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リサーチのプロとして長いこと歩んできた今泉大輔です。ChatGPT出現以降、Facebookで「ChatGPTとMidjourneyのビジネス活用を探って行く勉強会」を立ち上げ、「ビジネスパーソンにとってのAI」の観点で米国情報を収集して来ました。知的アウトプットの質と量を向上させるプロンプトの開発にも取り組んでいます。

【Grok】海外発の大きなニュースの背景をGrokに聞く方法

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Grokはリアルタイム性に優れたAIで、特にXで論じられている出来事については恐ろしく早い追従性能を示します。

今日の午前中、トランプ大統領が自動車関税は25%前後になるだろうと発言したことが報道されました。日本の新聞などが背景説明をする前に、米国のメディアや資料などから関連の情報を引っ張ってきて説明してもらう...という使い方がGrokにはぴったりです。

手前味噌ですが、以下のBBCのニュースがNewsPicsで取り上げられたので小生がコメントを書いたところ、1,000件以上の閲覧が発生してメールボックスにその知らせが届きました。これも数日前にGrokに聞いて背景を理解していたことがコメントの材料になりました。(リンク先で弊コメントが読めます)

【解説】 米国際開発局(USAID)とは? なぜトランプ政権の標的に?

自動車関税が日本のメーカーに与える影響をGrokに聞く

今回の自動車関税が日本に与える影響は何か?これをAIに問う際に、

  1. AIそのものに見解を聞くというアプローチ
  2. AIに出来事を論じている記事や文書を調べさせるアプローチ

の2つがあると思います。私は時事系のネタでは2番目をよく使います。

Grokは日本語のやりとりがイマイチなので以下の英文で聞いてみました。英作文が不得意な方でもシンプルな質問文を日本語で作成して、それをChatGPTに英訳させるとシャープなプロンプトになります。

Regarding Trump's tariff on automobile, are there any documents or articles the impact of this tariff on Japan's auto export to US?

(トランプ氏の自動車に対する関税に関して、この関税が日本の米国向け自動車輸出に与える影響についての文書や記事はありますか?)

これで目の覚めるような回答が得られました。興味深い数字なども入っているのですが、ファクトチェックができていないのでそれはやめます。24時間もすれば日経等が詳しく論じることになる訳ですし。

Grokなどのリアルタイム性に優れたAIを使うメリットは、人様よりも早くに状況を把握することができるということです。経営者や投資家には非常に有用でしょう。

その日に出たニュースに関する質問をするには、ChatGPTでは役不足です。Perplexityは報道系の情報源をよく探してくれるのでピッタリです。

GrokとPerplexityのどちらがいいかと言うと、圧倒的に知性を感じさせるのがGrokです。(私はまだGrok3を使っていません...この投稿はGrok2をベースに書いています)あたかもFinancial Timesの編集者とやりとりしているのではないか?的な知性を感じさせます。Perplexityの方は優秀なAI機能付きの検索エンジンであり、知性を感じさせるところまでは行かないと思います。

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