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あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。

未経験から100日後にGTMのプロになる話【Day 5】 〜最初のタグを作成!GA4ページビュー計測を始めよう〜

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■ GA4のタグを作る前に 〜計測タグはマーケターの命綱〜

マーケターにとって、アクセスデータは「空気」のようなものです。普段は意識しなくても、突然なくなると大問題になる。

たとえば、広告を回しているのに「流入数がゼロ」となったらどうでしょう?

  • A案: 「アクセス数が減ったのかな?」と分析する。
  • B案: 「そもそもタグが動いていないんじゃないか?」と疑う。

マーケターの経験が浅いうちはA案を考えがちですが、実際はB案(タグの計測漏れ)が原因なことが少なくありません。つまり、「正しくタグが動作しているかどうか」は、マーケティング施策の成否を分ける非常に重要な要素なのです。

ということで、今回はGTMを使ってGA4のページビュー計測タグを設定し、「データがきちんと取得できている」という安心感を得るところから始めましょう。


① GA4の測定IDを取得しよう

まずは、Google Analytics 4(GA4)の管理画面から「測定ID」を取得します。

1. GA4の管理画面にログイン

Google Analytics(https://analytics.google.com/)にアクセスし、GA4プロパティにログインします。

2. 測定IDを確認する

  1. 「管理」(画面左下の歯車アイコン)をクリック。
  2. 「データストリーム」→ 設定済みのウェブストリームを選択。
  3. 「G-XXXXXXX」という形式の「測定ID」をコピーする。

この測定IDが、GTMでGA4のタグを作成する際に必要になります。


② GTMでGA4ページビュータグを作成しよう

1. GTMにログインして新しいタグを作成

  1. Google Tag Manager にアクセスし、コンテナを開く。
  2. 左メニューの「タグ」をクリック。
  3. 新規」ボタンを押して、新しいタグを作成。

2. タグの種類を「GA4 設定」にする

  1. タグの設定」をクリック。
  2. Google アナリティクス: GA4 設定」を選択。
  3. 測定ID」に、先ほどGA4の管理画面から取得した測定ID(G-XXXXXXX)を入力。

3. 送信先データを管理する(データストリームの設定)

  • デフォルトの状態で「データストリーム」に情報が送られるので、そのままでOK。
  • 「この設定タグをすべてのGA4イベントタグに使用する」にチェックを入れる(今後追加するイベント計測でも同じ設定を使える)。

③ トリガーを設定しよう(ページビュー時に発火)

  1. トリガー」をクリックし、「新規」を選択。
  2. ページビュー」を選択(これにより、ページが読み込まれるたびにタグが発火)。
  3. 「すべてのページ」 を選択して保存。

これで、「すべてのページでページビューを計測するGA4タグ」が完成しました!


④ プレビューモードで動作確認をする

GTMでは、タグを本番環境に適用する前に「プレビューモード」でテストができます。

1. プレビューを開始する

  1. GTMの管理画面で「プレビュー」ボタンをクリック。
  2. 計測したいサイトのURLを入力し、「開始」をクリック。
  3. 別ウィンドウで自分のサイトが開き、GTMのデバッグツールが表示される。

2. タグの発火を確認する

  • GTMのデバッグツールで「Tags Fired(発火したタグ)」を確認。
  • 「GA4設定」タグが正しく発火しているかをチェック。
  • Google Analytics 4のリアルタイムレポートでもデータが送信されているか確認する。

⑤ 公開(タグを本番環境に適用)

問題なく動作していることを確認したら、GTMのタグを本番環境に反映させましょう。

1. コンテナの公開手順

  1. GTM管理画面で「送信」ボタンをクリック。
  2. 「バージョン名」を入力(例:「GA4ページビュータグ追加」)。
  3. 「公開」ボタンを押して適用。

これで、GA4のページビュータグが本番環境で稼働し始めました!


■ まとめ 〜最初のタグが完成!マーケターの第一歩〜

今回の内容を振り返ると、

  1. GA4の測定IDを取得する(Google Analyticsの管理画面から)
  2. GTMでGA4ページビュータグを作成する(測定IDを設定)
  3. トリガーを「ページビュー」に設定する(すべてのページで発火)
  4. プレビューモードで動作確認をする(データが送信されているかチェック)
  5. 問題なければ公開する(本番環境に適用)

これで、マーケティングデータの収集がスタートしました!

GTMを使えば、エンジニアに依頼せずともタグの管理ができ、スムーズに計測を進められます。これは、マーケターにとって非常に大きなメリットです。


■ 明日の予告 〜プレビューモードとデバッグの活用〜

GTMを使う上で最も重要な「プレビューモード」と「デバッグ機能」。 「タグが動かない!」と慌てないために、デバッグの基本を次回しっかり学びましょう!


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