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未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 26】 〜トリガー条件の組み合わせと正規表現 〜複雑な発火条件を自在に操る〜〜

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■ なぜトリガーの条件設定が重要なのか?

GTMでは、「すべてのページ」「すべてのクリック」などのシンプルな条件でトリガーを設定できますが、実際の運用ではもっと細かい条件設定が求められます。

例えば、 ✅ 「/campaign/ を含むURLで、特定のCTAボタンがクリックされたときだけ発火」
「ECサイトの商品ページのうち、特定のカテゴリのページでだけタグを発火」
「特定のパターンのURLに一致する場合だけ、タグを発火」

こうした細かい発火条件を設定することで、不要なタグ発火を防ぎ、データ計測の精度を向上させることができます。

では、実際の設定方法を見ていきましょう!


① トリガーの条件をAND/ORで組み合わせる

1. AND条件の設定(すべての条件を満たす場合に発火)

例えば、「/campaign/ を含むページで、『お問い合わせ』ボタンがクリックされたときのみ発火」するトリガーを作成します。

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「クリック - すべての要素」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のクリック」に変更。
  4. 以下の条件を追加。
  5. Page URL「次を含む」 /campaign/
  6. Click Text「次を含む」 お問い合わせ
  7. トリガー名を「キャンペーンお問い合わせボタンクリック」にして保存。

これで、「/campaign/ ページ内の『お問い合わせ』ボタンがクリックされたときのみ発火」する設定になります!


2. OR条件の設定(いずれかの条件を満たす場合に発火)

例えば、「/product/ を含むページ または /service/ を含むページでタグを発火」させる場合、

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「ページビュー」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のページビュー」に変更。
  4. 以下の条件を追加。
  5. Page URL「次を含む」 /product/
  6. または(「+ 条件を追加」をクリック)
  7. Page URL「次を含む」 /service/
  8. トリガー名を「商品・サービスページ閲覧」にして保存。

これで、「/product/ または /service/」を含むURLでタグが発火するようになります!


② 正規表現を使ったトリガー設定

正規表現(RegExp)を活用すると、より柔軟な条件設定が可能になります。

例えば、 ✅ 「/product/abc」「/product/xyz」「/product/123」のようなURLパターンすべてに対応したい」
「ドメインが example.com または test.com の場合のみ発火したい」

こうした場合、通常は複数の条件を追加する必要がありますが、正規表現を使えば 「/product/ の後に何かが続くURLすべて」 を1つの条件でカバーできます。

1. 正規表現を使ったトリガーの作成

  1. GTMの「トリガー」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、トリガーの種類を「ページビュー」に設定。
  3. 「このトリガーの発火を...」のオプションを「一部のページビュー」に変更。
  4. 以下の条件を設定。
  5. Page URL「一致する正規表現」 ^/product/.*
  6. トリガー名を「商品ページ全体」にして保存。

これで、/product/ で始まるすべてのURLでタグが発火するようになります!


③ GA4のイベントタグを作成する(トリガーを適用)

1. GA4のタグを作成

  1. GTMの「タグ」メニューを開く。
  2. 新規」をクリックし、タグの種類を「Google アナリティクス: GA4 イベント」に設定。
  3. 設定タグを選択」で、すでに作成したGA4設定タグを選択。
  4. イベント名」を campaign_contact_click にする。

2. トリガーを設定

  1. 作成したGA4イベントタグの「トリガー」をクリック。
  2. 先ほど作成した「キャンペーンお問い合わせボタンクリック」トリガーを選択。
  3. 保存。

これで、キャンペーンページ内のお問い合わせボタンがクリックされたときのみGA4にデータが送信されます!


④ プレビューモードで動作確認

タグを本番適用する前に、必ずプレビューモードでテストしましょう。

  1. GTMの「プレビュー」を開く。
  2. 計測対象のサイトを開き、対象のページに移動。
  3. デバッグツールの「Tags Fired(発火したタグ)」にGA4のタグがあるか確認。
  4. GA4のリアルタイムレポートで campaign_contact_click が記録されているか確認。

問題なくデータが送信されていることを確認したら、GTMの「送信」ボタンを押して公開!


■ まとめ 〜トリガー条件を自在に操ろう!〜

トリガーの条件をAND/ORで組み合わせることで、細かい発火条件を設定できる!
正規表現を使えば、複数の条件をスマートに指定できる!
GTMの「プレビューモード」でテストし、問題なければ公開する!

次回は、「データレイヤーを活用した高度なタグ管理」 を解説します!


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