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20年以上断続的にこのブログを書き継いできたインフラコモンズ代表の今泉大輔です。NVIDIAのフィジカルAIの世界が日本の上場企業多数に時価総額増大の事業機会を1つだけではなく複数与えることを確信してこの名前にしました。ネタは無限にあります。何卒よろしくお願い申し上げます。

大手広告代理店に頼むと1,000万円以上するお菓子の新商品コンセプト調査をAIフル活用で自社で行うケーススタディ

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現在のChatGPTは新商品開発にも使えますし、新商品のキャンペーン展開を具体的に練り上げることにも使えます。そのデモンストレーションとして以下の投稿を書きました。

過去に行ったAI活用研究の振り返り

広告代理店に本発注すれば1,000万円超。フェムテック系菌活ドリンク販促の仮提案書作成【経営者のChatGPTディープリサーチ】(2025/3/21)

このケーススタディでは、フェムテック系の菌活ドリンク新商品をコンビニでキャンペーン展開する際のPOPの具体的な形が提案され、さらにそれをコンビニのどの棚にどういう風に置いてもらうとよいか?がアドバイスされました。

[前回作成された提案書の引用]

陳列方法にも一工夫できます。棚の定番コーナーではなく、レジ横やエンド陳列(棚の端の目立つ位置)にサンプル陳列を依頼できれば理想的です。難しい場合でも、同カテゴリ商品のまとまりの中でひと際目立つ配置を意識します。例えば他のペットボトル飲料より小容量であればディスプレイ什器に載せて少し高さを出したり、ボトルに目立つネックタグ(首掛けPOP)を付けて情報を補足するのも手です。POPにはブランドの世界観を感じさせる色使いやロゴ配置も重要です。ブランドロゴを大きく入れると、「SNSで見たあの商品だ!」と気づいてもらいやすくなりますnote.com。また「○○コンビニ初登場!」や「今だけ◯◯店先行発売」などの訴求は希少性を演出し、興味を惹きますnote.com。店員さんの手書きコメントPOPも可能なら効果的です。実際、セブンイレブンではスタッフが自分の言葉で美味しさを語る手書きポップを付けて売上を伸ばした例がありますhansokuest.jp。リアルな人の声は共感を呼び、「そんなに推すなら試してみようか」という気持ちにさせる力があります。

このようにChatGPT + ディープリサーチでは、微に入り細に入り新商品キャンペーン展開の細部を詰めていく事も可能です。一方で、もっと上流の「新しい商品を作り出す際のベースになる『新コンセプト』を創出することも可能です。この辺は、自社で商品開発を行うセクションの担当者達が日夜苦心しているところでしょうから、AIであるChatGPTによって、想像もできないようなレベルの『新コンセプト』が生み出されるのを見ると、とにかく驚くと思います。

この投稿では、そうしたプロセスを扱っていきます。4本シリーズになる予定です。(不定期連載)

ChatGPTと雑談をする中で「ハッ」とするフレーズを見つけて深堀る

まず、新商品のコンセプト作り。これをChatGPTとどうやるか?

導入部は簡単で、「彼」と日常的な雑談をしていけばいいのです。最近話題になった新商品や、これから狙う市場などについて話題を振っていけば、彼がその都度、高速の検索を行なって、振った話題について最も旬なネタを見つけてきて、答えてくれます。今回のケーススタディでは、以下のように展開しました。

彼に本投稿の趣旨を告げて、上の投稿を見せて、こんなことがあったよと話を続けた上で、彼から出てきた回答の中にSNS時代におけるシェアされやすい飲用体験の演出」というフレーズがあったのを「ハッ」と見つけて、「これだ!」と考え、次のように依頼しました。(その時は飲料に関するコンセプト立案を話題にしていました)

私:

>SNS時代におけるシェアされやすい飲用体験の演出 これは、すごくいいと思います。 新たな商品でのキャンペーン展開をあなたに立案してもらう際に、別な新商品はありませんか?

