【経営者のためのCES2026案内】CESを活用して世界ブランドを築いてきたサムスンの戦略が緻密すぎる
noteのためにまとめたサムスンのCES活用ブランド戦略があまりにすごいので、こちらでもシェアします。
【経営者のためのCES2026案内】サムスンがCESで5年間、緻密に行ってきたブランド戦略を分析してみます。
一部を引用します。
1) 一貫テーマで"覚えさせる":毎年のキーメッセージを積層させる
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2022:「Together for tomorrow」――カスタマイズ可能な暮らし、社会・地球への配慮まで含めた"次の標準"を宣言。トップ自らのプレショー基調講演で未来像を提示。Samsung Global Newsroom
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2023:「Bringing Calm to Our Connected World」――"静けさ"をキーワードに、つながる世界を直感的・持続可能にする戦略を掲示。JH Han副会長の会見で家・クルマ・職場にまたがる体験を一貫ストーリーに。Samsung Global Newsroom
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2024:「AI for All」の大型ブース構成――Sustainability/SmartThings/Screen/Home/Mobileの5ゾーンで"技術=体験"を可視化し、報道・来場者に同じ物語を反復認知させる。Samsung Global Newsroom
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2025:Home AIの主役"Ballie"を前面に。Google CloudのGemini連携まで含めて、家庭内AIの"実装段階"を明確化。Samsung Global Newsroom
3) ブースそのものが"自社メディア":巨大・没入・編集された導線
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ディスプレイは世界観の演出装置。Samsung Displayは2024年に「All-in Innovative Tech: Paving the New Journey」を掲げ、次世代ディスプレイ=体験の入口として提示。B2B含む幅広いパートナー向けに"見せ方"を設計。Samsung Display Newsroom
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2026年は史上最大の展示面積を確保と報道。会場もWynn/Encoreに移し、"家・生活"エコシステムを一望させる巨大編集空間としての運用をさらに強化。Chosunbiz+1
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C-Lab(社内インキュベーション)のスタートアップ群を一緒に"舞台"へ上げる。巨大企業でありながら革新の源泉を開いて見せる演出が、欧米の投資家・パートナーに効く。Samsung Global Newsroom
第二部: 過去5年間のCESにおけるサムスンの展示の振り返り
CES2021
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主な展示・テーマ:オンラインハイブリッド形式・パンデミック対応、仮想/遠隔体験重視
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特に注目されたプロダクト/イニシアチブ
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SmartThings やコネクテッドデバイス群を展示
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ディスプレイ/TV の新技術を発表
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リアル展示制約の中でも体験性を重視した取り組み
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スマートホーム/ブランド戦略との関係/意味合い
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「見せる・体験させる」ことをオンライン/仮想展示に組み込む
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ブランド存在感を維持し、消費者期待を落とさない戦略
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CES2022
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主な展示・テーマ:新しい家電ライン、ディスプレイ技術、持続可能性の訴求
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特に注目されたプロダクト/イニシアチブ
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Bespoke Home(カスタマイズ可能な家電シリーズ)を発表
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マイクロLEDや QD-OLED パネルなど最先端ディスプレイ技術を提示
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環境や素材プロセス・パッケージングを含むライフサイクル全体でのエコ意識を展示
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スマートホーム/ブランド戦略との関係/意味合い
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"質"や"先端技術"の維持とともに「責任ある企業」であることを示す
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スマートホームにおいてはコネクティビティだけでなく持続性が求められる
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ブランド価値を高める方向性
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【事前告知】
経営者向け:元マッキンゼー 廣川謙一さんと行くCES2026視察ツアー
この募集告知を間も無く開始します。旅行会社(旅行代金一切の請求支払)はJTBとなります。
将来、CES出展を考えている経営者の方々に最適化された企画内容となっています。ただし、アップグレード版の海外団体旅行のような至れり尽くせりというタイプの団体旅行ではなく、あくまでも、CES2026で、ロボティクスのアカデミアの経験も深い元マッキンゼーのコンサルタントであり、GEアメリカ本社でジャック・ウェルチ氏の下にいてM&Aを複数手がけた廣川謙一さんから直に解説を聞く機会を持つための【学習型の視察ツアー】です。
廣川さんは毎年CES会場に足を運んでおられ、テック企業の展示の変遷を観察しておられます。
廣川謙一さんプロフィール
ラウンズベリー・アソーシエイツ代表
マッキンゼー、GE本社経営企画で新規事業および海外事業の成長戦略立案・実行を担当。
2016年よりシンガポールでロボットおよびイノベーションの導入立案、2019年より国立シンガポール大学、南洋理工大学などで起業の教育・指導などを行う。1998年より日本で8千億円以上の不良債権を処理。
知能ロボットの研究で工学修士。大学院在学中にMITの人工知能研究所に留学。知能ロボットの研究を行う。三菱重工、マッキンゼー、 GE、アーンスト・アンド・ヤングコンサルティング(日系金融機関担当ディレクター)などを経て、2002年にアメリカで独立。
【視察概要:決定済みの事項など】
・2026年1月5日羽田空港発、1月10日羽田空港着、5泊6日(うち1泊は機内)
・視察費用予定:125万円前後(往復エコノミー)。ビジネスクラスのオプションがあります。(最少催行人数を10名に見直し、昼夕食のフリルを除いたためこの価格となりました。)
・参加申込締切は2025年11月14日(金)。申込手続はJTBサイトOASYSよりお手続きいただきます。
・会場内を廣川謙一さんの解説付きで回ります(ヘッドセットを付けていただきます)。CESの時期は航空費も高騰、宿泊費も高騰します。
・宿泊先:エクスカリバー ホテル アンド カジノ 3.5星。JTB御用達の日本人に向いた、カジノ併設のホテルです。詳しくはリンク先をご覧下さい。
・最少催行人数:10名。10名に満たない時は中止となります。最大20名様まで。
・会場内ではヘッドセットにより廣川さんの解説をノイズなしで聞くことができます。
・JTBの現地ガイドが1名付きます。視察団のロジスティクスを行います。
・「昼食、夕食はあえてなし」で設計しました。フリルをなくすることで、部屋でルームサービスで食べたい、あるいは、ロボタクシーを体験かたがた希望のレストランで食べたいという「自分仕様の食事」のニーズを満たすことができるようになります。
・出展を見たスタートアップに対するM&A交渉などは、別枠で、廣川さんのコンサルティング会社にてご対応が可能です。
・企画:当ブログの運営人今泉大輔が代表を務める株式会社インフラコモンズ。
・お問い合わせはインフラコモンズまで。ウェブサイト下端のお問い合わせ欄よりどうぞ。