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20年以上断続的にこのブログを書き継いできたインフラコモンズ代表の今泉大輔です。NVIDIAのフィジカルAIの世界が日本の上場企業多数に時価総額増大の事業機会を1つだけではなく複数与えることを確信してこの名前にしました。ネタは無限にあります。何卒よろしくお願い申し上げます。

AIはなぜバブルではないのか?湯之上隆氏の論考をChatGPT/Gemini/Grokが要約&法則化

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ITmediaの「半導体」関連の記事をうろついている際に湯之上隆氏の以下の論考を見つけました。半導体アナリストとして日本のトップクラスの方だということは存じ上げています。(以前に某社の受託調査で半導体動向を調べたことがあります。その時に記憶に残った方だと思います)

AIは「バブル」ではない――桁違いの計算量が半導体に地殻変動を起こす 湯之上隆(微細加工研究所)

https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_2.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_3.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_4.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_5.html

おそらく日本の全てのビジネスパーソンと経営者に意味のある論考だと思うので、勝手ながらAIで要約させ、かつ、湯之上氏の見方を汎用的に利用できるよう「法則化する」ということをやってみました。主要AIの力比べにも興味がありましたので、ChatGPT 5.2、Gemini 3 Pro、Grokの3AIでやってみました。非常に興味深い内容です。

ChatGPTは自分の頭の中でガラガラ回っている感じですが、

Geminiは「人間が理解できるレベルのシャープさ」に調整してくれていますね。

Grokは中途半端に出来がいい人間のように表層をなぞって要約、法則化しているのですが、自分自身がよく理解していない感じがよく出ています。

いずれにしても、私も常々思っていましたが、「AIはバブルではない」のです。

経営者の方には、湯之上隆氏の論考そのものを読むことをお勧めします。迫力が全然違います。経営そのものを再考せざるを得なくなるでしょう。

引用:

 ここで市場がよく言うセリフがある。「いずれ効率化されて計算は軽くなるだろう」と。確かに効率化は進む。しかし、その"軽くなる"速度よりも、生成AIの用途拡大、利用回数増大、生成AIの性能向上の速度の方が速い。効率化で1回が軽くなっても、社会が生成AIを使う回数が10倍になれば、総量は増える。さらに入力は長くなり、出力も長くなり、画像・動画の推論まで始まれば、計算はとてつもなく重くなる。

 つまり、クラウド投資が増え続けるのは「気合」でも「過熱」でもない。計算需要の構造変化である。そして、投資は止めた瞬間に負けが確定する。クラウドメーカーが投資を続けるのは、勇気ではない。恐怖である。取り残される恐怖が、投資のアクセルを踏み抜かせている。


ChatGPT 5.2

1|論考の要旨(要約)

AIバブルではない01.jpg

A.「AIはバブルではなく物理需要に基づく潮流である」

  • 一部で「AI市場はバブル」と評価されるものの、湯之上氏はこれを否定する。理由は、現状の投資増加が景気循環的なバブルではなく、生成AIの桁違いの計算要求(物理的制約)によって引き起こされているからだ。

  • 具体的には、生成AIの「学習」と「推論」は、検索エンジンや従来のWebサービスの延長ではなく、GPU中心の膨大な行列演算という別次元の負荷をクラウドに課している。

B.設備投資は"好み"ではなく"不可避"

  • クラウド事業者(AWS、Azure、Google Cloudなど)のCapex(設備投資)が急増しているのは、好調だからではなく、競争条件として計算能力を増やさなければ存在価値がないからだという。

  • 従来のWeb系負荷とは異なり、生成AIは計算資源の大量確保を直接的に要求する(=投資を強制する)性質を持つ。

C.半導体市場と計算資源の重心変化

  • データセンター向けLogic市場やAI半導体(GPU+ASIC)は急成長しており、DRAM・HBMなどメモリ市場もAI需要を反映して価格高騰や供給逼迫が起きる構造にある。

  • TSMCの収益構造もAI用途の先端ノード(N5 → N3 → N2)が主要となっており、Apple中心のスマホ時代とは異なるAI主導のノード需要構造へ変わっている。

D.ボトルネックと制約の存在

  • 現時点ではCoWoS(2.5Dパッケージ)などの先端パッケージング能力がボトルネックとなっており、これが解消されない限り供給不足は続くという観点も指摘されている(別引用ソースからの要旨)。

2|AI需要の見方を汎用化したフレームワーク(法則化)

湯之上氏の考察から、AI需要の本質を捉える際に使える汎用的な評価軸=法則を以下のように整理できます。

【法則①】 需要は「物理負荷(計算量)」の増大の結果として評価せよ

従来の市場分析は売上・ユーザー・マクロ景気の観点に偏りやすいが、AI需要は本質的に
「生成AIが要求する計算量の絶対値と性質」に基づいて判断すべきである。
→ 生成AIでは「推論・学習」が従来のWeb処理と桁違いの計算要求
(例:1万〜10万倍の行列演算)が発生する。