飲料、ビール、消費財、食材、調味料(料理動画でシェアされる)。 いずれも、インスタで映える要素があり、かつ、音がユニークで、動画どりされる要素が強く、TikTokなどでシェアされやすい新商品の企画。 その新商品の企画そのものを、提案しましょう。(今泉注:音がユニークとは、最近のASMR系動画の流行を踏まえています)

動画でシェアされやすい新商品を、ChatGPT + ディープリサーチを活用してどう具体化するか? 音、色、インスタ映え、摂取した時の経験のユニークさ。 感覚要素を複数満たす新商品のコンセプトを、ChatGPTと相談しながら、どう得るか? 多段階の新商品開発設計としましょう。

ここまでが彼に投げた内容です。

込み入った案件では「多段階」のAI活用にすることが鉄則

現在ではChatGPTやGeminiのビジネス現場での活用経験が蓄積されてきたたため、誰も、プロンプト一発で、最良の回答を一発で求めるということはしなくなっていると思います。

小職がひと頃沢山上げていた「ディープリサーチ」関連の投稿では盛んに「ストラクチャード・プロンプト」(Structured Prompt, 構造化されたプロンプト)を強調していました。これは、ChatGPTとあなたとの対話の中で、ターゲットとしている成果物を得るために、ChatGPTのプロセシングを、フェーズを区切って何段階かの多段階で行い、それによって、目指す成果物を得るという手法です。(典型的な見本がここにあります。英文ですが、日本文でやっても同じこととなります。この頃、ストラクチャード・プロンプトを英文にしていたのは、英文でないと日本語資料ばかり検索してくるからです。英文資料をふんだんに調査してほしかったので英文プロンプトをいつも使っていました。現在では日本語プロンプトでも、「英文資料だけを調べて下さい」と指示を出せばそのようにしてくれます。)

簡単に言えば、「プログラム(複数の手続きが順繰りに記されたプログラム)としてのプロンプト」を得て、それを、ChatGPT + ディープリサーチにかけて動かすのです。

このストラクチャード・プロンプトは、ある程度プログラムに慣れており、またプロンプト作成のテクニックに長けた方でないと、自力で起こすのはまず難しいです。従って、「ストラクチャード・プロンプト作りをChatGPTにお願いする」というアプローチを取ります。そのやり方は、ただひたすら、彼と対話を繰り返す...それに尽きます。彼はこちらが言った内容を正確に読み取ろうとし、こちらの意図に合う成果物を生成しようと努力します。それをうまく導いて上げるのです。そうすると、目指す成果物を得られるストラクチャード・プロンプトが得られます。場合によっては、それまでのやり取り全体がプロンプトとして機能し、「では調査をお願いします」と指示するだけで、調査執筆が始まります。(これをChatGPT + ディープリサーチで依頼する)

今回の投稿のテーマとなっている新商品開発コンセプトの立案、および、その新商品のキャンペーン展開立案も、フェーズを区切って、その都度成果物を得るという多段階アプローチが適しています。

まとめれば、

◉プロンプトをそのものを多段階処理をしっかりと記述したストラクチャード・プロンプトとし、それを一発で一回のChatGPT + ディープリサーチに入れ込んで、一発で成果物(新商品コンセプト提案書、及び、新商品キャンペーン提案書)として得る

か、

◉成果物を二つか三つに区切り、その一つ一つを最適化されたプロンプトで得て、結果として各段階に応じたアウトカムを得る多段階成果物作成とするか。

のどちらかです。私はこれまで前者を多くやってきて、このブログで公開してきました。

今日は後者にトライします。どちらのプロンプトも、上の対話を重ねるやり方で得ました。プロンプトは人が苦労して作り時代ではないです。AIにお願いすればいいのです。

得られたChatGPT + ディープリサーチのプロンプト(第一段階)

