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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

国連系のPPP普及啓蒙機関 - UNECE International PPP Centre of Excellence

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前投稿のUNESCAPがアジア太平洋地域をカバーする活動を行っているのに対し、国連で欧州の経済活動を促進するUNECEの中にあるInternational PPP Centre of Excellenceでは世界全域を対象に活動しています。世界全域を対象にする機関が過去の経緯からたまたま欧州のUNECEに置かれたようです。

UNECEでは2007年にPPP Team of Specialistsというチームを設け、加盟国の政府に対してPPPの支援を行い始めました。2009年にPPPの普及啓蒙の出先事務所として、International PPP Centre of Excellenceを世界に複数置くことが決まっています。

ここが行っているのは、
1) PPP政策のベストプラクティスの導入支援
2) PPPが成功を収めるためのノウハウ共有
3) 政府担当者がPPPインフラ案件を組成するための「キャパシティ」づくり
となっています。

すでに、サウジアラビアに上水道および下水道分野を対象にしたPPP Specialist Centre、マレーシアにサステイナビリティを対象にしたPPP Specialist Centreの設置が決まっています。

また、インドでは道路分野、韓国では電力分野、フィリピンではヘルス分野、ギリシャでは港湾分野、トルコでは空港分野のPPP Specialist Centreの設置が検討されているそうです。UNECEではこれ以外にも各国が手を上げて(資金を拠出して)同種のセンターを設けることを奨励していますので、日本も何かのセンターを設けるのはどうでしょうか?

UNECE International PPP Centre of Excellenceが提供している政府関係者用PPPのガイドラインには、"Guidebook on Promoting Good Governance In PPPs"があります。

これは各国政府においてPPPに取り組む際に必ず生じる課題を1つひとつ説明し、解決の方策を述べています。PPPの全体像を理解した上で、制度整備に向けて実際に動き出す際に役に立つ内容のようです。

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