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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

メモ:世界銀行が東アラブ諸国および北アフリカの広域グリッドに投資

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世界各国のエコロジー系の動きを数多くの投稿者でカバーしている"Green Prohet"というサイトがあります。

このサイトが1月6日付で公開した記事に「世界銀行がデザーテック地域とアラブ地域をカバーする広域のグリッドに投資」というのがありました。
デザーテックとは、サハラ砂漠に太陽熱、太陽光、風力の大規模な発電施設を作り、得られた電力を地中海を横断する高圧送電線によって欧州に送るという計画。関連するアルジェリア、リビア、エジプトなどの北アフリカ諸国が、この記事ではデザーテック地域と呼ばれています。

この記事では、エジプトの新聞をソースとして、世界銀行カイロ事務所のマネジングディレクターMahmoud Mohieldinが記者会見で、

・世界銀行がアラブの東側の諸国を結ぶ電力網への投資を検討中
・さらに、サウジアラビアからエジプト、スーダン、エチオピアへ南下する電力網についても検討中

ということを述べたと紹介しています。アラブの東側諸国とは、オマーン、カタール、バーレーン、クウェート、アラブ首長国連邦の各国。

これらの国々を広域電力網で結ぶメリットとしては、各国が東西に拡がって存在しているため、それぞれの時間帯が異なり、それがために電力需要のピークも異なってくることから、ピーク時の電力融通がやりやすくなるということがあります。

真夏の酷暑日などは、冷房用の電力需要が急増し、発電余力の少ない国では、近隣国へ応援を頼むことがあるそうですが、そうした暑い日は近隣国でも電力需要が逼迫するため、融通に応じられません。広域の電力網ができれば、ピークが各国でずれるため、融通も可能になるとのこと。

世界銀行の投資計画の詳細は発表されていないそうですが、送電網を運営する新しい会社が設立され、そこに投資されるのでしょうかね?また、この送電網がゆくゆくデザーテックに使われる可能性もあります。

デザーテックについては、近いうちに詳細を調べて、全体像をご紹介したいと思います。

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