ChatGPTと対話を続けて最適なプロンプトを得る手法は、1、2、3、4というステップとして記述できるものではなく、どちらかと言うと阿吽の呼吸、どちらかと言うと暗黙知に近いフワッとした者です。とにかく彼と日頃から対話を続けて慣れて下さいと言う他ありません。ChatGPTの人柄を知り、頭脳の優秀さを知り、対応できるスコープを知ることが肝心です。

今回もそのように彼とやりとりをして、まず、第一段階のプロンプトとして以下を得ました。

あなたはTikTokやInstagramなどSNS上のトレンドを分析するプロフェッショナルです。

目的:
「SNSでシェアされやすい商品」の特徴を理解し、新たな感覚刺激型商品を開発するために、以下の条件を満たす近年バズった商品事例をリストアップしてください。

抽出条件:
- 【視覚】:見た目の色彩・変化・造形が映える(例:とろける、泡立つ、レインボー色など)
- 【聴覚】:特徴的な音がある(例:プチプチ、ジュワッ、パキッなど)
- 【触覚】:体験的に面白い(例:もちもち、パリパリ、ぷるぷる)
- 【動画シェア】:飲む・食べる・調理する様子がTikTok/Instagramで多数投稿されている
- 【消費財カテゴリ】:飲料、菓子、ビール、調味料、冷凍食品、簡便食材など
- 【投稿事例リンク or キーワード】があれば付記

出力形式(例):
1. 商品名(ブランド名・カテゴリ)
2. SNSでバズった理由(視覚・音・体験要素)
3. 代表的なシェア事例(URLやハッシュタグ、推定拡散数など)
4. 該当カテゴリ(例:調味料/炭酸飲料/冷凍菓子)

このプロンプトをよく見て下さい。こういう仕事に慣れた広告代理店に発注するといくらになると思いますか?

ざっと、500万円は下らないと思います。到底、100万円で受注するような広告代理店はありません。工数がかかりすぎる調査だからです。安くもない高くもない価格が500万円。最大手広告代理店だと、800万円〜1,000万円になってしまうかも知れません。

特に今回はディープリサーチ実施直前の詳細指示で、「アジア市場」で調べるようにと指示を出しました。対象がアジア市場ということはインドネシア市場のインドネシア語調査とか、ベトナム市場のベトナム語調査などが含まれてきますから、請求費目は積み重なっていって、1,500万円程度になるかと思います。

アジアの複数の言語で調査したレポート

得られた成果物は以下です。現在私のChatGPTはPlusコースで、ガンガンディープリサーチを使った結果、フルスペックのディープリサーチが使えなくなっており、ライト版ディープリサーチで調べた結果です。それでも、必要とされている情報は全て網羅されていると思います。よく調べてくれています。

TikTokとThreadsで最近バズっているアジア圏のお菓子リスト

  1. TikTokフルーツゼリー(APEXY - グミキャンディ)
    バズった理由: カラフルな果物型容器に入ったゼリーを噛んで中身を飛ばす「ヒット・オア・ミス」チャレンジがTikTokで流行しました。噛むとジュース状のゼリーが予測不能な方向に飛び出すため驚きと笑いを誘い、その視覚的インパクトが受けたのがバズった主因ですaccio.com。手軽に参加できる遊び心や、失敗して顔やカメラに飛び散るハプニングも含めて「絵になる」点が拡散に拍車をかけました。また、ゼリーの素材に寒天などを使いビーガン対応であることも海外ユーザーの関心を引きましたaccio.com
    代表的なシェア事例: TikTok上の「#FruitJelly」「#JellyFruitChallenge」といったハッシュタグで合計5,000万回以上再生されており、果物ゼリーを使った咬合チャレンジ動画が次々投稿されていますaccio.com。例えばプラスチック容器を勢いよく噛み切ると失敗して汁が飛ぶ様子を映した動画がバイラルヒットし、世界中のユーザーが真似して投稿する現象が起きました。
    カテゴリ: グミ系キャンディ(果汁入りゼリー菓子)

