会社とはこういうものである論
1年ぶりぐらいにLinuxをいじっておりまして、この投稿も某Linuxのデスクトップからの投稿です。操作感はMacOSですよね。MSのOSよりははるかにエクスペリエンス性が感じられると思うのは私だけでしょうか?
現在、開業準備を進めている者として、「会社」というものをどう考えているか、かいつまんで記してみます。何も整理していないので、ランダムに掲げます。
・会社というものは、9時〜5時などの決まった時間に、決まった人たちが、決まった場所に集まって、何らかの決めごとを行っているだけで、それらの人が給与を得て生活ができるようになる環境である。
会社の基本は雇用にあるということですね。社会人になって雑誌の編集などを10年ぐらいやった後で、自前の事務所を構えて自分の腕で食うということを数年やりました。その後で、ある外資IT大手さんと弊社(メディアプラネッツの方)が法人として役務を提供させていただくという契約を結ばせていただいて、毎日そこに通って仕事をすることになったのですが、自営を一回経験した後で、改めて会社というところで仕事をすることになってみると、会社のありようというものが非常に客観的に見えてきます。
一言で言うと、会社とは、ありがたい環境である。これは自営を一度経験したことがある人でないとよくわからないかも知れません。
自営の場合、労務と収益の関係はほぼ1対1の関係にあります。私の場合で言うと、原稿1本書いていくらの売上げ、1ヶ月程度の単発の案件を1件終了していくらの売上げ、というように、投入した作業に応じて売上げが上がっていました。当たり前と言えば当たり前ですが、現在のように収益生成においてモダンな形態が見られる状況では、やや前近代的と言えなくもないです。
それに対してすごい会社というのは、100人集まって1000人分ぐらいの収益を作り上げます。これは別に非常に高度な金融のレバレッジを効かせた会社というわけではなく、モノを作っている会社や消費者にサービスを提供している会社でも例がたくさんあると思います。100人集まって5000人分ぐらいの収益を上げているところもあると思います。例えば任天堂とか。
普通にやっていると労務に対する収益の関係は1対1。それが、会社と言う組織形態をとると1対10にもなるし、1対50にもなる。これが会社のすごいところです。
私が詰めているクライアント様は非常に効率的な経営を行っており、所属している部門はその効率的な経営手法を顧客企業に対して伝達させていただくという部門なので、その効率的な経営のあり方を様々に勉強してきましたが、すごい会社はすごい、という一語に尽きます。
そういう会社においては、各部門の各担当者には相応の仕事の割り当てがなされますが(一部には非常に大変な仕事もあるわけですが)、それでも、月曜日から金曜日まで、ごく普通の時間に普通に勤務して(追い込みの時期などにはかなりの長時間作業もあったりするでしょうけれども)、1人ひとりは会社全体の難しいことに頭を悩ませていないとしても、組織としては収益生成のメカニズムがしっかりと回っているという風になっています。そして毎期毎期の数字にきちんとよい結果が出るのです。
個人的にすばらしいと思うのは、一定の人たちが月曜日から金曜日まで決まった場所に詰めて、決まった作業をすると(それが機械的な作業でないことは言うまでもありません)、それが期末によい数字となって出るという点です。
これが仮に、作業時間は土曜日も日曜日にもかぶってくる可能性があって、平日も夜遅かったり朝早かったり。仕事の内容も案件ごとにまったく違って、異なる分野の仕込みをしたり、異なる業種の人たちに営業をかけなければならない。請求書も書かなければならないし、回収もしなければならない…といった風だと、どうでしょうか?
よい会社とは、大多数の従業員が月曜日から金曜日まで決まった時間に詰めて、決まった仕事をすることによって、良好な収益を上げられる組織体である(もちろん、営業など収益に直接関係する部門では、”決まった仕事”の中身が非常に複雑になるわけですが、それにも定型的なプロセスを適用したり、職務内容を限定することは可能です)。ということは言えると思います。
では、そのよい会社を作り上げるのは誰か?誰が仕組みを整え、従業員の作業の環境を整え、仕事のプロセスを整備し、収益が上がるメカニズムを作るのか?
問題はそこです。
一言だけ言うと、会社の仕組みを作る側に回った人は、その他の人たちとはまったく違った視点を持ち、まったく違った思考をして、まったく違った行動をとる必要が出てくるということです。それがなければ「よい会社」などできません。「よい会社」は仕組みを回す1つひとつの部材を設計し、ビルディングブロックのように積み上げ、ぎしぎし言う部分は調整し…ということをやる人がいて初めて実現するわけです。それもただ単に真面目にやればよいというのではなくて、競合ひしめく経済環境で商売をやるわけですから、非常に戦略的にものを見ていかなければなりません。戦略とは、弊ブログの筆者が言うのもなんですが、兵を失わずにエレガントに勝つということです。
ランダムにいくつか項目を挙げようと思っていましたが、長くなったのでこのへんで。