【実務家向け】AIデータセンター事業について今読むべき外資コンサル執筆のレポート3本
これは早くにお出しした方が良いと思い、取り急ぎ記しています。
AIデータセンターについてAIを駆使してNISA個人投資家向けの情報を色々と調べていますが、専門家や実務家においても全体像を見渡すことはなかなか難しいということがわかってきました。
1本の優れたレポートが引っかかってきました。米系コンサルファームEYの尾山哲夫氏が執筆した以下のレポートです。
国内データセンタービジネスを事業機会とするには (2023年4月)
これによって以下を知ることができました。
・データセンタービジネス全体を牽引しているのは「ハイパースケールデータセンター」の新設である。
・ハイパースケールデータセンターの顧客はGoogle、Amazon、Microsoftなどのクラウド事業者であり、彼らを「メガクラウド事業者」と呼ぶ。(おそらく日本の楽天などもこのセグメントに入る)
・メガクラウド事業者がハイパースケールデータセンターの新設に当たって色々と注文を出すことがある。(つまりAmazonなどが特注してHSDCを新設する訳です。するとこれに応えられる人々はごく限られた人々ということになります。英語で仕様設定等の議論が行われる世界です)
・DC開発時の用地取得・DC建設における事業者として、設計会社、ゼネコン・建築会社、コンサルティング事業者がある。(ここに三井不動産が存在。また米系コンサルファームのうち実務経験のある会社が受け持つ)
・機器提供の事業者では、空調機器や電源設備、それらを監視する中央監視システムやデータセンターインフラ管理システムを取り扱うファシリティメーカー、サーバーや通信機器などを取り扱うIT機器メーカーがある。(ここの人々にフジクラ、住友電気工業が部材を納入する)
・インフラ提供の事業者には、ハイバーデータセンターに必要な高圧電力を安定的に供給する電力会社、DC間やインターネットエクスチェンジ(IX)、インターネットサービスプロバイダー(ISP)とのコネクティビティを担保するための通信回線を提供する通信回線事業者や中継ネットワーク事業者がある。(ここにミライト・ワンが存在)
・DC運用の主体としてDC事業者がある。(ここにNTTデータが存在)
米系コンサルファームの実務家が書いた記事をChatGPT Deep Researchに探させた
非常に脳を刺激されるインプットであり、米系コンサルファームの実務家の経験の奥深さに思いが至りました。
ひょっとするとこれと同じレベルで執筆された外資系コンサルファームの実務家の記事が他にもあるかと思い、1ヶ月200ドルかかるChatGPT Deep Research(←特記事項(笑。他の数あるDeep Researchとはレベルが違います)に以下のプロンプトで尋ねてみました。
以下の記事は、米国系コンサルティングファームEYのデータセンター事業コンサルティングを行なっているコンサルタントが記したデータセンタービジネスの詳細を記した記事です。
これを読むと、日本のハイパースケールデータセンターの顧客は「メガクラウド事業者」つまり、Google、Amazon、Microsoftなど米国系プラットフォーマーであることがよくわかります。日本の楽天やYahooなども入ってくるはずです。
この記事のレベルでデータセンタービジネスを論じている記事や資料を探して下さい。おそらく外資系コンサルティング会社のコンサルタントが書いているはずです。
すると出てきました、出てきました。以下の2本です。これらについてはこれから読むところです。
デロイトトーマツ
ナレッジ- AIデータセンター
~AIデータセンターの中長期視点の課題やシナリオ~
2024年
越智隆之
(全5回の連載記事)
KPMG Insight
拡大するデータセンタービジネスと将来像
2022年3月
和田智、三宅恵満生
新しい知見が得られたらまた書きます。