  2. ラバシャク(Lavashak - フルーツレザー)
    バズった理由: イラン発の伝統菓子であるフルーツレザー「ラバシャク」が、その強烈な酸っぱさと独特の食べ方で脚光を浴びました。プルーンやザクロなど果物のピューレを薄く干したシートに、濃厚なザクロシロップや塩をかけて食べると唾が出るほど酸っぱく、食べた人が思わず悶絶したり大興奮するリアクションが視聴者の興味をそそぎました。濃赤色のシートに種子やシロップをのせるビジュアルはインパクトが大きく、「酸っぱいもの好きにはたまらない」刺激的なお菓子として注目されたのがバズった理由です。tiktok.com tiktok.com
    代表的なシェア事例: 有名TikTokerのブレトマン・ロック氏がラバシャクにザクロソースをかけて試食する動画は160万以上の「いいね」を集めtiktok.com、コメント欄でも「見るだけで唾が出る!」と話題になりました。他にも食品レビュー系インフルエンサーが次々と挑戦し、「#lavashak」タグの動画投稿が急増しています。例えばあるユーザーは「ペルシャのおやつに初挑戦」と題して酸っぱいラバシャクに挑む様子を共有し、多数の共感を呼びました。
    カテゴリ: フルーツレザー(果物を煮詰め乾燥させたシート状菓子)

  3. 衛龍の辣条(ウェイロン社 - スパイシースナック)
    バズった理由: 「辣条(ラーティアオ)」は小麦グルテン生地を唐辛子やスパイスで味付けした中国の駄菓子スナックです。真っ赤な見た目どおり強烈な辛さと独特の油っぽい食感が特徴で、中国では子供から大人まで親しまれる国民的お菓子ですが、その激辛さが国外のTikTokユーザーの興味を引きました。安価でクセになる味わいゆえ中国国内で年間100億袋以上売れるほど人気と紹介されるとyumsbox.com、「そんなに売れてるお菓子って何!?」と世界中のユーザーが注目。外国人が初めて辣条を食べてみて辛さに驚くリアクション動画や、「辛すぎてクセになる!」と汗をかきながら絶賛するレビュー動画がバズり、異文化グルメ体験として拡散しました。yumsbox.com tiktok.com
    代表的なシェア事例: TikTok上では#latiaoや#spicystripsといったタグで辣条を試食する動画が多数共有されています。例えば、ある解説動画では「TikTokで有名な中国のお菓子Latiao」として衛龍(WeiLong)社の辣条が紹介され、「このブランドは世界30か国以上で販売され年100億袋を売り上げる」といった豆知識とともに辛さへのリアクションを投稿し話題となりましたyumsbox.com。欧米の人気TikTokerが辛さに悶絶しつつ「でもやみつきになる」と評価する動画も拡散し、中国発お菓子の代表格として認知が広がりました。
    カテゴリ: スナック菓子(小麦グルテン製のピリ辛スティック菓子)

  4. フリーズドライキャンディ(各種 - 新食感キャンディ)
    バズった理由: グミやマシュマロなど既存のお菓子を特殊な冷凍乾燥機で乾燥させた「フリーズドライキャンディ」が、新奇なおいしさと食感でSNSを中心にブームになりました。水分を抜かれたキャンディはぷくっと膨らみサクサクホロホロの軽い歯ざわりに変化します。この予想外の食感変化と、凝縮された強い甘み・酸味という味のインパクトが「クセになる」と評判を呼びましたconfectionerynews.com。TikTokではユーザーが市販のグミを自分で冷凍乾燥してみたり、出来上がったお菓子をバリバリと割ったり噛んだりするASMR動画が流行し、そのマルチセンサリーな体験が注目を集めたことがブームの火付け役ですconfectionerynews.com confectionerynews.com。また、アメリカのシェフが挑戦した手作り動画が120万いいねを獲得するなど話題となり、大手お菓子メーカーも専用の商品を発売し始めていますconfectionerynews.com confectionerynews.com
    代表的なシェア事例: 2024年8月時点で TikTok上のフリーズドライスイーツ関連投稿は1.22億件に達しconfectionerynews.com、SNS発の一大トレンドとなりました。例えば、人気シェフが自宅の冷凍庫と乾氷でグミをフリーズドライ化する実験動画を投稿したところ120万件以上の「いいね」を獲得confectionerynews.com。ハッシュタグ「#freezedriedcandy」には膨らんだスキットルズ(Skittles)やマシュマロを見せる投稿が多数集まり、「普通のグミがこんな姿に!」「新食感がクセになる」といったコメントとともに爆発的にシェアされました。
    カテゴリ: キャンディ全般(グミ、マシュマロ等の冷凍乾燥菓子)

