ブログやSNS等による個人情報発信力は、経済成長を牽引する
7月3日に平成19年「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)が公表されました。今回の白書の中では、「ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開(PDF)」という特集が掲載されています。Web2.0時代の到来とその経済的効果も述べられており、その点に絞って少し整理していきたいと思います。
ブログやSNS等は在庫循環を円滑化する
情報通信関連の在庫関連図を見てみると、近年、在庫状況の円軌道が小さくなっており、在庫循環が円滑していることがわかります。
その背景として、『ブログ、SNS等消費者主導発信型メディアの普及を通じた供給者と消費者の情報ミスマッチを解消による消費者ニーズの的確な把握』があると書かれています。その次に『サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)等のICTの活用による効率的な在庫管理の普及等もあげられる』と書かれていますが、最初にブログやSNS等が述べられている点で、その経済成長への効果を高く評価していると考えています。
情報流通はフラット化する
Web2.0サービスの普及により、オープン志向・分散・双方向・動的になり、企業と個人がともに主役になり、情報流通のフラットな構造が生まれていく点も述べられています。
資料の中には、
『利用者参加とオープン志向というWeb2.0の特色を生かし、ネットワークを利用した様々な協動や知識の集結が実現します。(中略)個人情報発信力の拡大はそれらが蓄積されることにより、社会経済に大きな影響を与え、新たな社会経済システムを構築する契機となると考えられる。』と書かれており、新たな社会経済への影響とその変化が述べられています。
最後に
Web2.0で世界が変わると漠然とよく言われたりするのですが、実際に在庫状況の数値等日本経済の成長という観点から見ることも大切でしょう。「情報・知識時代が到来する」と書かれているように、情報や知識を源泉とする社会が経済成長へ貢献する時代を本格的に迎えることになります。同時にライフスタイルの変化やデジタルデバイド等、社会も変化していきます。我々一人一人はその変化を見極め、自らが情報を発信し、日本の経済を牽引する一人という意識を持ち、行動していくことがもしかしたら今必要とされているのかもしれません。