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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

[速報] 日立現法Agility Trains社が英国ロンドン近郊鉄道を受注

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英国運輸省は3月1日付でロンドン近郊の路線を電化するIntercity Expressプログラムについて、日立が設立した現地法人Agility Trains社と実務上の詰めを行うことを明記した文書を発表しました。Agility Trains社はすでに優先交渉権を獲得していましたが、昨年11月にいったん見直しとなり、レビューがかけられていました。

Intercity Expressプログラムについては12月中旬にインフラ投資ジャーナルで簡単にご報告しています

[Intercity Expressプログラム]
・注:Intercity Expressプログラムとは、英国の高速鉄道の刷新計画。現在、ディーゼル機関車によるInterCity 125と電気機関車によるInterCity 225が走っている。これを新型の高速鉄道車両に置き換える。総投資額は75億ポンド(9,900億円)。
・経緯を要約すると、日立が参画するAgility Trainsが優先交渉権を勝ち取ったが、英国内で議論がわき起こり、英運輸省が他の選択肢を含めて検討中。
・最終判断は2011年早々に出される予定。

上で言う「最終判断」が今回出されたわけです。この間、Agility Trains社は修正提案を出し、その内容が評価されて今回の発表に至っています。明らかになっている修正提案の内容は以下。

  • 先の提案よりも低コスト。
  • 全線電化ではなく、一部未電化区間でディーゼル機関車を走らせる選択も組み入れている。
  • 電化区間用の新型機関車とディーゼル機関車を連結するパターンが想定されている模様。従って、1つの編成が未電化区間にそのまま入っていける。

英国の財政事情を勘案した折衷案になっていると言えるでしょう。そもそもこのプログラムでは全線電化が想定されていました。

また日立はDurham郡Newton Aycliffeに車両製造工場を設立する提案もしています。これが少なくとも500名の新規雇用を生むそうです。

フィナンシャルタイムズの記事によれば受注額は45億ポンド(約6,000億円)、500両の新規車両購入となっています。従来の計画では75億ポンド、1,400両の新規車両でした。

今後、英国運輸省と日立・Agility Trainsとは取引条件の最終決定に向けて詰めを行うことになります。契約締結は今年末の予定。

日本のインフラ輸出にとって非常によいニュースです。

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