シナリオプランニングとイノベーション
sugimotoさんからお誘いを受けて、Outlogic!に混ぜていただきました。いまようやくメンバー各位のコメントやブログなどを読みつつ、有意な思考の連鎖のありがたみをかみ締めているところです。
揮発性メモの正室EdiTechのエントリ「クリステンセンの「魅力的な利益保存の法則」を読む」経由で黄昏の部屋「歴史は繰り返す - [イノベーションのジレンマ]をまとめてみて -」を読みました。いずれのエントリも2004年の前半のものですが、自分にとっては非常に現在的な話題です。
自分も直感しているのは、イノベーションのハンドリングには、色々手法技法ありますが、最後的にはシナリオプランニングの枠組みに落とし込んで、意思決定者とイノベーション参画者全員が、過去のある時点に組み上げられたシナリオ(1本ではない)と、現実に生起する事象を重ね合わせて、擬似的なスクリーンに投影したものを全員で見る格好で、リアルタイムで状況把握の内容を修正しつつ、リアルオプションバリューを最大化させる策(単一ではない)を打つ、というところに落ち着かざるを得ないということです。
なぜか?イノベーションは不確実な未来に対する投企だからです。未来とのある種のインタラクション技法が求められます。人間には未来は不可知なので、その不可知を前提としつつ、どの未来にも備えられるような包括的かつ柔軟な戦略策定・実施スキームが必要です。(ちなみに私のこの種の知識は以前、デロイト関連の仕事で、不確実性下における戦略策定手法Strategic Flexibilityの日本用カスタマイズに関わったことからもたらされており、とりあえずは仕事に使えるレベルにあると思っています^^;)
この黄昏の部屋の方は残念ながら現在では更新を停止していますが、このエントリの末尾にある「では、どうすればジレンマを起こさない企業に成れるか?少なくとも自分自身が間違った判断をしないようになるか?それはシナリオ・アプローチしかないだろう、というのが私の結論。シナリオでテーマを複数立て、リアルオプションでポートフォリオする。」という文章は、ひどくストレートに私の直感を刺激し、あぁまさにそうであることよと思わせました。
シナリオプランニングを日本でもっとも深く考えているブロガーのひとりがOutlogic主宰者のsugimotoさんだと思います。これから色々と読ませてもらって、情報交換をさせていただきたいと思っています。またshibaさん、澤田さんをはじめ皆様方にもよろしくお願い申し上げます。