坂本史郎の【朝メール】より:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 坂本史郎の【朝メール】より

ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

« 2010年7月16日

2010年7月19日の投稿

2010年7月20日 »

おはようございます。

夏空と30度超えの真夏日の日々がやってきました。梅雨から決別した夏のパワーが凄いです。

今朝は、遅ればせながら方波見さん主催の『オルナタ勝手にAndroidオフ!』に参加した記録を。方波見さんの記録はこちら、妹尾さんの記録はこちら。妹尾さんからは当日のニュースとして、日刊自動車新聞の記事をいただきました。カーナビもAndroid OSを採用しつつありますね。

Android_carnavigation_2
★日刊自動車新聞より切り抜きさせていただきました

そして、お席が隣になって、今回のエントリーの材料として中国のことをいろいろとお教えいただいた、中尾さんに感謝です。中尾さんは安徽省にて起業され、安徽開源軟件有限公司という会社の総経理(社長)さんです。上海でAndroidの会という勉強会を開催されています。

==

■China UnicomによるiPhone 3G販売は失敗した

中国第2位のモバイル通信プロバイダ、中国聯通(China Unicom)は、2009年7月にiPhoneの中国における3年の独占契約をAppleと結び、10月より販売を開始しました。

ところが、鳴り物入りのiPhone 3GSは、発売後4日間で5000台しか売れず、中国市場においてiPhoneは失敗したとのレッテルが貼られました。売れなかった理由には、Wi-Fi機能が禁止されていたことと、価格設定の高さにあったと言います。

==

■Wi-Fi禁止の理由ふたつ

Wi-Fiが禁止されていた理由はふたつあるといいます。
http://mobalife.blog39.fc2.com/blog-entry-512.html

ひとつめは、WAPI(Wired Authentication and Privacy Infrastructure)という中国独自の標準無線規格の搭載が政府によって義務づけられているようです。iPhoneにはその搭載が間に合わないこと、あるいは対応をしないというApple社の考えからか、3G回線対応のみでのデビューとなりました。

ふたつめは、中国政府が3G回線を持っているキャリア、特に最大手の中国移動(China Mobile)のビジネスを守るために、あえてWi-Fiでの通信を禁止する動きにあるようです。Wi-Fiを使われると当然のことながら、長電話を無料で利用されてしまったりと、3G回線通信料を圧迫する懸念もあるからです。

ソフトバンクがiPhoneによる3G回線の圧迫からWi-Fiに移行を促している日本の事情とはずいぶん違いますね。

なお、2010年3月に"China Unicom is working with Apple to finally launch a Wi-Fi version of the iPhone, according to The Wall Street Journal."とあるように、iPhoneのWi-Fi版は準備中とのことです。巻き返しを図りに行きますね。iPhone 4で実現するのでしょうか。
http://news.cnet.com/8301-1035_3-10465335-94.html

==

■iPhoneは高価格商品

中国でのiPhoneの販売価格は730~1020ドル(WSJ調べ)となっており、他の雑多なスマートフォンやiPhoneのコピー商品が100~400ドルであることから、高額です。さらに、通信料金も3G回線でしか使えないため、利用するにもかなりの費用負担が大きいです。つまり、高額商品となってしまったのです。

結果的には、一部の富裕層がiPhoneを利用するというパターンになり、多数のAndroid機に参入のチャンスを与えています。それなので、会合に集まったような多数のAndroid機が市場を賑わしています。

==

■中国の携帯事情

人口13億人のうち、携帯電話を保有しているのは7.5億人です。そして3G回線が1400万人しかいません。つまり、殆どのユーザーは2G回線で携帯電話を使っています。

電話が固定電話というフェーズを通過しないで、一挙に携帯電話へと到達した発展途上国でのパターンは中国でも健在のようです。実際に中国電信(China Telecom)の売上げでも、固定電話は本格普及を前に、2億回線前ですでに頭打ちになってきています。

2010年3月22日、通信キャリア大手の中国電信は、今年2月の固定電話の新規加入数が前月比で46%減の103万件になったことを明らかにした。2月末現在の加入総数は1億8563万件。ブロードバンドの加入数は前月比1%減の78万件。総数は5503万件に拡大した。
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=40795

つまり、3G回線への移行は、各種Android機を中心としたスマートフォンを中心に進んでいくことが見えてきています。Android OSを独自改修してGmailやGoogle Mapなどの連携機能を落とした、OPhoneというiPhoneコピーモデルも大いに普及しています。中国独自のガラパゴス規格でも、その市場が大陸なので、一大ガラパゴス勢力になるわけです。

日本で中心的だった3G通話専用端末は明らかにバイパスされます。通信インフラですら、3.9GであるTD-LTEを、携帯電話世界最大手の中国移動通信集団(China Mobile)が推進しており、10月にも稼働が開始される言われています。一挙にスマートフォン+3.9Gという市場が生まれる可能性も高いです。

ソフトバンクはウィルコムから継承する次世代PHS(XGP)事業の運用システムとして、ドコモの推進するLTEではなく、チャイナモバイルのTD-LTEを検討しており(日経新聞 4/27)、数における世界標準に合わせるのですから、なかなかしたたかな戦略だと思います。
http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/323/Default.aspx

==

■当日の変わり端末

場所は「土心(どしん)」というお店でした。なぜだか2時間飲み放題メニューなのに、7時半から11時頃までいて、同じ価格。何とも良心的でした。が、飲み過ぎました。端末の写真をいくつかとりましたので、ご参考まで。OPhoneもそうでしたが、タッチパネルがどれも感圧式で、使い勝手は、残念ながら大いに阻害されていました。

・iPadのコピーモデル

Android_tablet Android_tablet_os_mark_2 
★FlyTouchというロゴの後にAndroid OSのマークが。

・HTCのデザインが秀逸なモデル

Htc_back Htc_side ★裏(左)と横(右)。下部がせり上がっていて、これが手にフィットします。こういった発想もいいです!

・23台の集合写真

Androids
★手前は、iPadコピーモデルFlyTouchの箱です。

以上、金曜日のご報告でした!

※20100719 21:25 中尾さんの持ってきてくれたFlyTouchについて、以下リンクを追加しました。
国美電器ブランドAndroidタブレット 「Fly Touch」初期利用レポート
国美電器ブランドAndroidタブレット 「Fly Touch」開封レポート

Shiro Sakamoto

« 2010年7月16日

2010年7月19日の投稿

2010年7月20日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

坂本 史郎

坂本 史郎

e-Janネットワークス株式会社 代表取締役。
東レ、バージニア大学MBA、IT企業創業とユニークな経歴。コミュニケーションデバイスと組織の理想形を追い求める。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
shiro
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