クラウド関連の新聞記事を読む<7月編(2)>
日経産業(7/8)には「MS、クラウド製品群投入」というタイトルが大きく書かれています。マイクソフトの新製品の目玉と位置づけているのが「ウィンドウズ アジュール」。北米では、11月末、国内では10年後半に提供を始める予定としている。樋口社長のコメント「空(クラウド)」か大地(保有サーバー)かどちらで動作させるか気にせずシステム開発できる」がマイクソフトの強みとなるでしょう。
日経産業(7/10)では、「グーグル、パソコンOS投入、クラウド専用開発促す」という記事が書かれています。グーグルのOSはクラウドコンピューティング端末を進化させる狙いがあるとしています。グーグルのサンダー・プシェイ副社長が「ソフト開発者らの事業基盤はウェブだ」とコメントされているように、クラウドが普及していけば、開発の主戦場はウェブとなるでしょう。
日経産業(7/15)では「クラウド導入、1週間で」というタイトルで日本IBMがクラウドコンピューティングの新商品を8月18日に発売することが書かれています。日本IBMは「スマートビジネス」でクラウド関連製品を統合し、一体的に提供していくとしています。
日経(7/19)では自治体のシステム統一にクラウドコンピューティングの技術を活用し、共通化を目指すとしています。15年度には全国に広げることができるよう準備するとしています。
日経産業(7/23)には、「オープンガバメントクラウド・コンソーシアム(OGC)」の団体活動が紹介されており、クラウドサービスの仕様を共通化した上で、政府や地方自治体に情報システムの採用を働きかけていくということが書かれています。
東京新聞(7/23)には「クラウドじわり浸透」というタイトルでクラウドの概要が書かれています。
日経産業(7/27)の「よむがえるかNEC」では、クラウドを軸に原点回帰という内容が書かれています。NECは、12年3月末までに400億円を投資し、クラウド型基幹システムを社内に構築。そして、7月から開始したクラウド事業を3年以内に1000億円増やすとしています。また、クラウドを支えるインフラとしてのNGNの取り組みにも注力し、パートナープログラムを強化していくとしています。
ビジサンケイビジネスアイ(7/28)では、シンクタンクリポートとして「IT戦略変えるクラウドコンピューティング」という記事が書かれています。特にIT投資の効率化についても触れています。
日刊工業(7/29)には、NEC横浜に都市型DC」という記事が書かれています。最新省エネ技術を結集し、全社横断的にDCを管理し連携させる体制を整えるとのことです。
日経産業や日刊工業(7/30)では、「クラウド、共通基盤で提供」という記事で、NTTコミュニケーションズとNTTデータが両社の機能を統合し、クラウドの共通基盤を提供するとしています。
日経産業(7/31)では、日本IBMが共用型のクラウドコンピューティングサービスを10月中旬から提供することが書かれています。
7月では、外資系と日系と双方でそれぞれのクラウドの取り組みが書かれるようになってきています。外資系が先行しているというのは確かですが、日系企業がどのような追い上げを見せていくのか、注目されるところです。