  5. スライムリッカー(Toxic Waste社 - 液体キャンディ)
    バズった理由: 超酸っぱい液体キャンディ「スライムリッカー」がTikTokを中心に世界的ブームになりましたredstonefoods.com。コロコロと転がるボール型アプリケーターを舌に当てて、まるでスライム状の絵の具を塗るようになめるユニークな食べ方がウケた理由です。ベロが真青や真赤に染まる派手なビジュアルも相まって、子どもたちを中心に「どれだけ酸っぱくても平気でいられるか?」といった耐久チャレンジ的な盛り上がりを見せました。酸っぱい物好きにはたまらない強烈な刺激に対するリアクション(顔をしかめたり叫んだり)が面白いと評価され、ASMR的な咀嚼音こそないものの味覚刺激系コンテンツとして次々と動画がバズっています。海外で火がついた商品ですが、日本を含むアジア各国でもTikTok経由で人気に火がつき、一時期入手困難になる地域も出たほどです。
    代表的なシェア事例: 北米のお菓子小売店がFacebookで「TikTokで大流行の最新お菓子:Toxic Waste社のスライムリッカーが再入荷!」と紹介した投稿も拡散しましたm.facebook.com。TikTok上でも#slimelickerや#sourcandyのタグで投稿が急増し、あるユーザーが新フレーバーを試す動画は16万以上の「いいね」を獲得していますtiktok.com。「ローラーキャンディを転がす感覚が楽しい」「想像以上に酸っぱくてクセになる」といったコメントが多く寄せられ、動画を見た人が次々購入・真似する現象が起きています。
    カテゴリ: 液体キャンディ(ローラー式ボトル入り)

  6. 黒糖タピオカアイスバー(小美〈シャオメイ〉 - アイスクリーム)
    バズった理由: 台湾発の「黒糖ボバアイス」(黒糖タピオカアイスバー)は、タピオカミルクティーを丸ごと再現したようなアイデア商品としてアジアで爆発的なヒットになりました。濃厚な黒糖シロップが描く大理石模様のビジュアルはインスタ映え抜群で、ミルクティー風味のアイスにモチモチ食感のタピオカが凍ってなお柔らかく入っている意外性が支持された理由です。「ドリンクのタピオカがアイスで食べられる!」という新奇さが若者を中心に話題を呼び、発売直後からSNSで口コミが拡散。特にタピオカブーム真っ只中の2019~2020年には品薄状態が続き、入手自体がステータス化したこともバズりに拍車をかけましたreddit.com
    代表的なシェア事例: 2020年前後には北米やアジアのアジア系スーパーで「売り切れ続出」となり、その様子がSNS上で多数報告されました。「あの黒糖タピオカアイスがどこにも売ってない!」といった投稿や行列写真が共有されreddit.com、希少性も相まって更なる人気に火が付いたのです。実際、米国のあるユーザーは「どの店も売り切れで、わざわざ遠方まで探しに行った」とReddit上で証言しておりreddit.com、このアイスバーが当時いかに入手困難だったかを物語っています。現在でもハッシュタグ「#bobaicecream」にはレビューや購入報告が多数投稿されており、「もちもち食感がクセになる」「また再販してほしい!」といった声が後を絶ちません。
    カテゴリ: アイスクリーム(アイスバー系)

