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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

OpenAIのDeep Researchはあたかも日立製作所本社の優秀な調査スタッフ

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従来のサーチエンジンがアクセスできないEDGARにもアクセスした

Deep Research、ついに導入しました!

発表のビデオを見ただけで判断した内容から、先日の投稿のような評価をしましたが、その後、色んな方々の記事やYouTube動画を見て、「3万円払っても元が取れるな」と判断し、ChatGPTの200ドルコース「Pro」を購読しました。

最初に米国株NVIDIAへの株式投資の意思決定の素材となりうるレポートを作らせたところ、米国と英国の公開資料に限定して調べるように指示しましたが(日本で作成された資料にはアクセスしないように...というのはやはり米国株は米国で作成された英語のレポートを見るべきなので)、キレイに有益な情報を拾ってきて、非常にバランスの良い優等生のようなレポートを作成してくれました。特に、個々の記述のラインの直後に参照した資料のリンクがあるのがありがたいです。ちゃんとEDGARの10-Kなどにもアクセスしています。

米国の株式市場で売買されている銘柄は全てSEC(米国証券取引委員会)のデータベースEDGARに四半期報告書、年次報告書等を登録することが義務付けられていますが、Google検索ではダイレクトにアクセスできず、従来のAIでもアクセスできていなかったと認識しています。これがDeep Researchでは、人力で作成したレポートのようにキレイにアクセスできているので、感激物でした。

今後期待できるのは、米国株投資という面で、毎四半期の決算発表ごとに行われるEarnings Call(経営者が投資銀行や経済メディアの質問に答えるクローズドなオンライン決算発表会。主だった人々しか参加できない)のTranscript(文字起こし記事)(Motley Coolなどにあるが見つけにくい)にもアクセスして、「社長のダイナミックな発言」を拾ってきたレポートを書く...ということです。Deep Research君なら細かく指示をすると、理想的な株式投資レポートを書いてくれることでしょう。

無料のAIでも米国株式の投資レポートを作成することは十分に可能

これから、記事の有料販売ができるnoteを使って、「AIを駆使して米国株を選ぶ」をテーマに、色々な情報発信をして行きます。小生はかなり前に「パソコン初心者のためのインターネット株式投資入門」という本を書いたこともあり、これがご縁となって当時日本進出を準備していたオンライン証券最大手Charles Schwab(チャールズシュワブ)の準備チームの方々と協業させていただいたこともあります。ボストンコンサルティンググループの方や東京海上の方がいらっしゃいました。私の担当は株式投資の啓蒙を行うコンテンツ作成。編集委員の中に現在のさわかみファンドの澤上篤人氏がいらっしゃって、彼一流の投資哲学を英語で主張なさっていたのをよく覚えています。つまり割安株に投資する長期投資です。

その後、米国系金融機関の仕事もさせてもらったりしました。そのため、米国株投資は自分のドメインの1つとなっています。

現在のAIのリサーチ能力の伸びは著しいものがあり、3万円が必要なDeep Researchを使わなくとも、無料のChatGPTGoogleのGeminiPerplexity、それから最近登場したDeepSeek、さらにはダークホース的に浮かび上がってきたGensparkなどを駆使すると、相当に深いレポートを作成することができます。

今、そのノウハウ開発に取り組んでいます。それぞれのAIに一長一短があり、一概にどれが一番いいと言うことはできません。資料収集だけならPerplexityだけでもいいかも知れませんが、プロンプトを工夫して分析や考察をさせるとなるとやはりChatGPTやDeepSeekを使わざるを得ません。Geminiはちょっと物足らないです、残念ながら。Gensparkには色々な使いでがあります。研究中です。

あとは有料ですが、Claude 3.5は何と言ってもめちゃくちゃ深い知恵袋です。上記の無料AIを使いこなすためのプロンプトをClaude 3.5に発案させたりしています。

NVIDIA関連7銘柄をDeep Researchに調べさせた

今回、Deep Seekに調べさせた日本のNVIDIA関連株7銘柄に関する株式投資レポート(その前半)をnoteで公開しました。目の覚めるような鮮やかな内容となっています。

前半で扱っているいるのは東京エレクトロンアドバンテストレーザーテックです。各社の2倍、3倍の売上の伸びや、特にレーザーテックの指数関数的な成長にフォーカスした内容となっています。(←DeepSeekがフォーカスする内容にチューニングをかけました)

NVIDIA関連銘柄の7社をDeep Researchで徹底調査!(前半)

AIを駆使して米国株を選ぶブログ

引用

Deep Researchの調査は、熟練したリサーチャーの調査が行う手順と全く同じで、初期設定の仮説の元にインターネットでアクセス可能な無数の意味のある資料を順繰りに見て行って、意味のある諸要素を抽出してきて、初期設定の全体構成に則ってまとめます。これは私がプロのリサーチャーとして長らく食べてきたので、「おお、おんなじことをしているな」とすぐに直感的に理解できます。その上で、彼(Deep Research)が実に筋のいい、非常に優秀なリサーチャーであると評価します。たとえて言えば、日立製作所の本社の調査部門にいる博士号を持っている非常に優秀な若い調査専門スタッフという感じです。

中で、「日立製作所の本社の調査部門にいる博士号を持っている非常に優秀な若い調査専門スタッフ」と書いていますが、少し前にそういう方々と仕事をさせていただいたことがあって、本当にそのようだなと思いました。つまり、日立製作所の中にいらっしゃる調査部門の方が極めて優秀だったということです。当たり前と言えば当たり前なんですが...。

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