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2007年の“2.0”を振り返る(後編)

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前編では、“ヒューマン2.0”、“ユビキタス2.0”、“仕事2.0(就職2.0”の3つのテーマを中心に、“2.0”の話題を買いてみました。この後編では、“企業2.0”、“地域2.0”、“教育2.0”、“社会2.0”を中心に整理したいと思います。

 

“企業2.0”によるコラボレーションの進化

今年、Web2.0の思想と技術を情報システムに取り入れるコンセプトとして“エンタープライズ2.0”が使われるようになりました。ITmediaの記事で、「エンタープライズ2.0時代の到来:“2.0”は企業内コラボの特効薬なのか」や「エンタープライズ2.0の導入には何が必要なのか?」では、ヒューマン×プロセス×テクノロジーの三位一体改革の必要性を述べさせていただきました。「社内で埋もれるCGMを発掘できると企業は強くなる」では、現場力の必要性、「社内Twitterの可能性 ~社内SNS・イントラブログに続くか?~」や「Pathtraqは社内Web2.0の本命になるかもしれない?」では、TwitterPathtracが社内の新たな柔らかなコミュニケーションツールになる可能性があることを述べさせていただきました。

 
Business Blog & SNS World 07 に参加して」や「「エンタープライズ2.0 Day」レポート」では、企業の“2.0”活用の可能性と自分なりの考え方を述べさせていただきました。

 
しかしながら、社内に“Web2.0”を導入することはそれなりにハードルもあり、「社内SNSやイントラブログは仕事に役立つのか?」では、アンケートの中からその必要性を感じていない社員が多いこと、「企業はWeb2.0とのギャップにどう対応していくのか?」では、ギャップを埋めるためのプロセス、「社内Web2.0導入の大きな壁(1) --セキュリティ編」では、セキュリティから10シリーズの特集を組み、それぞれの課題を述べさせていただきました。

 
Gmailは企業に普及していくのか?(1) --企業にとってのメリットとは?」では特集を組み、個人で利用が進むGmailが普及していく可能性について述べさせていただきました。そして、ブロガーの中でも議論となったのが、「社内SNSやイントラブログは自由か?それとも統治下か?」で、その運用方法の難しさを述べさせていただきました。

 

“企業2.0”によるマーケティングの進化

“企業2.0”はエンタープライズ2.0に代表される企業のコラボレーションだけでなく、クチコミのようなマーケティングに活用する企業が増えてきました。「AMNブログイベント『ブログとマーケティング』に参加して」では、企業のブログマーケティングについてブロガーの方々と様々な意見交換を交わしました。

 
企業がTwitterをマーケティングに活用する時代?」や「Twitterによるクチコミマーケティングはブログに続くか?」では、ブログだけでなくTwitter等もマツダ社の事例を交えながら、企業のマーケティングに活用される時代の潮流を述べさせていただきました。

 
ブログやSNS等による個人情報発信力は、経済成長を牽引する」では、情報通信白書の中にブログやSNS等の情報発信力が経済成長に大きな影響を与えていること書かれていることをとりあげてみました。また、「ドコモ2.0の宣伝効果と販売効果」では、Docomo2.0のイメージはインパクトがあり、宣伝効果はあったものの販売効果は少なかったという点を指摘させていただきました。

 
そして、「Web2.0ビジネスとは何のか?」では、Web2.0をビジネスの視点にフォーカスしてまとめさせていただきました。

 

“地域2.0”は地域活性化に結びつくのか?

今年は流行語大賞に“どげんかせんといかん”が選ばれたように、地方の活性化が大きなテーマとなりました。総務大臣も県知事出身が任命され、地方へのお金の流れも含めて地方活性化施策が議論されました。

 
自治体とクチコミ!地域ブロガーによる地域活性化の可能性を探る」では、地域のアルファーブロガーを地域のクチコミ等で活性化に結びつける施策の可能性、「地域Twitterによる地域コンテンツ配信と地域活性化の可能性を探る」では、地域Twitterが地域のコミュニケーションを活性化させる可能性、「地域と企業のコラボ・マーケティングと知のボランティア」では、地域と企業の集合知の活用を述べさせていただきました。

