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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

追記 プリントメディア:"Searchable" = "Reachable" ということから

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昨日の投稿を上げてから、プリントメディアにネットメディアとのハイブリッド性を持たせたとしても、プリントメディアの物理的な制約がある以上、ロングテールの末端にいる潜在顧客にリーチしにくい現況はどうにも変えようがないということに気づきました。迂闊です。

ネットメディアのリーチの根幹にあるのはsearchableであるということです。ここで気になって「searchability」という言葉を検索したところ、すでにかなり使われています。Googleでは38万件あまりヒットしました。
私の記憶によると98年ぐらいに"searchable"という言葉を検索したところ、あまり用例がなかったです。その頃からかなり時間が経っているので、名詞形でも使われるようになったということでしょう。

「searchableであるものはreachableである」。とりあえず漠然とそういうことは言えると思います。
試しに「reachability」で検索すると、これもすでに存在している言葉なわけですね。154万件ヒットします。「IPでアクセスできるところにあるデバイスか?」という文脈でも使うようなので、わりと古くからある言葉なのでしょう。

さて、seachableであるものはreachableである。それが本当だとすれば、プリントメディアの将来を考える際にどういうヒントが得られるか?

自分はリサーチ関連のお題が与えられた時、ネタがなくて困ると、McKinsey Quarterlyのサイトに行って、検索をします。5割程度の頻度で、自分に与えられたお題の問題意識に軽くかする記事や、はるかに先を行く記事が見つかります。ありがたいサイトです。自腹で購読費を払っています。。。

ここでは記事がウェブのテキストでも読めますが、そもそもMcKinsey Quarterlyは紙で印刷され配布されている媒体であり、ボタン1つを押すとPDF版もすぐに表示されます。

PDF版はsearchableな媒体ですね。

たぶんこのへんにカギがあるのではないかと思います。

紙版は紙版で作るとして、それをPDFなり他の適当な形式で、searchableな媒体としてネット上にも置く。これでreachablilityが高まるんではないか。広告クライアントとしては、そのようにsearchabilityが高まった媒体のどこかのスペースに、自社サイトなどのランディングページへのリンクを仕込んだ広告を掲出すればよいわけです。

わりと簡単なソリューションですが、意外と奥が深いようにも思えます。

一歩進んで、紙をやめて完璧にこの形態に移行すると、印刷コスト、物流コストが浮きますね。かなりでかいです。でも印刷業界は泣きますね。いたしかゆし。

追記。

ここでおもしろいことに気づきました。PDF版のsearchabilityによって、Googleの検索を使い、潜在顧客が、ロングテール広告Xが掲載された媒体を見つけたとします。その人は、PDF版をクリックして開けます。でもその前にGoogleのAdSenseの広告が目に飛び込んでくるわけですね。早い遅いで言えば、AdSenseに分があります。Googleを使ってsearchability/reachabilityを得ようとする限り、Googleの広告の方が早くリーチしてしまう可能性がある、そういうジレンマを抱えることになるわけですね。ものすごい世界です。

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