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あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 7】 〜コンテナの公開とバージョン管理 〜タグ管理の黒歴史を防げ!〜〜

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■ GTMのコンテナを公開する前に 〜「ちょっと修正しただけ」が命取り〜

「ちょっとタグを追加しただけだし、公開しても大丈夫だよね?」

はい、それが落とし穴です。

私も過去に「軽い修正だから」と油断して公開し、後日「コンバージョン計測がゼロになってます!」と焦ったことがあります。なぜなら、過去の設定を上書きしてしまい、気づかないうちに重要なタグが消えていたのです。

GTMの「バージョン管理」を正しく活用すれば、

いつ、誰が、どんな変更をしたのか記録に残せる
問題が起きても、すぐに前の状態に戻せる
安全にタグを管理しながら運用できる

つまり、GTMのコンテナを適切に管理することは、マーケターの命綱なのです。

それでは、正しいコンテナの公開方法とバージョン管理の活用法を学んでいきましょう!


① GTMのコンテナとは?

GTMのコンテナとは、タグ・トリガー・変数などをまとめて管理する「箱」のようなものです。

「コンテナを公開する」とは、GTMで作成・編集したタグを実際のウェブサイトで動作させることを意味します。

例えば、

  • GA4のページビュータグを追加 → 公開しないと計測が始まらない
  • Google広告のコンバージョンタグを修正 → 公開しないと変更が反映されない

つまり、どんなに良い設定をしても、公開しなければ意味がないのです。


② コンテナを公開する方法

1. GTMの「送信」ボタンを押す

GTMの管理画面にログインし、右上にある「送信」ボタンをクリックします。

2. バージョン名と変更内容を記入

「送信」画面が開いたら、以下の情報を入力します。

  • バージョン名: 何の変更をしたか簡単に記入(例:「GA4のイベントトラッキング追加」)
  • バージョンの説明: 具体的にどんな変更を行ったのか記録(例:「ページビュータグを修正し、クリックイベントを追加」)

後から見返して分かるように、できるだけ具体的に記入するのがポイント!

3. 「公開」ボタンを押す

記入が終わったら、「公開」ボタンをクリック!
これで、変更内容が本番環境に適用されます。


③ バージョン管理の活用法 〜過去に戻れる安心感〜

GTMでは、公開するたびに「バージョン履歴」が自動的に作成されます。

いつ、誰が、どんな変更をしたのかが記録される
過去のバージョンに簡単に戻せる(ロールバック機能)

1. バージョン履歴を確認する方法

  1. GTM管理画面の左メニューから「バージョン」をクリック。
  2. 過去のバージョン一覧が表示される。
  3. 各バージョンをクリックすると、変更内容の詳細が確認できる。

2. バージョンをロールバック(以前の状態に戻す)する方法

「タグを公開したら動作がおかしくなった...!」

そんなときは、前のバージョンにロールバックすればOK!

  1. 「バージョン」画面で、正常に動いていたバージョンを選択。
  2. このバージョンを公開」ボタンをクリック。
  3. これで、以前の設定に戻すことができる。

万が一のミスにも対応できるので、安心してタグを更新できる!


④ コンテナの管理をミスしないための3つのルール

  1. 毎回、バージョン名と説明をしっかり記入する
    → 「修正しました」ではなく、「GA4イベント追加」「広告タグ修正」など、具体的に書く。

  2. 変更前に「プレビューモード」で動作確認する
    → いきなり公開せず、まずはテスト環境で確認!

  3. 大きな変更をする前に、バージョン履歴を手動で保存する
    → 「今の状態を保存してから編集する」という意識を持つ。

この3つを守れば、GTMの運用ミスを防げる!


■ まとめ 〜コンテナを安全に管理しよう!〜

今回の内容を整理すると、

コンテナを公開しないとタグは反映されない
「送信」前に、バージョン名と説明を必ず記入する
バージョン履歴を活用すれば、過去の設定に簡単に戻せる
プレビューモードで事前にテストしてから公開するのが鉄則!

GTMは「管理」のツールでもあります。適切にバージョンを管理しながら、安全に運用していきましょう!


■ 明日の予告 〜クリックイベントの計測(基本編)〜

次回は、「クリックイベントの計測」を学びます!

「どのボタンがどれだけクリックされたか?」を知ることで、サイトの改善やマーケティング施策に役立てることができます。

GTMの実践編にどんどん入っていきますので、楽しみにしていてください!


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