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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

再追加メモ:ひたすら禿同な箇所

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確かに、棚橋弘季さんはすごい。以下ひたすらうなづきながら読んでしまいました。特に、平均値に対する疑義が個人的にはひたすら禿同です。だってベキ分布している状況でなぜ平均値を使うのか?という素朴な思いから。

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第4回 ロングテールを誤解していませんか?(その5ページ目)

-Quote-
 従来のマスマーケティングでは、どちらかといえば平均値の存在を仮定することが可能な正規分布を想定して、単一あるいは限定されたメッセージを伝える手法が採用されてきました。先に紹介したイノベーター理論も同じ考え方に基づくものでしょう。しかし、実際、世の中にはいたるところにベキ分布が見受けられます。ベキ分布の裾野の広さを考えると、ある程度、均一なターゲット層を想定して限定されたメッセージを発信する従来の手法は、必ずしも適切なコミュニケーション手法ではないのかもしれません。

 平均値や標準偏差といえば、学校の成績評価で用いる偏差値がすぐに思い浮かびますが、経済物理学を研究している高安秀樹さんは著書『経済物理学の発見』の中で「人間の能力の分布もベキ分布に近いものだろう」と述べた上で、「もし、数値化した能力の分布がベキ分布にしたがうのなら偏差値で評価すること自体が意味のないことになるのです」としています。また、もともと物理学者であり、フラクタルの研究を行っていたこともある高安さんは「ベキ分布にしたがうような現象にはフラクタル性があります」と書いており、

 中略

ベキ乗に広がる裾野をもつ市場と有益なコミュニケーションを行おうとすれば、これまでのように単一あるいは限られたメッセージを広範囲に繰り返し発信するやり方だけでは不十分です。
-Unquote-

この後で棚橋氏が提唱しているのがEGM(Employee Generated Media)です。秀逸!外部に情報を出す主体が”一個”ではダメで、複数の主体が同期しつつ、時には非同期になりつつ、うまずたゆまずブログ的な媒体で情報を出していく。そこからリンク製造者へ情報の橋渡しがなされ…ということですね。
EGMが有効に機能するためには、Employee Satisfactionが過去長きにわたって高くなければならず、そのへんはCustomer Loyalty、Customer Experienceの議論ともつながってきます。熱意のあるベンチャーでは歴史が不要ですけどね。

日本の事例では、はてながEGM実践の走りでしょう。ただ、自分が所属する会社の悪口を言うのをよしとする風潮が若干ある日本では、非常に例外的な企業しかできないかも知れませんね。。。経営者はまずEmployee Satisfactionに取り組めということか。

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