ドコモの“反撃”が始まったかと思われたが4位に転落
2008年は携帯電話の進化が注目を浴びています。ソフトバンクの孫社長は、携帯電話は、「通信速度、画面サイズ、CPUがフルで揃うのが今年の日本。2008年はインターネットマシン元年になる」とし、2008年の春モデルとして「インターネットマシン 922SH」を自ら企画をしています(関連記事)。個人的にも922SHは非常にほしい端末です。
昨年11月に「NTTドコモの2007年冬モデルへの本気度と潜むリスク」や「ドコモのグーグルとアップル提携等による“反撃”への本気度」等でドコモの“反撃”の本気度に関する記事を書かせていただきましたが、想像以上に苦戦を強いられているようです。
2月7日、電気通信事業者協会(TCA)は7日、1月の携帯電話・PHS契約数を発表しました。純増数においてはソフトバンクモバイルが、20万700件で9ヶ月連続1位、2位は、8万2700件のKDDI、そして3位がイー・モバイルの3万2600件が続き、ドコモは1万9800件と4位に転落しています。
905iの販売が好調だったので、ドコモが純増数で上位に食い込むと思ったのですが、ドコモの既存ユーザの買い替えが多く、他社からの移行は多くなかったようです。また12月に販売が好調だったために、1月は一部の人気商品が品切れになったのも原因の一つのようです。
さらに気になるのが、iモードの利用ユーザの減少です。iモードは1,100の純減に対して、auのEZwebは50,300の純増、そしてソフトバンクのYahoo!ケータイが119,200と大幅に増加しています。これからモバイルインターネットが進む中において、純減となればそれなりの対応策が必要となってくるでしょう。
ドコモは皆さん既にご存知のようにグーグルと正式提携し、iモード上でYouTubeやGmail等が利用できる機能を提供するとしています。今回の提携で機能が実現すれば、iモード利用者増に貢献できるのではないかと予想されます。しかし気になるのがドコモからアップルのiPhoneが発売されるか否かです。iPhoneはおそらくiモードの機能を搭載されないことが予想されますので、iPhoneの契約数の増加に応じて、既存ユーザの買い替えのみであれば、iモードの利用減に拍車がかかるリスクも想定されます。
705iの本格的発売によって巻き返しを図りたいとしているようですが、他社も同様に魅力のある端末やサービスを提供しています。ドコモの継続的な“反撃”が見られるのか、グーグルの提携やアップルの交渉状況など、モバイル業界の動きを左右するドコモの動きにはまだまだ注目してみたいと思います。