判定条件(例)

  • 単純な質問応答や検索処理に近いか? → 需要は限定的

  • 学習・推論の繰り返しが必須でGPU占有率が高いか? → 需要は物理基盤で増殖

【法則②】 設備投資は"好調の証拠"ではなく"不可避性"の証拠と捉える

AI用途の投資拡大は、景気上昇のバブルではなく、
「競争条件として投資しないと機能・価値を提供できない必然性」である。
→ 投資額の伸び率が高いほど、需要は"物理的要請"に基づく。

【法則③】 需要を評価する上ではエンドユーザー数/利用者だけでなく基盤インフラ(クラウド&半導体)の変化を観察せよ

利用者の増加(例:ChatGPTユーザー数)は表層的指標に過ぎない。
重要なのは、

  • クラウドCapexの構造変化

  • データセンター向けLogicの成長

  • 先端プロセス需要の独立性
    などインフラ側の兆候で需要実体を把握すること。

【法則④】 「バブル」判定は一時的現象の反復性で行う

過去のバブルは成長率が急激→短期ピーク→急落のパターンであったが、
AI需要は供給・計算資源と密接にリンクしながら緩やかに成長し続ける構造を持つ。
すなわち、
需給の物理制約が解けない限り"継続的な構造変化"である。

【法則⑤】 需要実体は「価値消費」ではなく「不可欠性消費」に着目せよ

従来の消費モデルは"価値に対して消費する"だが、
生成AIでは「動かさないと価値提供が成立しない」
設備や演算資源を確保しないと競争から脱落する必然性が消費を生む

3|まとめ

湯之上隆氏の主張のポイント

  • AIはバブルではない。
    → 計算インフラ需要が物理的法則として発生している「構造的トレンド」である。

  • 投資拡大は好況によるものではなく、不可避的な計算資源確保競争である。

  • 半導体市場もユーザー需要とは異なる次元で計算基盤の再構造化を進めている。

AI需要評価の法則

  1. 計算負荷の増大を本質とする

  2. 設備投資の必然性を見る

  3. インフラ側の変化を評価

  4. 一時的な過熱と構造変化を区別

  5. 「不可欠性消費」を基軸にする


Gemini 3 Pro

1. 論考の要約

AIはバブルではない02修正.jpg

本論考で湯之上氏は、現在のAIブームを「バブル」と断じる悲観論に対し、半導体技術と計算量の観点から明確に否定しています。

  • 「バブルではない」理由: 過去のバブル(ドットコムバブル等)と異なり、AI需要は「計算量(FLOPs)の爆発的増加」という物理的・技術的な裏付けがある。

  • 計算量の地殻変動: LLM(大規模言語モデル)の進化に伴い、必要な計算量は数年で数万倍という「桁違い」の規模で増大している。これは単なるトレンドではなく、半導体のアーキテクチャや供給構造そのものを変える不可逆的な変化である。

  • 半導体市場への影響: AIサーバー向けのGPU(NVIDIA等)や、それらを支える高帯域幅メモリ(HBM)への需要は一過性のものではない。むしろ、既存のPCやスマホ向け半導体市場を凌駕する「新たな主役」としての地位を確立しつつある。

  • 結論: 計算リソースが価値の源泉となる時代において、AI需要は「実需」に基づくものであり、今後も半導体産業を牽引し続ける。

2. AI需要の法則(汎用モデル)

湯之上氏の視点を、他の産業や将来の技術予測にも応用できるよう、以下の「AI需要の指数関数的実需法則」として定義します。

法則:計算量相関の原理(Law of Compute-Correlation)

「その技術がもたらす価値が『計算量』の投入量に比例し、かつその計算量の増加率がムーアの法則を上回る場合、それはバブルではなく、産業構造の不可逆的な転換(地殻変動)である」

この法則を構成する3つの要素は以下の通りです。

  1. 価値の計算量依存性(Compute-Dependent Value)

    • 単なるアイデアや流行ではなく、投入する演算リソース(GPU、電力、データ)の量に比例してアウトプット(精度、生成能力)が向上し続ける特性。

  2. スケーリングの非連続性(Discontinuous Scaling)

    • 需要の伸びが、従来の「改善(リニア)」ではなく、桁(オーダー)単位で変化する「跳躍」を伴うこと。これにより供給側(半導体メーカー)に、既存の延長線上ではない「特需」と「構造変化」を強いる。

  3. 供給のボトルネック化(Bottleneck-Driven Real Demand)

    • 計算リソースが不足し、「持っていること自体が競争優位」になる状態。この時、需要は投機ではなく「生存戦略(実需)」となり、市場は容易に崩壊しない。


Grok

湯之上隆の論考の要約

AIはバブルではない03.jpg

湯之上隆(微細加工研究所所長)のこの記事では、AIが一過性の「バブル」ではなく、持続的な成長ドライバーであることを、半導体業界の視点から論じています。主なポイントは以下の通りです:

