「日本人は農耕民族で欧米人は狩猟型民族だ」こんな言葉を聞くことがありますが大きな誤解のようです。
おはようございます。
今朝は晴れています。空気の冷たさもほとんど感じず。
===ほぼ毎朝エッセー===
「日本人は農耕民族で欧米人は狩猟型民族だ」
こんな言葉を聞くことがありますが大きな誤解のようです。
そもそも、農業が発達しなければ、分業は進みません。
分業が進まなければ、大きな権力者や政治などは動きません。
一方、狩猟型の生活では日々の食料を集めることで手いっぱい。
それが故に国家などは成り立ちづらい。
今の地球で農耕民族でないところはほとんどないということです。
世界中が農耕民族の発展形であると考えるのが正しいのです。
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最近、分業について考えることが多いです。
ベンチャービジネスを始めてから長いこと、具体的には7年ほどは、
「自分で何でもやる」ことが必要だと考えていました。
ところが、サービスが高度化してきて、ビジネスが拡大。
組織も拡大してくると、分業が必須になってくるわけです。
当初は自分の代わりをやってもらっているという感覚でしたが、
その後も進化と細分化は進み、自分だけでは到底到達できない
ところにまで、個々にやってもらっていることは高度化しています。
いつのまにか分業が発達してきたというわけです。
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分業をすれば高度な仕組みが創れる。
農業のベースがあるから、他の専門家が生きていける。
政治家や兵士、それを取りまとめる権力者というものまでが養える。
そして高度な分業には、全体の統制力が必要です。全体意思の統一です。
ばらばらに分業していたのではカオスです。
そこで統制力を高めるために、宗教を利用したり、恐怖を使ったり。
中には家族愛のような力で統制するような団体もあったでしょう。
いや、最初は強烈な家族愛から始まって、それを代々引き継ぐのが困難なので、
途中から別な大義名分が必要になるのでしょう。
それが宗教や恐怖などへと変質しやすい。
人類は長いことそういった組織を構築してきているわけです。
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組織が拡大して高度な分業が進む世界では、より強い統制力が必要になる。
つまり強力な接着剤が必要になってくるということです。
その接着剤は、愛をベースにしたものから恐怖をベースにしたものへと、
いつのまにか変質しやすいところが多くの組織で不幸を呼ぶ落とし穴です。
変質しづらい愛の見本というものはあるのでしょうか。
自分はそれを、母親の愛に見られると思っています。子を絶対的に肯定する。
母の日で集まった人たちも多いと思います。母の愛という接着剤は強烈です。
このような接着剤での組織運営が継続できれば理想組織は続くと考えるのです。
論理的に感情を抜いて考えぬく習慣、そこに個人を絶対的に肯定する勇気、
これを持ち合わせることが理想組織へのレシピの一つなのかも知れません。
先日、女性取締役の割合が多いと会社の業績が長期的に良くなるという記事が
ありましたが、恐怖による統制を使わない原動力になっているからかも知れません。