カミさんの新YouTube動画「さっつーのよい知らせ」。お金のキャラ「さっつー」が口から出すポイントを大解説【漫画×手描き×癒し】
昔、サイバーエージェント様からもご出資をいただいて、「プロフェッショナルの時間を売ったり買ったりできるマーケットプレイス」(今で言うスポットコンサル)、ピーポーズを起業する少し前に、「感謝貨幣」英語名で「Thankful Money」を考えていたことがあります。簡単に言うと、人の「感謝の思い」がポイントになって、そのポイントが現金価値を持つスキームです。(詳細はこの投稿の末尾に記します)
カミさん(ソラガスキ。リンク先はミニ原画)がiPad最新機種をフルに使って膨大な時間を投じて取り組んでいたデジタル・イラストレーションからすっぽり手を引き、手描きのペン画だけで勝負するアナログなイラストレーターに転向してから、色々なことが起こっています。カミさんのこれまでの歩みについては2本の投稿でお伝えしていました。
【ChatGPTディープリサーチ】イラストレーターのカミさんがChatGPTのDeep Researchをマーケティング調査で使いこなしてデビューすることについて
【10月駆け込み万博ガイド】カミさんが手書きイラストで作成したPR用YouTubeショート動画を大解説
ホームメイドビジネスのPRだと思ってお付き合い下さい。
喜ぶと口からポイントが飛び出す「さっつー」
最近彼女がYouTubeで始めたストーリーのある漫画の動画、「さっつーのよい知らせ」が、お金について根源的なことを考えさせるストーリーラインを持っています。内輪の人間のクリエイティブではあるものの、ちょっと立ち止まって考えたい所。
お金のキャラ/お札のキャラ「さっつー」は、喜ぶと口からポイントを出すのが特徴。このポイントは楽天ポイントなどと同じく金銭価値を持っていて、お店でモノを買ったりすることができます。ちなみにカミさんは楽天のポイ活にも熱心です。
「さっつーのよい知らせ」にはサメ二郎とサメ三郎という双子が登場し、さっつーと絡みがあります。さっつーが喜ぶと口からポポポンとポイントが飛び出し、それがサメ二郎とサメ三郎のプレゼントとなって二人が大喜びする...といった展開です。実はこの双子は貧しい境遇にあり、その理由は...ネタバレになるので作品をご覧下さい。
さっつーが喜びによって口から出すポイントが、冒頭で書いた「感謝貨幣」に似ています。
リアル貨幣は物物交換時代の「財と貨幣を交換する」メカニズムがベースになっています。それが巡り巡って産業革命に至り、貨幣全体が信用と投資によってレバレッジされる証券取引所でブワーっと膨れ上がり、現在の米国中心の金融経済に発展しました。しかし貨幣そのものを構成しているのは依然として「財と貨幣を交換する」メカニズムです。それは現在も不変。近年の仮想通貨もリアル貨幣にリンクしていますから同じ枠内に収まっています。
しかし、「感謝貨幣」(スキームは末尾)、あるいはさっつーの喜びによって口から飛び出すポイントは、人のエモーショナルな動きが貨幣価値を持つという、リアル貨幣とは存在次元が異なる不思議なモノです。
この不思議なモノが世の中動き始めると何が起こるか?という、一種の思考実験として、このストーリーは読めます。
ある時にはさっつーが口から出すポイントによってリアル貨幣が持つブラックな"締め付け"があぶり出されます。ある時には感謝や喜びが取り戻されることによって、つかえていた人間の心が再び流れ始めます。
「さっつーのよい知らせ」には、お金で疲れ切った人を癒す何かがありそうです。
見ればわかりますが、アニメ的な声優の声(カミさん本人による)が入っていて、それがユニークな魅力を持っています。サウンドエフェクトの入れ方も本格的。洗足学園大学のジャズ科出身だけあり、BGMもなかなかセンスの良いものが選ばれています。
ご参考:2010年の「感謝貨幣」のスキーム
・"人の縁"で結ばれた社会ネットワーク。小泉進次郎氏の背後に防衛省が控えているように。ソフトバンク孫正義氏の背後に米国で進んでいるStargateプロジェクトがありサム・アルトマンが控えているように。友人Aの祖父Bが経団連OBであり、その人脈を介してトヨタ自動車会長の豊田章男氏つながることができるように。社会ネットワークでは人づてに縁をたどっていくと起業家が必要としているリソースを持っている人にたどり着くことができます。
・人が持っているリソースとは人脈だったり、投資のお金だったり、事業に必要な土地や資材だったりします。現在であればソフトウェア的なソリューションやAIのユースケースだったりすると思います。特許の場合もあるでしょう。
・起業家目線から見れば、自分が起業のために必要なリソースは必ず誰かが持っています。その人にたどり着くために、昔で言えば「紹介状を書いてもらう『紹介』が必要になる訳です。
・この原理は2010年頃話題になった「リワイヤリング」の原理がベースになっています。
・『紹介』されて必要な起業のリソースを得た起業家は当然、何かの返礼をしたいと思うでしょう。その返礼=感謝を「一種の仮想マネー」として専用の市場で発行するのです。本来なら『紹介』を受けてリソースをいただいた本人に感謝すべき所をあえて第三者が居て売り買いができる市場に発行するのです。
・起業家AがリソースオーナーBに対して発行した感謝マネーXは100ポイントの券面額を持つとします。この100ポイントは発行者と感謝相手が明記されている、ある種の唯一無二性がある感謝マネーです。これが市場に発行されると、起業家AのレピュテーションとリソースオーナーBのレピュテーションに応じて、100ポイントが貨幣価値を持って取引されるようになります。
・仮に起業家AがリソースオーナーBから譲り受けた資源によって起業したビジネスが、見事エグジットして、IPOするなりM&Aで買収されるなりしたとします。するとレピュテーションによって上記感謝マネー100ポイントの取引価格は上がります。このビジネスが失敗すれば取引価格は下がるでしょう。
・このようにして「感謝」が市場価格を持つようになる...それが上記「感謝貨幣」のスキームです。
・2018年に世界最大の仮想通貨をやろうと思って世界旅行に出た時も、この感謝貨幣のスキームが前提にありました。