メモ:イノベーションと学習は不即不離
いまふと思ったのですが(つってこればっかり)。
イノベーションがうまく進展するためには、それに携わるスタッフにおける「学習」がかなり重要です。イノベーションは、基本的には前例のないものを現出させるということなので、創意工夫から試行錯誤に至る、様々な知識習得のための試みが不可欠です。すなわちこれを「学習」と呼ぶとしましょう。
それとは別の意味で、イノベーティブな製品やサービスは、顧客の側にも「学習」を要求します。典型例は、iモードにおける親指インプットによるメール作成ですね。この「学習」がなければ、こうした新規の機能は意味を成しません。
イノベーションは、提供する側にも受容する側にも「学習」を要求する…。となれば、その「学習」をマネジメントすることによって、パフォーマンスを上げるという視点も出てくると思います。すなわち、企業側においては、イノベーションにまつわる「学習」をスムーズならしめることによってROI的な数値を改善し、顧客側においては、顧客の「学習」を支援することによって、イノベーター→レイトマジョリティに至る受容の速度を速める。そういったアプローチがありますね。
ただその具体面ということになると。。。
もちろん、企業側における「学習」と、顧客側における「学習」とは、まったくモノが異なるとしても、双方ともに「学習」である以上は、いわゆるラーニングカーブを描きますね。たぶん。ということは、カーブが急激に立ち上がるタイミングをうまく収益に結びつける分別をするとよいわけですね。
ラーニングカーブのごく初期の部分は、あまり収益にならない。これはこれで割り切る。いわゆるプラトーになった段階では、そこから先の収益の拡大は覚束ない。それもそれで割り切る。そんな割り切りをしつつ、カーブが急激に立ち上がるところに収益を最大化すべく資源を投入する。あるいは、カーブが早期に立ち上がるように策を打つ。そんなアプローチがよいのでしょうか?とは言っても、まだまだ漠然としています。
ここにある中嶋氏の図(下にある図2 釣鐘型の度数分布曲線とS字型の累積度数分布曲線)のS字が、見ようによってはラーニングカーブのように見えるのが興味深いです。社会全体が「学習」する格好になるんでしょうか?