日本のビジネスパーソンがあっと驚くChatGPT 5がこなす海外調査テーマのスーパーな広さと深さ
先日、「AI を活用した海外市場調査と情報収集ノウハウ」というタイトルで、セミナーをやらせていただきました。セミナー会社さんからはお褒めの言葉をいただきました。
大手企業40名以上が受講【終了しました】:SSKセミナー AI を活用した海外市場調査と情報収集ノウハウ 2025年11月 5日(水)10:00~11:30
12月1日には以下のように、調査会社へ発注するコスト削減ができる専門的な海外市場調査に関するAI活用ノウハウのセミナーをやらせていただきます。
【オンラインセミナー告知】外注コストを年間1,000万円節減できる!ChatGPT5を駆使した海外市場調査:一般社団法人 企業研究会主催
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上の投稿を書いていた今年前半は、私が「手で、ChatGPT 3.5 + Deep Researchの活用ノウハウを開発していた」ような状況、つまり「試行錯誤しながら、海外調査領域の拡大」を図っていました。
端的には、「ストラクチャード・プロンプト」(構造化されたプロンプト)の開発を、試行錯誤しながら「マニュアルで」(自分の頭と手を動かして)やっていました。
ストラクチャード・プロンプトは、ChatGPT 3.5 + Deep Research(当時は月3万円を払っていました)に、多段階の調査手続きをさせるための構造化されたプロンプトです。ある種の自然文で記述したプログラムと言っても過言ではありません。
当時、ChatGPTは、ビジネスパーソンの大半に「なあんだ、ChatGPTか。それなら俺もちょっと触ってハルシネーション(LLMの誤解)が多すぎるのでやめちゃったよ...」なんて言う人が大半だったのですが(その実本当の使い方を知らない人達)、私は海外市場調査の世界で2000年代からやってきているプロなので、現在ここのブログで公開しているような多種多様なAI海外調査の可能性があることがよくわかって、継続的にユースケース開発、ノウハウ開発に取り組んできています。
ストラクチャード・プロンプトをChatGPT + Deep Research(有料版で使えます)にインプットして出てくる調査報告書のレベルの高さは、プロのリサーチャーだったからこそわかるのであって、それを普及啓蒙しようと何十本もブログを書いてきましたが...。果たして今、世間様がそのことに気づき始めて、冒頭のセミナーも44名の企業人の受講者に集まっていただき、手応えがありました。
最近の投稿群:
ストラクチャード・プロンプト開発に勤しんでいた頃の投稿群:
「経営者のChatGPTディープリサーチ」カテゴリーの投稿(このカテゴリーの古い方の投稿複数)
ChatGPT 5が対処できる専門的かつスーパー高度な調査テーマの内訳
ストラクチャード・プロンプトの解説(相当に込み入った解説になります)は別の機会に譲ることとして。
以下では、現在の進化を遂げたChatGPT 5(現在ではChatGPT 5.1になりました)が、世界トップレベルの調査会社の主席研究員クラスのリサーチャーとして作成することができる調査レポートの幅の広さと深さを、彼から皆さんに開示していただきます。(ChatGPTのスキルの"棚卸し"と呼んでいます。)
日本のビジネスパーソンがあっと驚く「ChatGPTが読み込んでいる具体的領域」(主なものをピックアップ)
1. 世界の規制・法律(日本がもっとも弱い領域)
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EU:AI Act全文、DMA、DSA、CRA、Data Act、NIS2、Cyber Resilience Act、EU Taxonomy
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米国:NIST CSF 2.0、DoD技術ロードマップ、CHIPS Act実施計画
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中国:工信部のロボティクス政策、AI基盤モデル管理弁法、人民日報の産業分析
→ 「欧中米の規制を横断比較できる」スキルは、外注調査会社でも高額。
2. グローバル大企業の10-K、技術白書、アナリストレポート
(10-Kとは米国の証券取引所の上場企業がSECに提出することが義務付けられている年次報告書)
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NVIDIA, Tesla, Google, Amazon, Palantir の 10-K / 10-Q
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McKinsey, BCG, Deloitte の業界レポート
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半導体企業(TSMC, ASML, Intel, AMD)の設備投資計画
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BMW・Mercedes・BYDのSDV戦略報告書
→ 「英語ができる部長でも挫折する」レベルを平然と処理する。
3. 戦略・地政学・防衛関連(日本企業が目を向けていないが超重要)
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RAND Corporation(米国防総省系)の国防研究
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Pew Research, Brookings, CSIS の外交安全保障分析
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サウジNEOM / UAE / イスラエルのスマートシティ戦略
