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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

2015年の360度リアル空間ブックマーキング

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ふと思ったのですが。

人間、生きていく上で様々なものに注意を留めるわけですよね。お店や空や地下鉄の新しい表示や前を行く人の衣服やなんかに。
こういったリアルな空間で普通に行っている対象物へのアテンションを、ブックマークすることはできないものかと。

白状すると、自分ははてなブックマークについてはほとんどラガードで、最近その意味がようやくわかり始めてきました。この仕組み、使ってみるとおもしろいですよね。このごろはよく「最近の人気エントリー」にも注意を留めます。
これ、使っていない当時の感覚を思い出してみると、「何でこんなものがランキングされているのか」というのが、いまいちピンときていませんでした。”はてブのユーザーであるという意識を持っている人のコミュニティ”の一員になると初めて、あぁそういうわけでこれがおもしろいのだな、ということがピンときます。
コミュニティ外にいると、そのランキングにまつわる得も言われぬおもしろさがわからない。おもしろさとはやはり、コンテキストに深く結びついたものなんでしょうね。

ということで、360度リアル空間ブックマーキングの話に戻ります。360度リアル空間ブックマーキングを現在あるテクノロジーで実現しようとすると、
 ・GPS
 ・カメラ付携帯電話
 ・三次元加速度センサ
 ・時計
この4つがあればそれっぽいものができるのではないでしょうか?この4つによる360度リアル空間ブックマーカーを常時持ち歩き、「おぉ!」と思ったものがあれば、ポチッとブックマークする。
すると、①その時刻、②その画像、③その位置(精度がGPSのそれに依存するのが難)、④ブックマーキングした時の向き(東西南北&上下)が記録され、インターネットを介して伝送される。
そうか、これらの情報だけだと検索の対象になる要素がないので、何らかのテキストを付けないといけないですね。それが少しめんどくさい。音声で付けることができ、それが後にテキスト変換されて検索できるとかいう仕組みがあると最高ですね。まぁ理想を言い出すとキリがないので、操作者が送信時にテキストを付加して送ることにすると。

この360度リアル空間ブックマーキングを相当数の人が使い始めた時、例えば、表参道や東京ディズニーリゾートなんかは、連動した地図サイトで検索するとブックマークだらけになっていて、その時、旬にになっている施設の外観や店舗の外装が、とりあえず現地に行く前にわかるということになりますね。

仮に連動する地図サイトが先日発表されたGoogle Earthのように三次元情報を持っていて、ブックマークされた場所および東西南北&上下の方向をほぼ正確に示せるとしたら、「あーここからこの角度で見ると、こう見えちゃうのか」というのがわかる情報になります。
それのどこがおもしろいのかは別として、まぁそんなことがわかる。

仮に360度リアル空間ブックマーキング端末に搭載されているカメラがハイビジョンのビデオカメラだとして、つながっている回線が無線の100Mbpsクラスだとすると、何が起こるか?
NHK総合の深夜なんかにやっている環境系ビデオみたいなのが、ものすごく大量に集まったサイトができていきますね。Google Earthのような地図サイトで検索すると、ある特定の場所の特定の角度から見た光景がハイビジョンで映し出される。
それのどこがおもしろいのかは別として。

これらはヒストリカルなデータ集積の世界です。
ここにリアルタイム性を持たせるとどうなんだろう?

自分のアテンション対象に端末を向けてポチっと押すと、そこの映像や音声なんかがするする送り出され、リアルタイムで検索可能な情報になる。誰かが「いまの表参道ヒルズ前がどんなんだか見たい」と思って、検索すると、たまたまそこに居た人が端末を同ビルのどこかの店のショーウィンドーなんかに向けていたりする。それをネット経由で見た人は「おぉ」と思って、「いますぐ買いに走らねば」とそわそわする。リアルタイムな映像ではなくて、3時間前ぐらいの映像だとしても、そわそわ度はそんなに変わらないでしょうね。

この端末に搭載されている情報取得メカがカメラだけだと少し限界があるんですよね。やはり脳が把握するホログラフィックな経験すべてが把捉・伝達できるものであってほしい。
誰かがどこかの街を歩いている時に「あ!」とか思ったそのホログラフィックな感覚がするすると送り出されて、リアルタイム検索が可能なデータベースなんかに収蔵されるようになると、何が起こりますかね?

 A. 消費が活発になる
 B. 瞬時に移動できる乗り物が欲しくなる
 C. 出不精が増える

どれでしょうか?

コミュニティが自ずから生み出す得も言われぬおもしろさという点からは、どうなんでしょうか?

 A. 流行がリアルタイムで生起し、終息する
 B. 人気スポットがますます人気化する
 C. 埋もれていたなごみスポットが発掘される

とまぁこんなことを考えるのも楽しいわけです。

追記。

これをアップしたあとで、小椋さんが「2015年のデータセンターには共用ロボットと専用ロボットがいる」をアップされていることに気づきました。こちらはこちらで、非常にリアリティがあっておもしろいですね。

Comment(2)

コメント

今泉さん、トラックバックありがとうございます。目の前にある現実と、ネットワークを介して体験する仮想現実の違いが希薄になったときに、人がどう感じるかというかということは、とてもわくわくするテーマですよね。

僕は未来の可能性を示唆する意味でSFが大好きなんですが、このテーマをいちばんおもしろく書き表しているのは、

過ぎ去りし日々の光(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150113386/)

という本だと思います。

ずいぶん前に読んでしまったのでうろ覚えなのですが、この本のラストの方では、そもそも脳の体験自体がネット(?)コミュニティで共有化されてしまうために、人が体験したことと自分が体験したことが一緒くたになってしまうような描写があったと思います。

ですからあえて分類するなら「C.出不精になる」ですかね。

面白いし、amazonでは中古が1円のようなので、時間のあるときに是非ご一読を!

小椋さん、コメントありがとうございます。
おっしゃるようにネットワークの速度が上がって、現実と仮想現実の隔たりがかなり小さくなった時に何が起こり、何が必要とされるかを考えてみるのは楽しいですね。ご紹介の本、入手してみます。
自分としては、”知る”ための情報がもっと供給されるようになった時には、”それを買いたい”、”そこに行きたい”欲求がもっと高まるだろうと思っています。当然、買うためのお金と、それを経験するための時間は有限ですから、その有限さをうまく処理してくれる何かが必要なるのかなと思います。結果的には出不精になるかもしれませんね。

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