オープンデータ社会(20)オープンデータマーケットプレイス
オープンデータの利活用が進み、先日のブログでご紹介したエコシステムを形成し、オープンデータによる経済圏(オープンデータエコノミー)を作り、そして、持続性のあるビジネスモデルを創造しマネタイズさせていくことが重要となっていきます。
Deloitte UK は2012年12月、「Open growth: Stimulating demand for open data in the UK」を公開しました。
英国においてもオープンデータの利活用は進んでいるものの、経済的な価値、つまり、オープンデータの活用によって、どの程度の利益が生まれているのか、定量的な数値を図ることができていません。
この公開資料では、オープンデータに関するビジネスモデルを定義し、政府が公開するデータがそのような市場価値と利益をもたらすのかについて、整理をしています。
Open Data Market Place
オープンデータのビジネスを整理する上で重要となるのが、オープンデータマーケットプレイスです。
オープンデータのマーケットプレイスを取り巻くプレイヤーには、
・Open Data Suppliers:オープンデータを公開する事業者:政府、企業、個人等)
・Aggregators:オープンデータを仲介する事業者
・Developers:オープンデータを利用しアプリ開発を行う事業者
・Enrichers:オープンデータを利用し付加価値サービスを提供する事業者
・Enablers :データマネジメントやストレージ事業者、プラットフォームやソフトウェア事業者、クラウドソーシング事業者等
・Final Consumers:政府、民間、個人等
Open Data Suppliers が、二次利用可能なマシンリーダブルな生データを公開し、Developersがそのデータを活用してアプリを開発。EnrichersがEnablersのサービス基盤を通じて付加価値をつけたサービスをFinal Consumersに提供するという流れになります。
出所:Deloitte LLP and the Open Data Institute
ここで、重要となるのは、オープンデータの提供を通じて、Feedback&Payment、つまり、Final Consumerが利用することのメリットを感じ、オープンデータを通じたサービスに対価を支払い、お金を流通させることができるかというのが重要になってきます。
オープンデータ社会(1)オープンデータとは? 2013/01/21
オープンデータ社会(2)米政府におけるオープンガバメントの取り組み 2013/01/22
オープンデータ社会(3)世界の政府におけるオープンデータ戦略の取り組み 2013/01/23
オープンデータ社会(4)民間事業者の参入 2013/01/25
オープンデータ社会(5)米国政府におけるビッグデータ関連政策 2013/01/28
オープンデータ社会(6)日本におけるオープンガバメントの取り組み 2013/01/29
オープンデータ社会(7)公共データへの産業界からの期待 2013/01/31
オープンデータ社会(8)電子行政オープンデータ戦略 2013/02/1
オープンデータ社会(9)総務省などの取り組み(情報流通連携基盤事業、オープンデータ流通推進コンソーシアム) 2013/02/4
オープンデータ社会(10)総務省などの取り組み(クラウドテストベッドコンソーシアム) 2013/02/5
オープンデータ社会(11)経済産業省などの取り組み(DATA METI構想など) 2013/02/13
オープンデータ社会(12)オープンデータアイディアボックス 2013/02/14
オープンデータ社会(13)自治体のオープンデータの取り組み 2013/02/15
オープンデータ社会(14)パブリックデータとは? 2013/02/18
オープンデータ社会(15)オープンデータによる市場創出のためのプレイヤー相関 2013/02/19
オープンデータ社会(16)政府、自治体のオープンガバメント、オープンデータの主な取り組みのまとめ 2013/02/20
オープンデータ社会(17)International Open Data Day in Japanのまとめ 2013/02/25
オープンデータ社会(18)日本におけるビッグデータ関連政策 2013/02/27
オープンデータ社会(19)震災ビッグデータ 2013/03/4
オープンデータ社会(20)オープンデータマーケットプレイス 2013/03/5