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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

きなこマーケットの攻防

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全国の豆乳ファンのみなさん、こんにちは。
過去3年ばかり、毎朝大ぶりなグラスに豆乳を注いで飲んでいます。大豆効果と食物繊維効果を高めるために、きなこ大さじ2、すりごま大さじ1を加えます。強力ですよ。

現在のように豆乳がブームになった背景には、椎名林檎のDVD「性的ヒーリング」(2000年)の其の壱だったか其の弐だったかの冒頭に、彼女が紀文の豆乳を(確か)しゃがんで飲んでいるCMに擬したクリップが挿入されていたのがうっすらと記憶に残っている人が少なからずいた、ということがあるのではないかと思っているのですが、いかがでしょうか。
ある日コンビニかスーパーの店頭で紀文の豆乳のパッケージを見た時、AIDMAフラッシュバックが起こって「自分も飲んでみようか」となったわけです。
椎名林檎が豆乳をしゃがんで飲んでからかれこれ5年。印象に残るビジュアルが人の日常生活のなかで何らかの形で再現され、それがそこそこの厚みになってブームを形成するまで、それぐらいはかかるんでしょうね。

ということで豆乳を飛び越してきなこです。

昨年後半に、主要コンビニのレジまわりで唐突にチロルチョコ製「きなこもち」が増殖したという事件がありました。お気づきでしたか?
実はコンビニスイーツウォッチャーであり、昨年10月頃に「あれは何だ」と気になって実際に購入して食べてみたところ、きなこをまぶしたグミが具材になっているチョコレートでした。Googleを引くとその時点で複数の「きなこもち」ページが存在していて、当然ながらブログでも言及されていました。
チロルチョコでは期間限定でさまざまな企画チョコを市場に投入するらしく、その一環で「きなこもち」を出したところ、独自の食感と微妙なズレ感に折からの豆乳ブームの大豆はイイ!意識も加わって、瞬間的に小ブームになった模様です。

すぐに店頭から見えなくなり、ネットで情報が飛び交って、そうした消費者の反応をチロルチョコが察知して増産し、第二期の投入を行ったところ、再び市場から蒸発してコンビニチャネルにも乗るようになり、何度か増産と出荷を繰り返して現在に至っているようです。昨年10月には一部ローソン店舗で「箱」で売っていたのを目撃しました。

以下はその延長線にあるカバヤの新製品「きなこチョコボール」(税込31円)。
チョコ自体にきなこが混ざっています。具材がピーナツやアーモンドでなく黒豆であるところがひどく健康志向。かりっとした食感です。チョコボール系製品としては常食してもいいかと思わせる安定感があり、価値は高いですね。

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