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全国初の自治体運営ブログポータルサイト本格運用から見る地域活性化の未来

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6月21日、和歌山の北山村において全国自治体初のブログポータルサイト「北山ブログ 村ぶろ」本格運用開始となりました。

今回の自治体運営によるブログポータルサイトの開設目的は、北山村及び紀州熊野地域のPRと地域の発展に寄与すること、また全国から「バーチャル 村民」となるブログ会員を募り、観光客の誘致や特産物の販売促進を図っていくというものです。

同時に、ブログによる収益事業としても平成19年度に収入600万円、平成21年度には、1,800万円の自主財源の確保を見込んでいます。
(※観光・特産物事業等で総額3億円の達成を目標)

 

先行する地域SNSと民間運営の地域ブログ

自治体運営では地域SNSが先行しており、熊本県八千代市の「ごろっとやっちろ」や千代田区の「ちよっピー」が代表的です。NPOでは西千葉の「あみっぴい」が有名です。また、地域ブログは民間運営で沖縄の「てぃーだブログ」や岐阜の「ギフログ」等多くの地域で利用されています。今回の地域ブログの自治体運営により、官民の地域SNSと地域ブログ運営事例は網羅されると考えています。

 

自治体運営による地域ブログのメリット

地域ブログは、地域のPRや地域発展に貢献することそして観光客の誘致や特産物の販売促進を図っていくことができます。また、自治体としての新たな収益源を確保していくということもメリットが高いでしょう。そして、首長(今回は村長)がブログを書くことで、住民との接点を増やしていくことは、自治体のオープン性という観点から効果が高いものと考えています。 

 

自治体がブログで地域を活性化すること

今話題のふるさと納税に関する議論の中で地方にお金を落とすということは重要であると考えています。一方、自治体自らが積極的に情報発信し、住民と共に地域を盛り上げ、そして自力で財源を確保していくというオープン性自立性も重要になってきていると考えています。地域SNSは地域活性化には効果がありますが、特定のクローズドな住民のコミュニティであり、オープン性や地域全体の盛り上げを考えるとやや物足りない印象をもっています。自治体が地域ブログを運営し、オープンな形の地域活性化と自主財源確保に取り組むことは、少子高齢化時代で自治体が縮小していく時代において、重要な地域活性化モデルとして位置づけられていくのではないかと考えています。

 

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