率のデータがGA4に送信されるようになりました!


④ プレビューモードで動作確認

タグを本番適用する前に、必ずプレビューモードでテストしましょう。

  1. GTMの「プレビュー」を開く。
  2. 計測対象のサイトを開き、ページをスクロール。
  3. デバッグツールの「Tags Fired(発火したタグ)」にGA4のタグがあるか確認。
  4. GA4のリアルタイムレポートで scroll_depth が記録されているか確認。

問題なくデータが送信されていることを確認したら、GTMの「送信」ボタンを押して公開!


⑤ GA4でスクロールデータを分析する

スクロールデータをGA4で分析し、ページの読了率を確認しましょう。

1. GA4の「エクスプローラ」でデータを分析

  1. GA4の「レポート」→「エクスプローラ」を開く。
  2. 「ディメンションを追加」ボタンをクリックし、「scroll_percentage」を選択。
  3. 「指標」に「イベント数」を追加。

どのスクロール深度が最も多いか? をGA4のレポートで確認できるようになります!

2. ページごとのスクロール率を比較

  1. 「ディメンション」に「Page URL」を追加。
  2. スクロール率の違いをページごとに分析。

記事ごとの読了率を比較し、どのページが読まれているか把握できます!


■ まとめ 〜スクロールデータを活用しよう!〜

今回の学びを整理すると...

スクロールトリガーを設定すれば、読了率を測れる!
GA4にスクロールデータを送信し、ページごとの読了状況を分析できる!
CTAや重要コンテンツの位置を最適化するためのヒントが得られる!
「プレビューモード」でテストし、問題なければ公開する!

この設定を活用すれば、 - 「LPのCTAが表示される前に離脱していないか?」 - 「ブログ記事のどこまで読まれているか?」 - 「スクロール率の高いページと低いページの違いは?」

といった重要なデータを収集し、コンテンツ改善に活かせるようになります!


■ 明日の予告 〜タイマートリガーの活用〜

次回は、「タイマートリガー」 を設定し、

  • 「滞在時間が長いユーザーを特定する」
  • 「一定時間経過したらタグを発火させる」

といった計測を行う方法を解説します。

明日も引き続き、GTMの実践スキルを磨いていきましょう!


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