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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

日本の未来に欲しい「中原淳一」と「高度成長期」と「パルコ」

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capsuleの「Plastic Girl」のビデオを見ていると、中原淳一や高度成長期やパルコがいい感じにブレンドされていて、日本の未来はこうでなくてはイカンと思うのは私だけでしょうか。

日本の未来は本来的に外国から移入された概念の上に成立するものであって、いわば未来が何かの”翻訳”なのです。翻訳文化バンザイ。
けれどもここまで翻訳に熱心になっている文化もないのであって、行き着くところまで行けばそれは立派にオリジナルです。翻訳のレベルが違います。

思うに日本人の思考の複雑さは、1つの言葉…特に漢語に、非常に格式ばった意味とある程度身近に寄せた意味との2種類の意味を持たせて、相互に読みも違わせて、それを使用する時には格式ばった方(建前)か身近に寄せた意味(本音)かを常に考えながら気持ちを伝えたり読み取ったりするという、言語の二重構造のようなものが関係しているのではないかと思います。何をしゃべるにしても必ず、二重の意味のどちらかを考えながらしゃべる(その言葉は元々日本にないものであって、それを土着の概念になるたけ寄せて翻訳しながら理解しつつ、他者にも伝達するという、非常に複雑なことをやるわけですね)。
そうしたことを日常的に行っていれば思考も複雑になるし、価値観の醸成やその受け止め方も複雑になるのは自然の流れであって、結果として、非常に精妙なカルチャーが出てくる。米人なんかにわかりようもない(おっと失言)。
日本のカルチャーがすごいのは言語がすごいことの表れである。かように最近思っております。

だからそこで想起する未来は、「中原淳一」と「高度成長期」と「パルコ」も渾然一体となっていて、かえって美しい。ハルキ・ムラカミも控えているし。

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