「再生可能エネルギーが一番わかる 」(技術評論社)刊行されてます。
ごぶさたいたしております。
早速ですが、拙著「再生可能エネルギーが一番わかる」が技術評論社より、今年の6月上旬に刊行されました。「わかりやすい!」と、近くの方からはご好評をいただいております。
中身は、太陽光発電を中心に、風力発電、木質バイオマス発電、メタンガス発電、地熱発電の実務系の知識を述べてあります。特に、固定価格買取制度の下で行う発電事業の準備に欠かせないIRRの算出の仕方や、そもそもIRRって何なのかということの解説などにもページを割いており、類書では説明されていないファイナンス系の知識が身につきます。
目次
第1章 再生可能エネルギーの基礎知識
1 新エネルギーと再生可能エネルギー
2 太陽光発電の基礎知識
3 風力発電の基礎知識
4 バイオマス発電の基礎知識
5 中小水力発電の基礎知識
6 地熱発電の基礎知識
7 その他の再生可能エネルギー
8 再生可能エネルギー固定価格買取制度
9 異業種参入が活発化
10 買取価格と買取期間
第2章 固定価格買取制度下のビジネスの基本
1 固定価格買取の意味
2 系統連携協議
3 電気主任技術者の配置
4 資金調達の基本
5 コーポレートファイナンスとプロジェクトファイナンス
6 その他の資金調達形態
7 IRRの概念
8 IRRの意味と読み方
第3章 太陽光発電の実務
1 初期設備投資
2 太陽光パネル① 市場環境と日射量
3 太陽光パネル② 価格算出の経緯
4 太陽光パネル③ パネル価格とIRRの関係
5 借地料① 借地料とIRRの関係
6 借地料② 借地料高騰への対策
7 用地選定の条件
8 日射による売上変動
9 用地の広さと出力の関係
10 農地転用の可能性
第4章 風力発電事業の実務
1 事業リスクの高い風力発電
2 日本と欧州の風力発電
3 事業収支は風まかせ?
4 立地調査
5 風況調査
6 連系可能量の制約
7 風力発電の環境アセスメント
8 風力発電の適切なIRR
第5章 地熱発電事業の実務
1 採算が取りやすくなった地熱発電
2 取り組みの歴史
3 地熱発電の買取価格
4 地熱発電のエネルギー源と発電のしくみ
5 地熱発電の課題
6 地熱発電のコスト
7 地熱発電開発のリードタイム
8 地熱発電の環境アセスメント
9 バイナリー発電の可能性
第6章 バイオマス発電の実務
1 木質バイオマス発電は「量」との戦い
2 木質バイオマス発電は「ボイラー」が決め手
3 木質バイオマス発電の種別
4 木質系燃料 木質ペレットと木質チップ
5 バイオガス発電の基本
6 バイオガスでは発電量の見極めが重要
7 バイオマス発電の資金調達
8 自治体と連携する
この本は2012年1月に刊行された「電力供給が一番わかる」が比較的好評だったことから、続編として企画されました。書き始めたのは2012年の半ばぐらいからだったですが、延々引きずって、書き終わるまで丸1年ぐらいかかりました。編集者の方や版元さんには大変にご迷惑をおかけしました。それでも執筆スピードを上げるために、3泊程度の「セルフかんづめ」を計4回ぐらい。千葉のビジネスホテルと甲府のビジネスホテル(こちらは屋上に温泉がある)で敢行しました。あまりはかどりませんでしたが。