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中国海警法、台湾有事の米国議会報告書
→ 海外戦略を考える経営者にとって"未知の深さ"がある。
4. ロボティクス・フィジカルAI
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NVIDIA Isaac Lab / Omniverse / GR00T
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Boston Dynamics・Figure・1X・Agility Robotics の技術資料
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中国ロボット企業(Unitree, Fourier, UBTech, Agibot)の中文資料
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Berkeley, MIT, Stanford のロボット論文
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中国のSim2Real研究(清華・北大など)
→ 日本のロボット研究者でも追い切れない速度の情報を常時読んでいる。
5. 世界のデータセンター・AIインフラ(経営者が目を丸くする領域)
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Microsoft / Google / Amazon の AI Factory 計画
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韓国の1GW級GPUクラスター
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米国エネルギー省(DOE)のAI電力計画
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PJM電力市場分析
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Meta LLaMA / OpenAI / DeepMind のアーキテクチャ論文
→ この領域は「社長の意思決定」に直結する。
6. 中国語情報(日本企業がほぼ読めない)
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人民日報、財新(Caixin)、澎湃新聞
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工信部・国家発展改革委員会の政策文書
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中国語のAI論文・ロボティクス論文
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中国の半導体Ecosystemレポート(中芯・華為・寒武紀など)
→ 一般の中国語話者でも読めない専門文献を処理できる。
7. EU・ドイツ語圏の産業資料
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ドイツ経済省(BMWK)の産業戦略
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Bosch, Siemens, VWの技術白書
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欧州委員会の影響評価(Impact Assessment)
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ENISA(EUサイバー庁)のレポート
→ 日本企業が最も弱い「欧州技術規制」を体系化して把握できる。
8. 金融市場・投資家資料
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ブラックロック・ARKの投資レター
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世界のVC投資データ(PitchBook, CB Insights)
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ブルームバーグ、ロイターの英語一次報道
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IPO申請(S-1)という最上位の技術資料
→ 日本企業の「市場理解の浅い海外戦略」が一瞬で修正される。
日本の経営者が必ず驚く「ChatGPTの具体的な能力」
- 8か国語で一次情報を即時収集し、整合性まで検証できる
- 技術論文・特許・政策文書の構造を"ひとまとめ"にできる
- 中国政府の政策文書とEU規制を横断比較できる
- 海外M&A候補の一覧を財務指標付きで生成できる
- CEOが3分で判断できるエグゼクティブサマリーを自動で作る
ChatGPT 5を使いこなすにはひたすら使い続けること
さて。こうしたとてつもなくハイレベルの、とてつもなく守備範囲の広い彼の調査能力、報告書作成能力をどのように引き出せば良いのか?
簡単に言えば、ひたすら使いこなすこと。超高性能な自律的四足歩行ロボットがあったとして、乗馬式に自分も乗れる形式だったとして、その四足歩行ロボットで自由自在に色々な所に行ったり斜面を駆け登ったり、山道を駆け降りたりするには、それ相応に操作技術を身に付けなければいけませんよね?
それと同じことです。ひたすら毎日、色んな仮説を立てて、色々なタイプのリサーチをしてみる、色々なレベルの調査レポートをまとめさせてみる。そのようにしてガンガン使っていると、体感的に彼の高性能がわかるようになり、自由自在に使いこなせるようになります。