[メモ] インフラ分野のPPPプロジェクトがなぜよいのか? - JETROの報告書から
JETRO(日本貿易振興機構)が2010年8月に報告書「豪州及び日本のインフラ分野におけるPPPプロジェクト 〜民間部門参入の促進に向けて〜」を刊行しています(作成はアーンスト&ヤング)。PPPの先進国であるオーストラリアの状況と、日本のPFI法の下で行われている事例や課題を述べています。
この中で、PPPの長所は次のように記されています。
・契約の締結段階から最終的な完成まで、コスト効率が高いことが実証されている。
・PPPは従来式の調達と比べ予算が超過する程度が著しく低い(統計的にほぼゼロ)(今泉注:オーストラリアの場合)
・PPPではプロジェクトの進行において厳しいリスク分析が行われる。
・管理、建設、及び継続的なサービスを結合することで経済的効果が期待できる。
・民間部門の技術革新と効果的な資産活用術を最大限利用できる。
なかなかすばらしいですね。これがオーストラリアの中央政府および州政府の基本的な合意事項となっているそうです。
先日ご報告したゴールドコーストのライトレール事例についても記述がありました。
オーストラリアで結成される通常のコンソーシアムは以下のような構成になっている。
・エクイティ投資家
・PPPおよび実施プロジェクトの分野で実績のある建設会社
・施設管理会社(ハード施設管理/ソフト施設管理)
・専門的技術や特別なテクノロジーへのアクセス権を有する技術パートナーアウトプットサービス仕様を適切に満たすためにコンソーシアムに求められるスキルは広範囲に及ぶ。その概要は、最近のゴールドコーストの高速鉄道(Rapid Transit)の入札に参加したコンソーシアムの一覧から読み取ることが可能(下表を参照)。
(出典:JETRO「豪州及び日本のインフラ分野におけるPPPプロジェクト 〜民間部門参入の促進に向けて〜」)
なかなか参考になります。