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あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 8】 〜クリックイベントの計測(基本編) 〜誰が、どこをクリックしたのか知りたい!〜〜

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■ クリック計測が必要な理由

マーケターの皆さん、こんな悩みはありませんか?

「CTAボタン、ちゃんと押されてる?」
「ページ内のどのリンクが一番クリックされている?」
「バナーを設置したけど、誰も見てないのでは?」

Google Analytics(GA4)の標準レポートでは、「ページがどれくらい閲覧されたか」は分かりますが、「どのボタンがどれくらいクリックされたか?」 までは分かりません。

そこで、GTMを使って「クリックイベント」を計測し、GA4にデータを送信する設定を行います。


① クリックトリガーの基本を理解しよう

GTMでクリックを計測するには、「クリックトリガー」を使用します。
クリックトリガーには、次の2種類があります。

  1. 「すべての要素」トリガー
  2. どんな要素のクリックでも検出可能。
  3. ボタン、リンク、画像、テキストなどすべてを対象にできる。

  4. 「リンクのみ」トリガー

  5. <a>タグ(リンク)をクリックしたときに発火。
  6. 外部リンクやダウンロードリンクのクリック計測に最適。

② GTMでクリックイベントのトリガーを作成しよう

1. クリックトリガーを作成する

  1. GTMにログインし、左メニューの「トリガー」を開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を選択。
  3. クリック - すべての要素」を選択。
  4. 「このトリガーの発火を...」はデフォルトのまま(すべてのクリックを計測)。
  5. トリガー名を「すべてのクリック」にして保存。

この設定で、GTMはすべてのクリックを監視するようになります。


③ クリック変数を有効化しよう

次に、クリックされた要素の情報(ボタンのテキストやURL)を取得するため、クリック変数を有効にします。

  1. GTMの左メニューから「変数」を開く。
  2. 組み込み変数を設定」をクリック。
  3. 「クリック」に関する変数をすべてチェック(クリック要素、クリックURL、クリックテキスト など)。
  4. 保存。

この設定により、「どのボタンがクリックされたか?」が分かるようになります。


④ GA4用のタグを作成しよう(クリックイベント送信)

次に、GA4にクリックデータを送信するタグを作成します。

1. 新規タグを作成する

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、タグの種類を「Google アナリティクス: GA4 イベント」に設定。
  3. 設定タグを選択」で、すでに作成したGA4設定タグを選択。
  4. イベント名」を click_event にする。

2. イベントパラメータを設定する

イベントパラメータを設定し、「どのボタンがクリックされたのか?」をGA4に送信できるようにします。

  1. 「イベントパラメータを追加」ボタンをクリック。
  2. 以下のパラメータを追加。
  3. パラメータ名: button_text(値: {{Click Text}}
  4. パラメータ名: button_url(値: {{Click URL}}
  5. 保存。

⑤ トリガーをタグに設定しよう

  1. 作成したGA4イベントタグの「トリガー」をクリック。
  2. 先ほど作成した「すべてのクリック」トリガーを選択。
  3. 保存。

これで、ページ内のすべてのクリックがGA4に送信されるようになりました!


⑥ プレビューモードで動作確認

タグを本番適用する前に、プレビューモードでテストします。

  1. GTMの「プレビュー」を開く。
  2. 計測対象のサイトを開き、ボタンをクリックしてみる。
  3. デバッグツールで「Tags Fired(発火したタグ)」にGA4のタグがあるか確認。
  4. GA4のリアルタイムレポートで click_event が記録されているか確認。

問題なくデータが送信されていることを確認したら、GTMの「送信」ボタンを押して公開!


■ まとめ 〜GTMでクリックイベントを計測しよう!〜

今回の学びを整理すると...

「クリックトリガー」を作成し、クリックを計測する
「クリック変数」を有効化し、クリックされたボタンの情報を取得する
「GA4のイベントタグ」を作成し、GA4にデータを送信する
「プレビューモード」で動作確認し、問題なければ公開する

この設定を活用すれば、「どのボタンがクリックされたか?」がGA4で分析できるようになります。

CTAボタンやナビゲーションメニューのクリック状況を把握し、マーケティング施策に活かしましょう!


■ 明日の予告 〜クリックイベントの計測(応用編)〜

次回は、特定のボタンだけを計測する方法を解説します!

「このボタンだけ計測したい」「特定のページのクリックだけ分析したい」といった応用テクニックを学びますので、お楽しみに!


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