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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

戦略的”二枚腰”

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この2~3日、オルタナティブブログをじっくり読めない環境にいたのでレスポンスが遅くなりました。高橋さん永井さん平野さん、TBをありがとうございます。恐縮です。

自分の場合、毎日詰めているC社さんは自分にとってお客様であり、Fortune Global 500社のCXOやBDMに対してコンサルテーションを行う部門にいて、リサーチとマーケティング系ツールの面倒を見る担当というごく限られた職掌です。しかしながら、皆さんの書かれた内容を興味深く読みました。

日本の顧客(私の場合、私が詰めている部門にとっての顧客)は、永井さんがおっしゃるように、「世界の中でも最も洗練されたお客様がいて、かつ世界の中で最も進んだ技術も持ち合わせている日本」の顧客なわけで、そのことを海の向こうの方々はよくご存知ありません。そのため、常に何らかのプロパガンダが必要になります。それをやらないと、適正なリソースが適正な領域に割り当てられません。
そのプロパガンダを行う際に、日本の特殊性や、私が最近よく書いている日本特有のディテールへのこだわりなどを、そのまま言っても到底理解されないので、それをあちらの方々にわかるように”超訳”を行う必要があります。C社さんに3年詰めて、最近はその”超訳”のコツが多少わかってきました。

私の主務はリサーチなので、レポートやパワポをまとめる際に、例えば、ロジックは3段階に留める、誤解の余地がまったくないデータを探してきて使う、それの実施で何が変化するのかコントラストを大胆につけて説明する、といったという工夫を行うようにしています。

ある時は静観されますが、ある時には比較的大きな反響を巻き起こすことがあり、それによって、日本の状況に関するあちらの方々の認識がそれなりに変わります。リソースの割当にも多少変化が出て、、、といったところです。Sell Japan in IBMのミニ版といったところでしょうか。

最近は米国的なものの見方が多少はわかるようになり、彼らの思考法が必ずしも日本の”複雑な思考”に対して劣ったものではないということがわかってきました。彼らの言語による思考は、二枚腰、二枚舌ではなく、考えているそのままのことが言葉になり、それをそのまま実行するという、単純さゆえの強靭さがあります。英国に長くいた人の話によると、英国人は日本のようにある種くぐもった言葉の使い方をするそうなので、この特徴は米国人に限った話だと思います。

こういう考え方をする人たちに理解をしてもらうには、日本の特殊性を”いのちを失わせずに捨象する”とでも言ったらいいのでしょうか、尾ひれはひれを大胆にそぎ落とす操作が不可欠だと考えています。戦略的な二枚腰とでも言ったらいいでしょうか。

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