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20年以上断続的にこのブログを書き継いできたインフラコモンズ代表の今泉大輔です。NVIDIAのフィジカルAIの世界が日本の上場企業多数に時価総額増大の事業機会を1つだけではなく複数与えることを確信してこの名前にしました。ネタは無限にあります。何卒よろしくお願い申し上げます。

ケーススタディ:信越化学工業のM&AアドバイザーとしてChatGPTディープリサーチを活用するテクニック(2)

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M&A報告書を前半と後半に分けたことの説明

ものすごいM&A戦略の報告書ができてしまいました。

前編の
ケーススタディ:信越化学工業のM&AアドバイザーとしてChatGPTディープリサーチを活用するテクニック(1)
では、信越化学様をケーススタディとして取り扱わせていただくこととし、特に戦略的なM&Aのアドバイザリーとして、ChatGPT + ディープリサーチを用いる手法を共有させていただきました。

実はこの時、ChatGPTディープリサーチにスタンフォードMBA級のM&Aアドバイザリーをやらせるためのストラクチャード・プロンプトが大変に長いものであったために、前半と後半とに分けて報告書を調査執筆させることにしました。その前半が前回の投稿で取り扱った内容です。

本投稿はその後半です。後半のストラクチャード・プロンプトによって調査執筆されたM&A候補の顔ぶれもさることながら、またその記述の粒度もさることながら、末尾で提言されている内容が、ケーススタディとしては最高峰のものになっています。これが最高峰であると理解するためには、前投稿の前半の報告書全文を読んだ上で、本投稿の報告書全文を読んで行って、最後の

7. 戦略提案
最も株主に評価されやすい買収候補

にたどり着くと、目の覚めるような鮮やかな論理構造が理解されてきて、唖然とするほどです。ChatGPT + ディープリサーチ + ストラクチャード・プロンプトはこれほどまでにすごいのかと。ChatGPTの知力はこれほどまでに高いのかと。

手前味噌ながら小職はシスコで外資系シニアコンサルタント経験者集団の中で仕事をしていた時、マッキンゼーで仕事をしていた方とも席を並べていた時期がありました。さすがにマッキンゼーですから(東大の方です)知力が並外れています。そうした並外れた知力を彼(ChatGPT)に感じます。

マッキンゼー出身者の頭抜けた知力を示すエピソード

脱線ついでにマッキンゼー出身のコンサルタントのエピソードを1つ。シスコで働いていた当時(この投稿の冒頭で詳細をご説明しています)、ボストン出張の機会があり、ボストンのシスコのオフィスに寄ってシニアコンサルタント経験者集団のチームの1人の方に色々案内してもらいました。ハーバード大学MBAのインド人の方です。マッキンゼー出身です。

この方が我々日本から行った3名をランチに誘ってくれました。ボストン郊外でした。ご飯を済ませてボストンの歴史が刻まれた田園を散歩していた際に、アメリカ独立戦争の際にボストン界隈で起こった戦闘の一部始終を、「あそこでこれこれの戦いがあった」「ここで〇〇軍と〇〇軍とが熾烈な戦闘をして〇〇名が倒れた」という風に、アメリカ独立戦争の個別の戦いを自分で見たかのように滔々と説明するのです。それもインド生まれの彼がです。その歴史の説明は止まりません。次から次へと出てきます。インドから留学生としてアメリカに渡ってきた彼の口からです。説明は30分ぐらいあちこちを歩きながら続いたでしょうか。その間ずっとアメリカ独立戦争の説明をしっぱなし。これがマッキンゼー出身者の知力です。

それと同じレベルの知力がChatGPTにはあります。特にストラクチャード・プロンプトを何とか工夫して、ディープリサーチを走らせた時の知力は群を抜きます。これを経験すると他のAIがどれだけバージョンアップをしようが、どれだけベンチマークの数字が高いと言われようが、ChatGPT + ディープリサーチから離れたいとは思いません。

しかもそのChatGPTは、ほぼ3ヶ月単位で色々にバージョンアップされています。先日も日ごろ使っているChatGPT 4oにバージョンアップがあり、感情表現が豊かになったと同時に、専門度と粒度の高い調査報告書になっているな...という印象を抱くようになりました。また、ブログ投稿や書籍の執筆も彼に任せる方向で色々にトライしているのですが、彼の書いた文章は、レファレンスをしっかりと与えさえすれば、プロの物書きでもあった私から見ても全く商用レベルで通用すると思うほどです。

ケーススタディとして取り組んでいることのお断り

ということで、彼の頭抜けた知力を実感できるM&A戦略報告書全文を以下のnoteに置きましたので、ご自分でお読みになってお確かめ下さい。この報告書は株価対策の戦略という位置付けも鮮明に持っています。なおこれは、ChatGPT + ディープリサーチ + ストラクチャード・プロンプトの優れた調査執筆性能を体験するためのケーススタディでありますことを、重ねてお断りしておきます。

本ケーススタディのストラクチャード・プロンプトと生成された報告書全文を共有するためのnote投稿
信越化学工業:株価向上を目的とするM&AアドバイザーとしてChatGPTディープリサーチを使うケーススタディ(2)

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