補足: いずれの商品も、色や形の変化、音や食感、食べるときの意外な体験といった感覚刺激がSNS映えにつながりredstonefoods.com、TikTokのショート動画やThreads上の話題として拡散した成功例です。それぞれのバズり方を分析することで、視覚・聴覚・味覚へのアプローチが巧みな新商品開発のヒントが得られるでしょう。

参考文献・出典: TikTokおよびThreads上で話題となったお菓子に関する各種レポート・記事accio.comtiktok.comyumsbox.comconfectionerynews.comredstonefoods.comreddit.comなど。

得られたレポートでわかること

以上がChatGPT ディープリサーチのライト版で得られた、割とサラッとした、調査結果のみを報告するレポートです。フル版で調査を行うと、エグゼクティブサマリーがついた本格的な調査報告書になり、個々の事例の記述ももっと厚みがあったり、抽出個数も多かったりしますが、字数が1万字を超えるのでビジネス現場では読みにくいかも知れません。上のライト版ぐらいがちょうど良いでしょう。

一読するだけで、アジア市場で、どのようなお菓子がどういう要素で共感を呼び、SNSでバズったのかがわかります。またそれにより売り切れ続出といった形の販売量増加があったことも理解できます。

お菓子の新商品開発のチームの方々には、個々のお菓子の事例のディテールがものすごく参考になると思います。日本にはないお菓子のジャンルやコンセプトがあります。これがわかるだけでも万金に値すると言えるでしょう。日本でいくら調べても出てこないジャンルでありコンセプトです。

またそれがSNSに動画として投稿され、大きなスパイクを創出したということも大いに参考になります。色、音、味覚、形状。それからそれを動画として拡散する人種...。誰にアプローチすればわかる内容となっています。

インドネシア、イラン、中国、台湾が調査対象に入っているということは、インドネシア語、イラン語、中国語、台湾華語で調査が行われたことを意味します。これだけ多言語な調査は、外部に発注すると、外国語が1つ加わる度に請求金額が上がります。上はサラッとした調査報告書ですが、フル版が作成する本格的な調査報告書だと、間違いなく1,500万円級です。

参考までに同じプロンプトをGemini Pro + ディープリサーチに入れて詳細な報告書を作成してみました。Gemini Pro + ディープリサーチは実質的に回数制限がないので、いくらでも詳細調査報告書を作成することができます。

以下でGemini Pro + ディープリサーチが作成した本格的な調査報告書を共有します。これはたまった違った目線で違ったケースを報告しています。フルフレッジドな感じがあって、間違いなく外部に頼めば1,500万円級です。2万字以上あります。

SNSにおけるバイラル成功のための感覚的設計図:アジア市場における菓子製品開発への示唆

非常に貴重な知見がいくつも盛り込まれているので、次回はこれを見ていきましょう。(不定期連載です)


【告知】

このほか、新商品のコンセプトをChatGPTと共に開発し、その内容をMidjourney画像生成用プロンプトに落とし込んで、新商品のリアルな画像を得るというケーススタディも過去に行っています。

ChatGPT4 + Midjourney: 日本風のクラフトビールのコンセプトとパッケージデザインを得るケース

こうしたChatGPTやGemini、さらにはそれと連動したMidjourneyの画像生成、その延長にある動画作成について、飲料や食品などの新製品開発を行う企業様のお手伝いが可能です。

AIを活用した新商品開発/キャンペーン展開のコンセプト作り、提案書作成、海外事例調査、アメリカの先行事例調査を弊社が受託する形で。

また、それに関するノウハウを御社に必要な部分のみ伝授させていただくオンラインセミナー(数回)の実施。などなどいくつかの形によるお手伝いが可能です。

弊社ホームページ下端のお問合せ欄からご連絡下さい。

上の投稿の作業で得られた画像(2023年7月だったのでMidjourneyの日本語/漢字を扱う能力が弱く、ラベルの文字が"東洋系の文字"のイメージになってしまっています。現在はかなりマシになっています。いずれにしても文字/ロゴはPhotoshopによる修正が必要です)

craftbeer4.jpg

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