日経ビジネスオンラインのBW記事の邦題が気になる
日経ビジネスオンラインの記事のタイトルはなかなか新機軸が感じられて、いいということを以前に書きました。
日経ビジネスオンライン・メール版のタイトルに少し「SPA!」
ただ、最近のアラブ系国家ファンド関連の記事や株式相場関連の記事では、やや扇情的になりすぎている風がないでもありません。
本日の記事「政府系ファンドを叩け!」の原題は"Sovereign Wealth Funds Top Davos Talk"。普通に訳せば「国家ファンドのトップ、ダボスで語る」ですが、少し見出しっぽくすると「国家ファンドのトップ、ダボスで持論」ぐらい。誰も「叩け!」とまでは言っていません(汗。
先日の相場の急変のなかで掲出された記事「弱気の虫がダボスで鳴く」も原題を見ると"At Davos, the Growling of Bears"。普通に訳せば「ダボスでは弱気相場観が主流」ぐらいでしょうか。「弱気の虫」は市場参加者を腰砕けにさせるような文言でよろしくないです。
けれどもこういう扇情的なタイトルづけがページビューを稼ぐんですよね。痛し痒し。
市場が非常にセンシティブになっている状況においては、マスメディアのタイトル付けは非常に重要です。文言を選ばないと、ヘタに何かを煽って、ヘタな動きが起こらないとも限りません。
日本制作の記事ではタイトル付けの方向性は好ましいと思うのですが、BWの翻訳記事、それも特集もののタイトルは少しやりすぎではないかと。
それから1月22日の「ああ恐ろしや、オイルマネー」の原題"Who's Afraid of Mideast Money?"は、「オイルマネーなんかこわくない」が適当な訳のような気が。"Who's Afraid of..."は演劇&映画の「バージニアウルフなんかこわくない」で「~なんかこわくない」が定訳になっているように思います。。。少し茶目っけがある表現ですね。たぶん元記事の制作者も"Who's Afraid of Virginia Wolf "を意識しているはず。
とは言え、英語の記事のタイトルを日本語化するって難しいんですよね。私もうんうん唸っていた時期があります。
追記。
校正しながら何度もアップしていたら、その都度、日経ビジネス様のサイトにTBが飛んでしまった。。。あぁ。