  • AIがバブルではない根拠: AIは過去の技術ブーム(例: Windows 95やドットコムバブル)と異なり、現実的なビジネス価値を生み出している。ChatGPTのような生成AIの登場が投資を加速させたが、これは一時的ではなく、長期トレンド。Top8クラウドプロバイダー(Amazon AWS、Microsoft Azureなど)のデータセンター設備投資(Capex)が2021年の1451億ドルから2026年の6020億ドルへ4.4倍に急増する予測を挙げ、AI市場の成長率も2023年の8.1%から2025年の22.5%へ上昇し、2030年までにPC市場を上回る規模になると指摘。AIのROI(投資収益率)が明確で、持続的な需要を裏付けている。
  • AIの計算需要の桁違いの規模: AIのトレーニングや推論には膨大な計算リソースが必要で、GPUの性能が従来CPUの10〜100倍、FLOPs(浮動小数点演算回数)で10〜100倍以上を要求。結果として、電力消費(10〜100倍増)、CO2排出(10〜200倍増)、水資源使用(50〜2000倍増)がデータセンターを圧迫。市場予測では、GPU市場が2024年の1000億ドルから2030年の2300億ドルへ成長、AI専用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)は90億ドルから840億ドルへ9倍増。メモリ需要も急拡大し、HBM(High Bandwidth Memory)が980億ドル規模に達し、DDR5やNANDの価格上昇を招いている。
  • 半導体業界への地殻変動的な影響: AI需要が半導体市場の構造を変革。NVIDIAのGPUやBroadcomのAI ASICが主導し、2030年までにAI関連売上が半導体トップメーカーの3割を占める見込み。TSMCのようなファウンドリはN3/N2プロセスやCoWoS(2.5Dパッケージング)技術を拡大し、2025年末までに生産能力不足が深刻化(例: 2.5Dパッケージング容量が14ユニットに達するが、需要に追いつかず)。これにより、業界全体の投資(TSMCだけで約10兆円規模)が促進され、サプライチェーンが強化される一方、供給不足による価格上昇や競争激化が生じる。最終的に、AIは半導体業界の長期成長を支え、インフラ(電力・水資源)投資も連動して「地殻変動」を起こすと結論づけている。

全体として、著者はAIの計算量の爆発的増加が半導体需要を永続的に押し上げ、業界の革新を強制することを強調し、過熱リスクを認めつつもバブル崩壊の可能性を否定しています。

AI需要の見方の法則化

湯之上の視点は、AIの計算需要が半導体業界に与える影響を主軸にしています。これを汎用的に使える法則として抽出・一般化すると、以下の「計算需要駆動型成長法則」としてまとめられます。この法則は、AIに限らず、計算集約型技術(例: 量子コンピューティング、ビッグデータ解析、VR/ARなど)の需要評価に適用可能です。法則のステップは論理的で、市場予測や投資判断に活用できます。

  1. 計算量の指数関数的スケーリング評価: 技術の進化が計算リソース(FLOPs、GPU性能など)を桁違い(10倍以上)に要求する場合、それを「バブル」ではなく「本質需要」とみなす。例: AIモデルサイズの拡大が電力・メモリ消費を100倍以上に引き上げる場合、持続的なインフラ投資を誘発する。
  2. 市場成長率の持続性確認: 短期ブーム(成長率10%未満)ではなく、中長期で20%以上の成長率が見込まれ、ROIが明確な場合、構造的成長と判断。関連市場(例: データセンターCapex)の倍増予測を指標とし、過去バブル(例: ITバブル)と比較して現実性を検証。
  3. 供給側への波及効果測定: 計算需要がサプライチェーン(例: 半導体、メモリ、ファウンドリ)を圧迫し、生産能力不足や技術革新(例: 先進プロセス、2.5Dパッケージング)を強制する場合、「地殻変動」レベルの業界変革が発生。影響を定量化: 市場規模の2〜10倍増、投資額の4倍以上拡大を基準。
  4. リスク・持続可能性のバランス: 供給不足による価格上昇や環境負荷(電力・CO2増加)を認めつつ、投資拡大がこれを緩和する場合、バブル崩壊リスクを低減。逆に、需要が一時的でインフラ投資が追いつかない場合、バブルとみなす。

この法則を適用例として、AI以外で使う場合: 量子コンピューティングの需要を評価する際、計算量のスケーリング(量子ビット増加)を起点に、半導体/冷却技術の市場成長を予測し、持続性を判断できます。こうしたフレームワークは、技術投資の戦略立案に汎用的に役立ちます。


3AIに投入したプロンプトは以下です。

この方の論考を要約して下さい。そして、この方のAI需要の見方を汎用的に使えるように、法則化して下さい。

AIは「バブル」ではない――桁違いの計算量が半導体に地殻変動を起こす
湯之上隆(微細加工研究所)
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_2.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_3.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_4.html
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2601/26/news017_5.html

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