ChatGPT + ディープリサーチは数時間前の「トランプ砲」を加味して米国市場を分析できる【AI経営】
インフラコモンズ代表の今泉です。最大手インターネット広告会社様から出資を受けて起業した経験もあります。
いよいよ米中経済戦争の観が強くなってきました。
以下では、AIで情報武装する新しいタイプの経営者像、「AI経営」を行う経営者像について記します。
現在の米中経済戦争のスナップショットが得られる便利なプロンプト
ChatGPT無料版で使えるツールとして、経営者の方々及びビジネスパーソンの方々向けに、米国の主要な経済記事を10本ピックアップして要約するプロンプトを開発しました。これがあれば最新の米国の経済動向、株式市場動向がスナップショット的に把握できます。日本では得にくい米国の経済記事もピックアップしてくれるので、なかなか便利です。
プロンプト
「本日公開された、米国の株式市場および経済に関する最も重要なニュース記事を、ペイウォールのない信頼性の高い情報源（例：Yahoo Finance US、CNBC、MarketWatch、Reuters、TheStreet、Bloombergの無料記事など）から10本選び、日本語で要約してください。
各記事について、以下の4点を明記してください：
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記事タイトル（英語原文 + 日本語訳）
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情報源と公開日時（例：Reuters／2025年4月12日 午前3時）
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記事URL（有効なパーマリンク）
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記事の要約（日本語で800文字以内）
ニュースは以下のテーマをバランスよくカバーしてください：
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米国主要株価指数の動き（S&P500、NASDAQ、ダウ）
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FRBの政策、金利の見通し、金融環境の変化
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大型企業の決算・業績修正・M&Aなどの動き
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経済指標（GDP、CPI、雇用統計など）と市場の反応
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地政学・政治（米中関係、選挙、関税、財政問題など）
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テック、金融、エネルギーなどセクター特化型の重要ニュース
出力形式：
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各ニュース項目は 1〜10 の番号付き箇条書きで明確に分けてください
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冒頭に「【YYYY年MM月DD日版】」という日付入りヘッダーを記載してください（例：2025年4月12日版）
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記事タイトルは英語原文と日本語訳を併記してください
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要約は1記事あたり400字前後で、背景・要点・影響を丁寧に記述してください
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出力はすべて日本語で統一してください
途中で出力が止まりますので、「途中で止まりましたね」と入れてみて下さい。続きが出力されます。
米中経済戦争はどこへ向かうのか？経営者のための報告書を作成する
ChatGPT + ディープリサーチは、経営者が「いま知りたい」と思う事柄について、スタンフォード大学MBA米国投資銀行勤務数年の知力をもって、15分程度で詳細な報告書を作成することができます。問題はそのプロンプト（多段階で調査執筆を進めるストラクチャード・プロンプト）をどうやって得るか？ですが、なんでもかんでもひたすらに対話を続けていけば、プロンプトを得るためのパスも見つかります。小職がここで行っているのは、そうしたストラクチャード・プロンプトでどれほどまでにすごい報告書が出来上がってくるのか？をお見せするデモンストレーションです。
特に外国語が絡む世界では、短期間で報告書を得るのは至難の業です。たとえ先進事例サントリーのように社内にインテリジェンスのチームがいたとしても、「経営者として即座にこれこれの状況が知りたい」というニーズには、おそらく応えられないと思います。しかしChatGPT + ディープリサーチなら応えられるのです。移動中でも、休日に自宅にいる時にも、市場の急変があった際には、すぐにストラクチャード・プロンプトを走らせて、15分後にはスタンフォードMBAの高品質な報告書を日本語で得ることができます。（必要に応じて英語の報告書にすることも難なくできます。繁体字でも台湾華語でもできます。フランス語でもドイツ語でも）
現在リアルタイムで進行中の米中戦争の現況、今後の見通しについて報告書を作成させることもたやすいのです。
数時間前の「トランプ砲」も拾って、米国市場をトラッキング
以下の報告書を先ほど作成してnoteに上げたところです。全文掲載しています。
米中経済戦争と株式市場。3つのシナリオ（2025/4/10）【経営者のChatGPTディープリサーチ】
この報告書をざっと読んで驚いたのは、数時間前にトランプ大統領がXで発表した対中国の「トランプ砲」をしっかりと拾った上で、今後の3つのシナリオに落とし込んでいた点です。調査業界に身を置いていた者として、これは歴史的な事件だと思います。数時間前の出来事を含めて、経営者向けないし投資家向けに、A4 30ページ程度の報告書を作成するのは、人間にはできない業です。AIにしかできません。
経営者がこうしたAIで情報武装、インテリジェンス武装する時、何が起こるでしょうか？潤沢なハイレベルの情報/報告書/分析/シナリオ/M＆Aアドバイザリーを、ニアリアルタイムで得て、的確に意思決定をしていく経営者というのは、おそらく歴史的に存在したことがないと思います。
そのようなまったく新しいタイプの経営者が出現できる状況に、今、あるのです。
私はこれも立派な「AI経営」だと思います。