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20年以上断続的にこのブログを書き継いできたインフラコモンズ代表の今泉大輔です。NVIDIAのフィジカルAIの世界が日本の上場企業多数に時価総額増大の事業機会を1つだけではなく複数与えることを確信してこの名前にしました。ネタは無限にあります。何卒よろしくお願い申し上げます。

3種類のインターネット上の「消費」

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先日ある調べものをしていて、インターネット上の「消費」には次の3つがあることに気づきました。

1. 可処分時間の消費
2. 可処分所得の消費
3. 帯域の消費

何らかのビジネスモデルでマネタイズをするという立場で考えると、2.についてはすでにコマースがあり、カバーされているわけです。
3.ですが、周知のように現在では光ブロードバンド100Mbpsも定額なので、顧客がどれだけ消費にはげんでみても収益が増えるというモデルにはなっていません。P2Pアプリケーションをあまりに過激に使うユーザーに対して、一部のISPが制限をかけ始めていることはご存知だと思います。

焦点は1.なんですね。ネットレイティングスの調査によると、日本で一番Total Minutesが長いのは、従来はヤフージャパン、続いてmixi。最近ではニコニコ動画がヤフージャパンを抜きました(確かそうですよね?)。これらの企業は膨大なユーザーが多くの可処分時間を自サイト上で消費する行為を、広告モデルによってマネタイズしています。これはすでに確立した手法ではあるけれども、ほんとうにそれだけなのか?
誰かの可処分時間の消費と別な誰かの可処分所得の消費とを、いわばマッチングさせるようなことが可能ではないのか?みたいなことを考えていくと、すごくおもしろいです。

上のいずれの消費も「多い」と「少ない」の軸が立てられます。2つを組み合わせるとマトリクスになって、消費者セグメントをマッピングしてみたり、既存プレイヤーをマッピングしてみたり、ということができます。それもやってみると、意外な未開拓ゾーンが見つかるかも知れません。

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