社内Web2.0導入の大きな壁(9) --まとめ編
“エンタープライズ2.0”という言葉をここ数ヶ月雑誌やインターネットで特によく見かけるようになりました。ITmediaエンタープライズのでも「ここまできた!エンタープライズ2.0」という特集を8月から組んでおり、多くの記事が掲載されています。ちなみに私も特集の中に「“2.0”は企業内コラボの特効薬なのか」という記事を書かせていただきました。
これまでの特集を読むとエンタープライズ2.0の良さやその効果が多く書かれていました。ただ、導入に向けての課題を深く考察している記事が少なかったのではないかと考え、今回、「社内Web2.0導入の大きな壁」という一人特集を組み、これまで8回に渡ってブログを書いてきました。その中で社内にWeb2.0のツールを導入することによって、どういったことが障害になるのか少し整理してきました。考えてみると非常にたくさんのことが思い浮かび、シーリーズが20ぐらいまでいきそうなぐらいネタが出てきましたが、ここで一度まとめとさせていただきたいと思います。
社内Web2.0導入の取り巻く環境
社内にWeb2.0のツールを導入するということは、通常の情報システムと同様にという分けにはなかなかいかないということがわかりました。まず意識についてですが、社員の意識、世代の意識、そして提供者側と利用者側の意識がそれぞれ大きく異なっています。また、人事制度など企業そのもののカルチャーを考えていく必要もあるのでしょう。そしてITの環境です。セキュリティ対策や増大するトラフィックそしてWeb2.0の分散環境はどれをとっても情報システム部門の担当者の頭を悩ませることでしょう。
乗り越える壁は何なのか?
社内Web2.0、つまりエンタープライズ2.0が企業に普及していくためには、乗り越えにくいキャズム(深い溝)があります。一つ言えることは、単純にWeb2.0のツールを入れるだけでは解決できません。“社員の意識”、“企業のカルチャー”そして“IT環境”と三位一体となって総力で乗り越えていく必要があるのでしょう。
■関連サイト
社内Web2.0導入の大きな壁(1) --セキュリティ編 (2007.8.16)
社内Web2.0導入の大きな壁(2) --キャズムの法則編 (2007.8.17)
社内Web2.0導入の大きな壁(3) --世代間のギャップ編 (2007.8.19)
社内Web2.0導入の大きな壁(4) --人事評価編 (2007.8.20)
社内Web2.0導入の大きな壁(5) --提供者と利用者編 (2007.8.21)
社内Web2.0導入の大きな壁(6) --超えられない電子メール編 (2007.8.22)
社内Web2.0導入の大きな壁(7) --Web2.0的トラフィック編 (2007.8.23)
社内Web2.0導入の大きな壁(8) --集中型と分散型の葛藤編 (2007.8.24)
社内Web2.0導入の大きな壁(9) –-まとめ編 (2007.8.26)