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社内Web2.0導入の大きな壁(8) --集中型と分散型の葛藤編

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企業の情報システムは情報を集中化する方向に進んでいます。例えば、中寛之さんの「世界中に散らばる3900台のサーバを30台に減らす魔法」にもあるように分散するサーバをハイエンドサーバーで統合する等もその一つでしょう。企業においては、セキュリティ対策や情報の集中化のためにシンクライアント端末の導入も進んでいます。

 
一方Web2.0の世界はどうでしょうか? 例えば、googleは世界中に何十万もしくは何百万台ものサーバを保有していると言われています。mixi(ミクシィ)も約千台のサーバを保有しています。このように分散したサーバにある情報(知恵)を集合知にすることにより、Web2.0の本来の良さが出てくるのです。

 
集中型が進んでいる企業において、社内にWeb2.0を導入して分散型の環境をつくるのはどのように写るのでしょうか?「(1) --セキュリティ編」の記事でも紹介したように様々なセキュリティリスクが生じることが考えられます。

 
企業は社内にWeb2.0を導入して社内のコラボレーションやコミュニケーションを活性化したいと考えていたとしても、Web2.0による分散化の流れは、企業の情報の集中化に逆行する流れと感じることがあり、導入に躊躇するケースも出てくるでしょう。社内のWeb2.0の導入が進んでいくと企業は情報の集中型か分散型かの葛藤に悩まされていくのかもしれません。

 

■関連サイト

社内Web2.0導入の大きな壁(1) --セキュリティ編 (2007.8.16)

社内Web2.0導入の大きな壁(2) --キャズムの法則編 (2007.8.17)

社内Web2.0導入の大きな壁(3) --世代間のギャップ編 (2007.8.19)

社内Web2.0導入の大きな壁(4) --人事評価編 (2007.8.20)

社内Web2.0導入の大きな壁(5) --提供者と利用者編 (2007.8.21)

社内Web2.0導入の大きな壁(6) --超えられない電子メール編 (2007.8.22)

社内Web2.0導入の大きな壁(7) --Web2.0的トラフィック編 (2007.8.23)

社内Web2.0導入の大きな壁(8) --集中型と分散型の葛藤編 (2007.8.24)

社内Web2.0導入の大きな壁(9) -まとめ編 (2007.8.26)


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