[業務告知]:[pepoz]のおもしろいところ(2):顧客満足度が値段に反映する
[pepoz]では、人の能力や経験や知識といった非常に抽象的なものをデリバリー可能にする世界を思い描いています。そのデリバリーされるものを「私のサービス」という総称で括っています。
サービスの値段というのは、実は非常に深い問題をはらんでいて、梅棹忠夫なども「情報の文明学」のなかでお布施を引き合いに出して、その価格決定のいわく言い難い微妙な部分を解き明かしています。
サービスというものは、それを受けた後でなければ価値がわからない、という特質を持っています。レストランがうまいかどうかは食べてみた後でなければわかりません。金融のコンプライアンスについて非常に優れた解説ができると自認している人が、「オレの解説はすばらしいのだ。だから時間単価が高いのだ」と言ってみたところで、本当にそれが優れているかどうかは、その人の解説を聞いた後でなければ判断できないのです。
サービスに値段を付けて、売ったり買われたりするようにするには、このような”価値が後から明らかになる”特性を何とかしなければなりません。
そこで色々と考えていた時に「顧客満足度調査の仕組みを用いればよいのだ」ということに気づきました。米国企業の間では顧客満足度という非常に抽象的なものを数値化して、企業の評価や業務の評価に使っています。これにはきちんとした理論体系があり、かつその大もととなった論文が理科大で品質管理を研究されている狩野紀昭教授のものであるということを、以前に英文資料で知りました。顧客満足度調査には普遍性があるのです。
ということで、値段はサービスを受けた後で最終的に決まる。値決めには、顧客満足度調査で得られた数値を反映させる。これでどんぴしゃ。
もっとも、双方にとってフェアな値決めになるように、もう少し工夫を加えていますが。
これによって、「あのキャスト、誇大広告じゃないか。お金を返してほしい」的なクレームがかなり減ることを願っています。
「私のサービス」がどのようにして売り買いされるかを示したのが以下の図です。
[pepoz]の顧客は「キャスト」と「オーディエンス」に分かれます。
「キャスト」は自分の空き時間を公開して、予約を入れてもらって、何らかのサービスを提供する人です。サービスにはタイトルを付け、「私のサービス定義」を最大5箇条で明文化します。
キャストの空き時間に予約を入れ、サービスを提供してもらう人を「オーディエンス」と呼んでいます。オーディエンスは、キャストがサービスを提供してくれたことに対して、対価を支払います。
ピーポーズ株式会社としては、決済処理コスト、マーケティングコスト、オペレーションコスト、それから応分の利益に見合うものとして、キャストとオーディエンスの双方から、最終的に支払われる対価の10%ずつを徴収します(キャストに対する振込手数料等は別途、実費を徴収しますが)。