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オープンデータ社会(29)総務省の実証事業の取り組み(公共交通分野)

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2012年度の総務省のオープンデータに関する具体的な取り組みとして、分野を超えたデータの流通・連携・利活用を効果的に行うための情報流通連携基盤の構築のために「公共交通」、「地盤」、「災害」、「青果物・水産物」の4つのテーマで、実証実験を行っていくことを明記しています。

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http://www.opendata.gr.jp/committee/docs/20121024/siryo1-5.pdf

オープンデータ流通推進コンソーシアムでは、2013年3月13日に第4回利活用・普及委員会を開催し、総務省の実証実験の取り組み結果について報告をしています。

今回は公共交通分野の実証実験の取り組みについて整理をしたいと思います。

●公共交通分野「情報流通連携基盤の公共交通分野における実証実験」

「情報流通連携基盤の公共交通分野における実証実験」では、鉄道やバスなどの運行情報や、駅・停留所などの公共交通施設の情報を共通のデータ規格にもとづいて、オープン化することにより、都市における公共交通の状況の可視化につなげていくことを目的として実証が行われています。実証実験の実施は3月1日から3月29日まで行われています。

これからの取り組みを、複数の事業者と利用者が共通のデータフォーマットによるオープンなプラットフォームとなる情報流通連携基盤システム上で相互に利用することで、情報流通基盤の適用性の検証やオープンデータのメリットの可視化を行うとともに、大きな効果を生み出すことを目指し取り組みが行われています。

今回の実証では、横須賀テレコムリサーチパークが実証主体となり、JR東日本、東京都交通局、東京都地下鉄などが実験に協力しています。

実際に、列車の在線情報と運行情報から列車の位置や運行状況を提示する「公共交通運行情報サービス(ドコシル)」、駅構内の施設情報を提供する「次世代交通支援情報サービス(ココシル東京駅)」、音声読み上げによる資格視聴者に運行情報を提供する「交通弱者支援情報サービス」の3つを中心に、APIを用いたパイロットサービスを開発し検証を行なっています。

「公共交通運行情報サービス(ドコシル)」は、東京23区内の都営バスや鉄道のリアルタイムな運行情報を情報流通連携基盤のAPIを利用して取得し表示することで、電車やバスの位置、遅延などの運行情報を地図上で可視化しています。本サービスではGoogle Playでも公開されました。

「次世代交通支援情報サービス(ココシル東京駅)」は、「ココシルアシスタント」機能を搭載した NFC(Near Field Communication)タグ対応スマートステーションシステムです。東京駅構内の位置情報を推定して現在地を表示し、情報流通連携基盤APIを利用して取得した施設情報を利用して、現在地に合わせた施設を案内しています。

駅構内には NFCを内蔵したタグプレートが設置されており、タグをタッチするだけで現在地情報を確認でき、場所を記録するブックマーク機能が利用できます。また、新幹線出発までの残り時間と位置情報を元に周辺施設や駅ナカの店舗やトイレ情報などの情報も提供しています。

駅のリアルタイムな情報では、JR 東京駅に乗り入れているJRと東京メトロと都営地下鉄全線の列車運行情報を提供し、列車運行情報の変化に応じて、スマートフォンに Push 配信ができ、リアルタイムに運行状況を確認することができます。

さらに、駅構内 10 箇所に設置された温度湿度センサの情報を配信すると共に、花粉センサによる花粉情報を配信も可能となっています。

「交通弱者支援サービス(視覚障がい者支援システム)」では、視覚障がい者を対象に音声による列車運行情報案内システムを提供しています。本実証では、視覚障がい者の被験者がスマートフォンを利用し、23区内の都営バスの到着予想時間と列車運行情報を音声により通知しています。

これらのサービス提供にあたって、データ整備を行い、路線・駅・バス停・改札口などの情報を記述するために、103のボキャブラリを定義しています。また、外部仕様書に基づくAPIを実装し、時刻表情報・路線情報・施設情報・運行情報などを配信できるよう環境を構築しています。

また、開発者向けのサイトを整備し、APIや提供するデータに関する情報、FAQを公開しています。開発者向けには、アプリ開発の提案受付を行い、開発者向けのサイトを経由して情報連携基盤AIやデータを提供しています。実際に、他サービスとのマッシュアップやコレクションゲーム、乗り換え案内、降車案内など16件の提案を受け付けるとともに、情報流通連携基盤システムやオープンデータ環境に関するアンケートの実施も行なっています。

 

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