 
首長と自治体運営のブログ活用を考える」や「全国初の自治体運営ブログポータルサイト本格運用から見る地域活性化の未来」では、自治体の地域ブログの活用の事例等の紹介、「今年の夏祭りと花火大会の中継はコンシューマの力で」や「今年の夏休みはWeb2.0を活用した旅行・観光を楽しむ」では、夏休みの中の地域観光コンテンツを地域で盛り上げることを述べさせていただきました。

 
地域2.0と地域活性化(1) --地域SNSは普及していくのか?」では、特集を組み、“地域SNS”、“地域ブログ”、“地域Twitter”、“地域動画”等の可能性と問題点について自分なりの考え方を述べさせていただきました。「地域SNSから地域仮想社会へ」では、地域活性化のために、セカンドライフ等の仮想世界が活用される可能性について事例を交えながら述べさせていただきました。

 

“教育2.0”とICT教育 (小中高編)

日本の学校教育へのICTの普及ですが、世の中の動きと比べるとまだまだ進んでいるとは言えません。「学校教育に役立ちそうなWeb2.0の活用」や「SNSを学校教育に活用する」等では、学校教育における有効性、「Web2.0時代の情報モラル教育」や「ブログを学校の総合学習と情報モラル教育に活用する時代」では、子どもたちが自ら考える力と情報モラル教育の観点から事例を交えながら意見を述べさせていただきました。

 
SNSで学校に行けない児童生徒を支援するプロジェクト」や「ブログを小学校の海外交流に活用する時代」等では、学校の授業だけでなく、学校教育の様々な分野においてのWeb2.0の活用シーンを述べさせていただきました。

 
しかしながら、インターネットの普及は子どもたちにもマイナスの影響を与えている点もいくつかあります。「学校裏サイトと子ども向けSNSとブログを比較する」や「学校裏サイト・ネットいじめ対策を考える」では、深刻化する学校裏サイトの問題とその対策を述べ、「「全国学力・学習状況調査」の結果から見るテレビゲームとインターネットの付き合い方」では、学力向上の視点から見ると、インターネットは適度にしたほうが良いということも述べさせていただきました。

 
そして、「ニンテンドーDSが学校のICT教育に活用される日」では、ゲームが学力向上に役立つ可能性について述べせていただきました。

 

“教育2.0”と大学教育

一方、大学教育においても変化が見られた時代でした。学生の多くがmixi等のSNSやブログを楽しむ時代であり、大学教育においてもWeb2.0の活用方法が問われる時代になりました。

 
YouTubeを利用して大学公式サイトを“Web2.0”仕様にする」では、大学の公式サイトでYouTubeを使って積極的に大学をPRする姿勢、「大学等の学生支援プログラムにSNSを活用する」では、SNSを活用し学生を支援する仕組みの模索、「慶応大学がセカンドライフで日本初めての大学講義を公開へ」では、大学がセカンドライフ内で大学講義を実施する試みの紹介を述べさせていただきました。そして、まとめとして「日米の大学教育現場におけるWeb2.0の活用事例から見えること」の中で日米を比較しながら、大学教育のWeb2.0の活用のあり方について事例を交えながら自分の考えを述べさせていただきました。

 

“社会2.0”は社会の全体の変化

社会2.0”では一番多くのテーマを書かせていただき、69にも上りました。本当は一番まとめたいところですが、これだけで4、5回くらい書けそうなので、来年度に持ち越しにしたいと思います。いずれにしても“2.0”は社会に大きな変革をもたらしたという点で、“社会2.0”は個人的には好きなキーワードです。

 

最後に感謝の気持ち

今年は、オルタナティブ・ブログを書かせていただいたおかげで、読者の皆様、ブロガーの皆様、そして事務局の皆様には大変お世話になりました。“ブログ論”の中でいくつか意見を述べさせていただきましたが、ブログを書くことによって、本当に多くのことを学ばせていただきました。最後に感謝の気持ちを込めて、今年のブログは終了にしたいと思います。

 
今年は本当にどうもありがとうございました。

 
来年もよろしくお願いします。

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