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2007年の“2.0”を振り返る(前編)

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Web2.0”や“ウェブ2.0”等というキーワードが2006年にブレークし、2007年は「Web2.0 EXPO(関連記事)」も開催され、“Web2.0”が定着しつつあるように見受けられます。一方、バスワードとしてさらにあいまいになったという意見もあります。

 
今年1年間、「『ビジネス2.0』の視点」というタイトルでブログを書き続けてきましたが、タイトルにあるように“2.0”という視点で2007年を振り返りたいと思います。

 

そもそも我々はWeb2.0に何を求めていたのか?

Web2.0というキーワードが頻繁に使われるようになったのは、昨年の春から夏が一番多かったと記憶しています。しかしながら、今年はそれほど多くは聞かれなくなりました。「そもそもWeb2.0に我々は何を求めていたのか?」の中では、

Web2.0という言葉があまり使われなくなったのは、我々が求めていたことがある程度実現されるようになったからだと考えることができる”と述べさせていただきましたが、空気や水のように当たり前の存在になったためとも考えることができるのではないかと考えています。

 

2.0”というカテゴリ

私がブログを書いている中で、ブログのカテゴリを “ヒューマン2.0”、“ユビキタス2.0”、“仕事2.0(就職2.0”、“企業2.0”、“地域2.0”、“教育2.0”、そして“社会2.0”と2.0”で分けさせていただきました。「なんでもかんでも“2.0”を使っている」というご批判もあるかもしれませんが、“Web2.0”よりもよりテーマを絞って書くができたので自分としては整理のしやすいカテゴリだったと考えています。それでは、個々でそれぞれのカテゴリを総括してみたいと思います。

 

ヒューマン2.0はつながりをつくる

“ヒューマン2.0”という言葉を聞くと、皆さんは、渡辺千賀氏の著書「ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)」を思い浮かぶ人が多いと思います。私自身もこの本を読んだ一人であり、シリコンバレーでの活動や人とのつながり方を勉強させていただきました。

 
私自身は、“ヒューマン2.0”のカテゴリの中でWeb2.0時代の人としてのあり方を考えていきました。「2.0時代の人脈の賞味期限切れ対策と保温の仕方」では人間同士の柔らかな人脈形成、そして「家族のつながり、地域のつながり、職場のつながり」では、つながりが少なくなる中での問題提起、「
ビジネスパーソンが「個人シンクタンク」を意識する時代」では、個人がプロフェッショナルになることの必要性、「人間グーグル・Googleの魅力(1)--ググられる人」では、なんでも検索(相談)されるぐらい頼られる人間になること、「mixi世代」と「ゆびとま世代」」や「団塊世代が発信する情報から学ぶ」では世代間のギャップや別世代から学ぶことの必要性を述べさせていただきました。

 
Web2.0
時代により、リアルの世界だけでなくネットの世界でもいろいろなつながりができる時代となり、個々の人間性がより求められる時代になった、つまり“ヒューマン2.0”の時代になったと考えることができるのではないかと考えています。

 

“ユビキタス2.0”は新しいモバイルの世界を創る

今年は、特に後半にかけて、携帯電話等のモバイルに大きな変化があった時代だったと思います。携帯電話は販売方法が割賦購入も選べるようになり、ワンセグやGPSHSDPA等のAll INの携帯電話も当たり前のようになりました。私自身今年は“ユビキタス2.0”元年だったのではないかと勝手に思っています。

 
次世代無線免許割り当てで進むワイヤレスブロードバンドのオープン化」では、進むワイヤレスブロードバンド、「アップルのiPhoneが日本に上陸することは・・」ではiPhoneが日本に上陸することのインパクト、「iPhoneGoogle Androidそして次世代高速通信無線は大きな波を起こす」では、モバイル業界全般の大きな潮流、「ドコモのグーグルとアップル提携等による反撃への本気度」では、ドコモが様々な戦略を打ち出し反撃への本気度が如実になってきていること等をあげさせていただきました。

 
また、「ソーシャル・ユビキタス社会になれば世の中楽しい!?」では、ソーシャル・ネットワークとユビキタスな環境が融合することにより、新しいユビキタス2.0の世界が生まれる可能性を述べさせていただきました。また、「Windows Mobile対応のシグマリオンみたいなモバイル端末がほしい」では、スマートフォンとパソコンの中間に位置するモバイル端末の必要性も述べさせていただきました。

 

“仕事2.0(就職2.0)”によるワークスタイルと就職意識の変化

今年は、“産消逆転”や“コンシューマIT”と言われるように、消費者の技術(コンシューマIT)が企業に導入するという時代であり、人々の働き方にも大きな変化が見られました。また、就職においては完全な売り手市場だったということと、学生がmixi等のSNSやブログを積極的に活動する等の変化が見られました。まさに、“仕事2.0(就職2.0”時代だったのではないかと感じています。

 
売り手市場では優秀な学生を早く囲い込みたい」では、学生を囲い込むために“内定者向けSNS”を導入する企業が増え、「採用面談でSNSを積極的に活用してきたと自己PRする学生の評価は?」では、面接官が評価することの難しさ、「就職戦線!内々定時期の企業と学生のWeb2.0活用を考える」では、内々定時期の学生が複数内定をもらった場合の対応方法等を述べさせていただきました。そして、「売り手市場と買い手市場のどちらが学生にとって幸せなのか?」では、どちらの市場が学生にとって幸せなのか意見を述べさせていただきました。

 
一方、社員の仕事に関してですが、「
働き方の改革!テレワーク普及促進期におけるSNSの役割を考える」や「SNSとワーク・ライフ・バランス」では、テレワークの推進やワーク・ライフ・バランスにはSNSも必要な一つの要素であるということ、「新入社員の「働くことの意識」」では、ブログやSNSを使いこなす世代が社会に入ってきたときの企業へのインパクト、「高度IT人材育成とWeb2.0活用人材育成」では人材育成には、Web2.0の思想が重要であること、「Web2.0時代の働き方と生き方って何なのか?」では、Web2.0の普及により楽しい仕事に出会える可能性が増えたこと等を述べさせていただきました。

 
できる人のグーグル仕事術を身に付ける」では、グーグルで仕事の効率をあげること、「デジタル新世代やmixi世代は上司や顧客までWeb2.0を使って評価する」では、Web2.0で上司までが評価される時代になりつつあること、「大組織から離れてみるということ」や「グーグラーの世界研修旅行の意味とは?」では広い視野をもつことの必要性を述べさせていただきました。

 
そして、「日本の営業マンの行方」では、Web2.0時代の到来による営業マンの存在意義、「労働組合にもSNSの波が来た」では、労働組合という比較的保守的な組織にもSNSの導入が進んできていることを述べさせていただきました。

 

前編は、ヒューマン2.0”、“ユビキタス2.0”、“仕事2.0(就職2.0”の3つのテーマをかなり駆け足で総括をさせていただきました。後編では、企業2.0”、“地域2.0”、“教育2.0”、“社会2.0”を中心に整理したいと思います。


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