オルタナティブ・ブログ > 秋山大志のそれとりあえず作ってみようか。 >

あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 48】 〜複数タグの発火順制御と最適化 〜タグの交通整理を極めろ!〜〜

»

■ なぜタグの発火順制御が重要なのか?

GTMでは、複数のタグが同時に発火することがある ため、適切な順序で発火させないと以下のような問題が発生します。

タグ発火のよくある問題:「Google広告のコンバージョンタグが2回発火して、コンバージョン数が水増しされる...」
「GA4のイベントタグがGoogle広告のタグより先に発火し、コンバージョン計測がズレる...」
「カスタムHTMLタグのスクリプトが他のタグより後に実行され、データが欠損する...」

こうした問題を防ぐために、GTMのタグ発火順制御 を適切に設定しましょう!


① GTMのタグ発火順序の基本

「GTMは基本的にタグを"同時実行"する」

GTMでは、タグの発火順序はデフォルトでは 「タグがすべて同時に発火」 する仕様になっています。

タグの実行順序: 1. 「Googleアナリティクス(GA4)タグ」(通常のページビュー計測) 2. 「広告タグ(Google広告、Facebookピクセルなど)」 3. 「カスタムHTMLタグ(スクリプト実行)」

タグがバラバラに発火すると データの欠損や不正確な計測 が発生するため、適切な順序で発火するよう調整が必要です。


② タグの発火順制御を設定する方法

GTMでは、タグの発火順を調整するために「タグシーケンス」を活用する!

1. タグシーケンスを設定する(タグAが完了したら、タグBを発火)

Google広告のコンバージョンタグを、GA4のイベントタグの後に発火させる例

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. Google広告のコンバージョンタグを開く。
  3. タグの発火順序を設定」を開き、
  4. このタグの前にタグを実行」をONにする。
  5. 「GA4のコンバージョンイベントタグ」を選択。
  6. 前のタグが成功した場合のみ実行」にチェックを入れる。
  7. 保存。

これで、GA4のイベントが発火した後に、Google広告のコンバージョンタグが発火するようになります!


2. タグの発火を遅延させる(JavaScriptを活用)

カスタムHTMLタグのスクリプトを、すべてのタグの後に発火させる例

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、タグの種類を「カスタムHTML」に設定。
  3. 以下のスクリプトを入力。

```html

```

  1. このタグの前にタグを実行」をONにし、
  2. 「すべてのタグが完了した後」に発火するよう設定。
  3. 保存。

これで、重要なタグの後にスクリプトが実行されるようになります!


③ タグの優先順位を決める(発火タイミングの調整)

GTMでは、「タグの発火タイミング」を設定することで、より細かい制御が可能!

1. タグの発火タイミングを「DOM Ready」に変更する

ページの完全読み込み後にタグを発火させる例

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新しいトリガーを作成し、「DOM Ready」を選択。
  3. 特定のタグ(例:GA4のページビュー)を、このトリガーで発火するよう設定。
  4. 保存。

「DOM Ready」で発火させることで、ページのコンテンツが完全に読み込まれてから計測が開始される!


④ GTMのタグ発火の競合を防ぐ(競合タグのチェック)

「タグが二重発火していないか?」をチェック!

発火競合のチェック方法:GTMの「プレビューモード」を開き、同じタグが2回発火していないか確認!
GA4のリアルタイムレポートで「イベントの重複」がないかチェック!
「前のタグが成功したら実行」の設定を活用し、不要な発火を防ぐ!

これで、タグの二重発火を防ぎ、計測の精度を向上!


■ まとめ 〜GTMのタグ発火順を制御し、正確な計測を実現!〜

「タグシーケンス」を設定し、発火順を制御!
「発火遅延」を活用し、重要なタグの後に実行!
「DOM Ready」トリガーで発火タイミングを調整!
「プレビューモード」で二重発火を防ぎ、データの正確性を向上!

これを活用すれば、 - 「計測ミスを防ぎ、データの正確性を維持!」 - 「不要な発火を減らし、GTMの動作を最適化!」 - 「発火順を適切に管理し、広告・GA4の計測精度を向上!」

という、大きなメリットがあります!


■ 明日の予告 〜エラーと例外ハンドリング〜

次回は、「GTMのエラーハンドリングと例外処理」 を学びます!


INDEX

Comment(0)