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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

[メモ] 航空会社の放射能忌避的行動

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日本に関する報道が洪水のようになされています。
ちらちら眺めていると、今はある意味で非常時ですから、非常時特有の現象として、論理を積み重ねた記述というよりは、感情が先走った記述、ないしは従来からあった偏見が反映された記述が増えていると思います。欧米メディアの目線でやや偏見だなぁと感じるところは「日本は特殊な国である」「近代国家的とは言いかねる行動をする」「不可解だ」といった見方。これは特に福島第1原発事故に関連した事柄、付随して発生した社会現象などを報じる際によく出ています。

日本にいる外国人の方で、日本語メディアが読めない人は、インターネットを介してそういう報道を浴びるように読んでいるので、不安感も相当なものだと思われます。そういう方々には配慮してあげる必要があると思います。

Financial Timesのサイトで、東京の現状を報じている記事を見つけました。

Tokyo finds new and fragile ‘normal’

見出しは、まぁ乱暴に訳せば、東京は弱腰になっている、みたいなところでしょうか。
震災と福島第1原発事故の影響で、夜のネオンが暗くなっている、スーパーにはモノがない、新宿や六本木の歓楽街は閑古鳥、といったことを書いているのですが、その中で、外国の航空会社が成田に来る前に、客室乗務員を入れ替えているという記述が目に止まりました。その部分を訳します。

航空会社もパニック
国際航空会社では客室乗務員が東京での着陸を拒否し始めているため、成田便の一部は大阪ないし名古屋に行き先を変更している。また、欧州および米国からのブリティッシュエアウェイズ、ルフトハンザ、エールフランス、カンタスの便は、ソウル、香港、その他の都市でいったん着陸し、日本人以外の客室乗務員を下ろして日本人乗務員に入れ替えており、それがために成田到着まで5〜7時間長くかかっている。日本の首都を避けるこうした航空会社の行動は「放射能パラノイア」と言っていい状況が発生していることを物語っている。

こちらの記事(Panic hits Tokyo)でも、キャセイ航空の乗務員組合が日本に1泊する必要がある日本行きの便への搭乗命令を拒否していることが報じられています。
また、こちらの記事(A special visit to Tokyo)では、ロンドンから成田行きノンストップ便に乗った筆者が「成田における乗務員の滞在時間を最短にするため、いったん韓国に着陸して乗務員を入れ替える」ことを告げるパンフレットを渡されたと書いています。(「成田における乗務員の滞在時間を最短にする」とは、非日本人乗務員の滞在時間を最短にするということでしょうか?代わりに日本人乗務員を??)

事態が収束したら、政府の予算で、誤ったイメージを刷新するPRキャンペーンを国際的に行う必要がありそうですね。

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